心の石 ［詩］

心に

重いものが　のしかかって


必死に持ち上げようとする

足りない筋肉では

ぜんぶ退けられない

なくなったかと思えば

また石が　ころがってくる

ときどき　耐えられなくなって

持ち上げるのですら

やめてしまう

こんどは

別のもので　重みに耐えようとする

その痛みを忘れるために

スイーツを食べてみたりする

どこか出掛けてみたりする　

でも　その甘さは

罪悪感の味

話していながら　思い出すのは

好きな映画のことじゃなくて
心のこと

うっとうしく　住みついていた

終しまいには

やっぱり、立ち向かわなきゃいけないのだと
そう思う

この気持ちを

どう話していいか　わからないから

誰かに伝えることもできない

代わりに

ぽろりと　頬にこぼす


筋肉痛

その痛みを　乗り越えたら

また筋肉　が　増えてゆく

心もだんだん　軽くなって

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