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作詩-言葉たち-vol2

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#心

濡れてゆく

心が感情に彩られてゆく
スポンジのようなものなら
人の心とは、
案外美しくはないのかもしれないね

いろんな絵の具を吸って時に混ざりあい
時を重ねるほどに
染みてゆく色々

みずみずしく濡れゆく心は
いつも涙を湛えているかのよう
でもそのうるおいは美しい

乾ききって
どんな色にも染まされないよう
押し潰しきったスポンジは哀れだ

息を止めたら、
けっきょく、苦しい
だけだもの。

使ってなかった

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変わらないこと

臆病なままでも世界に触れる
怖がりな冬を眠ってすごしたくなる
時折訪れる春の陽気に
少しだけ誘われてもみる

一日一日が四季
一時一時が季節
心が揺れ動くままに雨が降り
夜より昏い夕立が降る

抜け殻より軽い中身の身体が
風に飛ばされても
石より重い心が
陽射しに安らげなくても

一日一日が四季
一時一時が季節
心が揺れ動くままに夜を思い
月の光だけがやさしさになる

燈火でありたい
何を見失って

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deep breath

自分の足で立つこと
それがなければ言葉を紡ぐことすらできないのかもしれない
でも それでも

心が苦しいまま
あなたを縛り続ける道を行かなくてもいい

きっと守りたいもの
大切にしたいもの
たくさんあって
守るために大切にするために
苦しくてもなお進む人もいるだろう

だからこそ、頑張りすぎないでほしい

辛いなら立ち止まって
休んだっていい

あなたを駆り立てるその衝動が
あなた以外の思いである

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