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スージー•ワイ@芸術文化ジャーナル

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#西洋美術

美術史家は、科学者である(べきだ)、 と私が思う理由

美術史家は、科学者である(べきだ)、 と私が思う理由

「美術史って、絵の前に座って感想を言っているだけの学問でしょう」と、昔、理系の大学院生に言われたことがあります。多分、そう思っている人が大半だと思います。感想を言う、想像する、どれも美術史家の仕事ではありません。少なくとも、私はそう思ってきました。

「美術史家は、科学者である」と言ったのは、美術史家の若桑みどり氏(1935-2007)です。私も全く同感です。私がnoteで「個人的におすすめの作品

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西洋美術史の学ぶための入門書 〜 個人的に良くも悪くも王道は、ジャンソン

noteをはじめて6日目。本日は、西洋美術史の教材について考えてみたいと思います。まずは、米国の場合です。

米国の大学では、ほとんどの大学で美術史を学ぶことが出来ます。専門科目でなくても、一般教養科目で必ずといってよいほど「西洋美術史」の講座があります。美術を学ぶのであれば、西洋美術史を専攻する学生も含め、まず最初に学ぶのがSurvey of Art(ほかの名称もあり)です。いわゆる美術史の入門

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