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フランス詩を訳してみる

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#歌曲

ひよこのるる訳詩目録

2018年11月以来発表してきたぼくの訳詩約70編の、作者別の目録です。もし気に入った作品を見つけたら、同じ作者や時代の他の作品も読んでみていただけたらとてもうれしいです。

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作曲家・ミュージシャン別の索引も用意しております。

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以下、作者の生年順に並べています。

Marcus Valerius Martialis/マルクス・ウァレリウス・マルティアリス(ローマ)
c.40-c.

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ボードレール「旅への誘い」(フランス詩を訳してみる 11)

Charles Baudelaire, L'invitation au voyage (1857)

『悪の華』より。

  わが子よ わが妹よ、
  思い描いてごらん、
遠い地へ行って 二人で送る甘い生活を!
  思いのまま愛し
  愛して死ぬのだ、
きみにそっくりなあの国で。
  あの曇り空にうかぶ
  潤んだ太陽が
不思議な魅力を放って
  ぼくの心を奪う、
  きみの涙の向こうで
きらめく

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ヴェルレーヌ「白い月が……」(フランス詩を訳してみる 6)

(永井荷風・渋沢孝輔の訳を参考にした。)

「憩らい」は、この詩が収録されている詩集の La Bonne Chanson というタイトルを『優しき歌』と訳した立原道造の用字を借りました。

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レイナルド・アーンによる歌曲(1893年)[楽譜]があります。

シャルル・ドルレアン「季節が上着を脱ぎすてた」(フランス詩を訳してみる 1)

ドイツ詩の翻訳も間が空いてしまっているけど、フランス語に触れてみたくなったのでフランス語の詩を訳してみた。

とりあえず手元の2冊のアンソロジーの両方に収録されている詩を取り上げてみることにした。一番古いのは、シャルル・ドルレアン(1394-1465)のロンドーだった。ドイツ語の詩は一般に親しまれているのは過去250年くらいのものだけど、フランス語の詩はもっと古いものもよく読まれている。

Le

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