マガジンのカバー画像

木の家に住まう

15
運営しているクリエイター

#建築家

木の家の住まう 14(風呂に木を使う)

木の家の住まう 14(風呂に木を使う)

■ 風呂に木を使うこと
「風呂に木」と聞いて、温泉や旅館の浴槽を
イメージされるかもしれませんね?
あるいは、「木が傷む」ことを心配される方も
多くいらっしゃると思います。

そして、私どもの住まい手の皆様の中にも
それを要求される方がいらっしゃって、
実際に風呂に木をつかったこともあります。

■ 木のお風呂
今日の写真は、風呂に木を使った実例です。
写真の浴室には、ヒバと呼ぶ木を使ったのですが

もっとみる
木の家にすまう 13

木の家にすまう 13

今回の「木の家にすまう」は2年前に京都に建築の師匠のお墓参りに行かせて頂いた際に立ち寄った社寺などの写真を使用させて頂いています。

◆木は噛み合わせて粘りを発揮する
この時は折角、京都まで行ったのだから、色んな社寺を見学せずに帰るのは勿体ない、ということで清水寺は勿論のこと、三十三間堂など、建築的に魅力のある建物を見学して来ました。

当然ですが、海外からの観光客とは違って建物を見ることが目的で

もっとみる
木の家に住まう 12(表と裏)

木の家に住まう 12(表と裏)

◆木表(きおもて)と木裏(きうら)
物事には全て表と裏があると言われますが、同様に木にも表と裏があります。厳密には板には表と裏があるなんですが・・・
丸太の状態から板材に製材する場合、木の芯に近い面と樹皮に近い面が出来る製材方法を採用されることが多いのですが
この場合、樹皮に近い面を木表と呼び、芯に近い面を木裏と呼びます。

鴨居や床材などとして木を用いる場合、一般的には目に触れたり、肌に触れる面

もっとみる
木の家に住まう 6

木の家に住まう 6

家は木だけで出来ている訳ではありません。
色んな素材が組み合わさった超ハイブリッドな構造なんです。
そして一番目立たないけども、一番大事と言っても過言ではない基礎についてが今回の内容です。

基礎を考える
さて、本題です。
今回の本題は、基礎についてです。
突然ですが「在来軸組工法」(ざいらいじくぐみこうほう)ってご存知ですか?
文字にすると難しい工法のように感じますが現在、国内で広く一般に行われ

もっとみる
木の家に住まう 5

木の家に住まう 5

シルバーウィーク最終日
幸い、連休は好天に恵まれましたね。
車で走っていても、気持ち良さそうにツーリングしているバイクをよく見かけます。紅葉のシーズンには未だ早いけども暑さも峠を越えた感じですね。

さて、この辺りで、そろそろ「木の家に住まう」の片りんを見せておきたいと思いますが色々あるので、どんな内容にしようか迷いながら決めました。

木配りは、気配り
私は、国産材による木の住まいの設計を独立以

もっとみる
木の家に住まう 4

木の家に住まう 4

これまで、このタイトルで3回書いてきましたがタイトルに反して「木」についての記載が少ないなとお思いの方がいらっしゃるかもしれませんね。
木についての記載は、その内登場しますので、気長にお付き合いをお願い致します。

さて、前回は屋根について考えましたね。
屋根の次は外壁の話になります。

◆ 外壁を考える
● 外壁の役割
外壁の役割は、雨風から人や建物を守る、火災などの災害から人や建物を守る、外か

もっとみる
木の家に住まう

木の家に住まう

前回は肩慣らし程度の投稿でしたが、今回から少しずつ当事務所のオリジナル記事や過去のメルマガ記事などを編集し直したものをアップしていきます。

◆木の家に住まう
以前、とある物件の打合せに伺った時のことです。
外回りの現況と計画のための確認を終えて、家の前で少し立ち話をしている最中のこと。外に置いてある鉢植えの台として使われていた木片に私の目が留まりました。

長方形の木片の小口(切り口)がギザギザ

もっとみる