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不安への対処は、気持ちを分解する

がんと診断される。病気と診断される。
それほど不安なことってないですよね。

わたしの中で「ガン=死ぬ可能性の高い病気」だったから、先行きが不安すぎました。

今日は不安とどう付き合ったかの話。


不安を分解してみる

本格的に不安に襲われたのは、癌専門の病院で検査が2回目になった時。
まさか、、と思いながらも、死にたくない〜って布団入るとさめざめ泣いてた。
昼間は普通に働くけど、夜はもう無理、、状態でした。

そんな日々を過ごし、我慢の限界。
不安に襲われてても仕方ないので、何が不安なのか、分解してみました。
昔から書くことが好きなので、ひたすらノートに乱雑に思いついたまま書く。

死ぬ病気?怖い。怖い。
親より先に死ぬとか絶対に、絶対に嫌だ
パートナーともっと楽しく過ごしてたい
え、全摘しか選択肢ないの?選択肢ひとつってやばくない?
開けてみて浸潤してたら、抗がん剤治療?ホルモン治療?絶対やりたくないな。
仕事は続けられるのかな。職場にいう?言ったら今の仕事させてもらえなくなるかな。
仕事できなくなるのかな。お金どうしよう。
死にたくないーー
なんでわたしがこんな目に遭ったのかな。

こんな感じの不安たち。
分解すると、「知らないから怖い」「死にたくない」「仕事(お金)」「選択肢の狭さ」

気持ちを分解する①「知らないから怖い」

「治療しても死ぬ病気」という外からの軽いイメージしか知らなくて、そのイメージに振り回されてることに気がつきました。
ガンで死んだ話。抗がん剤で苦しんだ末に、美談として語られる闘病と死。

でも実際何ひとつガンのこと知らないことに気がついたんです。
ガンを知ろう!ということで、一旦何にもとらわれずに、調べてみることに。

病院で原因を聞いたり、なんでそういう状態なのか聞いたり、
休日に本屋や図書館で本を読み漁ったり、
インターネットで検索して調べたり。
いろんなお医者さんに会いに行ったり。

最終的にわたしが腑に落ちたのは、がんは生活習慣病の一種で、生存本能(=身体を守る)が成すひとつの事象ということ。
それだけ負担をかけていたことに反省し、守ってくれたのか〜となんだか感謝まで湧いてきたから、知ることは偉大です。

知ったことや読んだ本などはまとめて今度書きます!

気持ちを分解する②「死にたくない」

親より先に死ぬとか絶対絶対絶対無理!!!!
この気持ちがいちばん強かったし、これで毎晩泣いてた気がする。

わたしは自分の家族が大好きすぎて、そんな親不孝なこと絶対嫌なんです。
パートナーともまだまだ楽しい時間を過ごしたいし、やりたいこともたくさんある。

「死にたくない」は不安だと思ったけど、「まだまだ生きたい」の裏返しと気がついたら、ポジティブな原動力になりました。

気持ちを分解する③「仕事」

仕事はコミットしてる時間が長かった分大きな不安要素でした。
大きく分けると3つの不安。

ひとつ目:そんなに余裕のある暮らしをしていたわけではなかったので、単純に働けなくなってお金が稼げなくなる不安

ふたつ目:会社に見限られるのではないかという不安。
社歴は7年目で部署異動して3年目。ある程度責任のある仕事を自由にやらせてもらってたので、仕事での評価が自分を肯定する大きな手段になってたと思います。

みっつ目:治療をしない選択が受け入れられるかという不安。治療したら今まで通り働けるのに、治療しないで考慮して何てワガママ通るのか、、見限られるかも。これも自分を肯定する手段として仕事が大きかったからでてきた不安です。

これは、社歴の長い大先輩に直属の上司に言った方がいいか相談して背中を押してもらいました。
上司はすごーくびっくりしてたけど、治療をしない選択を否定するでもなく、すぐにチームに共有して、役割を変え、見限るわけでもなく負担を減らしてくれました。

いま考えたら会社にも上司にも失礼極まりない話なんだけど、
不安の最中って思考回路が狭くなるし、疑い深くなるんだと勉強になりました。

あと、仕事への不安を分解した副産物として、自己肯定の手段が「仕事」になっていたことにも気がつけました。

気持ちを分解する④「選択肢の狭さ」

がん専門の病院では、急いで全摘出の一択。
選択肢が一択なことが、直感的に怖く感じました。

・ステージ0、非浸潤、MRIでは広がり気味のため、全摘出。
・今の診断だと、抗がん剤もホルモン治療も必要ないけど、開いてみて浸潤してたら、抗がん剤かホルモン治療に進みます。
・「他に選択肢ありますか?」「ないです。」
・「少し時間をあけることはできますか?(手術から回復する体力をつけたかった)」「今やらないと、投薬治療になる可能性が上がるので、今すぐ治療が必要です。」

今までの経験と知識で「選択肢がひとつな時ほど危険なことはない」と認識してたから、直感で怖かったのです。
※バックグラウンドに政治学を専攻し政治・メディア・戦争について大学で学んでたことがあります。

この不安へは、一旦風呂敷を広げる=いろんな意見を満遍なく学ぶことで解消しました。
調べるときに偏った意見ばかり読まないようにしたり、
いろんな医学のお医者さんに会いに行ったりしました。
(西洋医学でも急がない考えを持ってる先生、中医学、鍼灸、漢方etc…)

情報に踊らされないように、客観的にみることを大事にしてました。
一晩置いてみたり。真逆の意見を知ってみたり。

たくさんの見解や調査を知って自分なりに冷静に理解して、がんが怖いという不安や、死ぬ病気という概念の解消、そして一旦は治療しないという選択をすることになりました。

ここのポイントは、自分で納得して進むと「不安はなくなる」

わたしの場合、たまたまがん専門病院の方針に違和感を感じてしまっただけで、
お医者さんの方針に納得できたらそのまま治療したらいいんです。
標準治療を否定しないし、確率論やエビデンスで見れば正解。
西洋医学の枠の範囲で間違ったことは何ひとつ言われてないと思います。

不安をひとつひとつ分解をしたら

進むべき道もみえて、気がついたら不安はどこかへ

わたしは19年11月末頃から不安が現れ、不安を分解する&体質改善して、20年3月末には、治療の方針を決め、どうしようもない不安と一歩離れたところにいれました。

自分を安心させてあげる努力は、自分にしかできない
泣きながらでも今の気持ちを紙に書き出してみてください。

体質改善についてはこちらから


正解か不正解かは自分の中にしかない

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