ノクターン

わたしの好きな時間について。
最近、また新しい楽しみ方を見つけたのだ。

それはクラシックを聞きながら絵を描くこと。
クラシックなんて高貴なものにこんな言葉を使うのは合わない気もするけど、これが本当に、最高なのだ！

私が聞くようになったきっかけ、その種は知らぬ間にまかれていた。
それは中学の時のこと、給食の時間ではいつも同じ音楽が延々と流れていた。当時は知らなかったけど「ノクターン」という曲だ。ある時何かをきっかけに曲名が「ノクターン」であることを知り、改めて聞いてみた。初めてじっくり聞いてみて、目頭に熱いものを感じるまでにとても感動した。中学の時にいつも聞いていたからどこか懐かしいような、でも懐かしいだけじゃなくて、この楽器で奏でられる音楽がなんとも心を揺さぶって、このクラシックの威力を初めて受けたように思う。
一言も言葉を発していないのに、ピアノという楽器ひとつでこんなにもメッセージ性があるなんて。音を通して人が話しているみたいだ。聞くたびにそんな驚きを受ける。
もうすっかり、私はクラシックの虜なのかもしれない。

中学の時、周りの友達が「知ってる？」と聞き合っては歌って盛り上がるその時間、私はどこかついていけなかった。
「ねえ、趣味の欄なんて書く？」と隣の席同士で話している。でも思春期のせいか自分のことを書くのに恥ずかしがる私たちは、乱暴に「音楽を聞くこと」だなんて皆書いていた。
でも正直、あの時、わたしは音楽を聞くことが好きじゃなかった。どうしてか音楽を聞いてもあんまりときめかなかった。
でも時々友達とカラオケに行くことがあり、歌う曲がいつも同じになってしまうので頑張って聞いていた時期がある。
でもなんか違う、と心のどこかで違和感を感じながら歌詞を覚えていた。

でも今改めて思う、音楽というものは幅広くて、中学の時聞いていた曲はきっと自分に合わなかっただけなんだと。
勘違いして欲しくないのは私はクラシックが一番素晴らしい、他の曲は良くないと言いたいわけじゃない。人それぞれ好きだと思う感性は違う。だからその中で私はたまたまクラシックが好きだと思っただけだ。

実は一度ピアノの体験教室に行ったことがあるがすぐに挫折してしまった。笑
弾く方は向いてないかもしれないね。けどもう一度改めてピアノを習ってみたいなぁと思う。大人になったらまた考えてみようか。

ここまで書き終わるまでに、久しぶりにまた「ノクターン」を聞いていた。やっぱり私の原点だと思う。原点だと言えるほど歴史は長くないけどね。加えて飽き性な私は一週間後にはもう飽きているかもしれない。
でも今違う曲、シューマンのトロイメライを聴いているけれど、懲りずにまた私の心を心揺さぶるものだから、きっと当分飽きることはないだろう。月並みな言葉だけど、音楽って素晴らしいね。

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