マニュアル化の末路〜信じすぎてはダメ❗️
決してマニュアル化に反対ではありません。
しかしながら、マニュアルさえあればという考え方はアブナイと思っています。
そもそもなぜマニュアルが必要なのか?
業務マニュアルという側面から見ると、それは「均質化」に尽きると思っています。
人によって対応がバラバラだったり、それによって提供するサービスが異なったり、対応時間が熟練度によって異なったり…。
こうした状況をある程度類型化し、その類型ごとに対応方法を記録しておく。
これによって均質化を図ると同時に業務の効率的を実現し、良質なサービス提供が期待できる、これが業務マニュアルの目的です。
商品の使い方マニュアルも同じです。
作り手の意図を反映したマニュアルによって、誤った使い方を防止し、かつユーザーが快適に使用できるようにするもの。
多くのユーザーが均質的に商品を使用できるためのものです。
しかしマニュアルというのはこうしたメリット同時に弊害をもたらします。
一つがマニュアルに記されていないことが起きた時の対応。
マニュアルというのはある程度類型化しているのですが、その類型に当てはまらないことが起きたときです。
そしてもう一つが、マニュアル絶対信者の出現です。
マニュアルに記されていないことはないし、マニュアル通りじゃなきゃいけない、という態度です。
結局、マニュアルは均質化を図るために便宜上作られたものにすぎず、当然マニュアルの範囲を超えたことが起こります。
そのときに対応するのは人間です。社員かもしれないしアルバイトかもしれない。
想定外の事態の解決には、彼らの機転と対応力がマニュアルを凌駕すると思っています。
むしろ、マニュアル外のことが起こった時のために人は働いている、といっても過言ではありません。
ところがマニュアルに書いていないからといってその場を放棄したり、強引に類型に当てはめたりして、あくまでマニュアル通りにこなそうとする。
マニュアルこそがすべて、マニュアルこそが正義、といった具合に。
さらに悪いことに、特に問題のない行動であっても、マニュアル通りではないという理由で却下されることすらあります。
マニュアルに書かれた一言一句を拾い上げ、ちっぽけな齟齬を勝ち誇ったかのように指摘する。
これは、マニュアルが目指した均質化、さらには効率化と逆行しています。
マニュアルなんて読んだことない、というのも問題だけど、マニュアル通りじゃないと許さない、というのも考えものですね。
マニュアルはあくまで均質化のために誰かが作ったもの。紙切れです。
もちろんそれによって恩恵を受けることもありますが、すべてが載っているわけではないし、アップデートも必要で、間違っていることもある。
あまり信用しすぎると痛い目にあうのではないでしょうか?
やっぱり自分の頭で考えて、どうしたらいいのか相談したりしながら、ケースバイケースで仕事をしていく。
わたしの場合はそっちの方が性に合っているような気がします。
実は一時期マニュアル作成担当だった時代があります。まったく罪作りです(汗)。
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