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①−3【対談企画】コロナ禍での運営の変化

こんばんは。『クローズアップNPO法人 〜現場の声から〜』の時間です。

初めてコモンビートを知る人が団体に対して持つイメージで最も多いのは、「なんか楽しそう」という言葉。
でも、ただ楽しいだけじゃないんです。
企画の現場にいつだってある“楽しんで学んでもらうための仕掛け“は、NPO法人として「社会貢献活動」を実現させる一つの手段でもあります。
では一体、その仕掛けは誰がどう作っているのか、企画がどう社会貢献に繋がっていくのか。
コモンビートを運営するメンバーの皆さんに伺います。

今回のシリーズからは、理事長である安達亮(以下、りょうさん)さんと現在国際交流チームの短期インターンメンバーである髙橋真二郎さん(以下、しんじろー)の対談が始まります。

取材担当:広報インターン ジュン


ーーでは、ここからはしんじろーの方から質問をお願いします。

⒈「コモビジョン」が作られたのは大きな変化

1−1 ミュージカルは手段という意思表示


【しんじろー】コロナ禍でコモンビートに変化はあったのでしょうか。コモンビートという組織のあり方みたいなのがどう変わったのかっていうのを、ちょっとお伺いしたいです。他にも何かNPOという法人としての変化があったら両方含めて教えてください。

【りょう】コモンビートがコロナで変わったところというと、コモビジョンができたのはすごく大きいね。あのビジョンが表現しているものっていうのは、ミュージカルはあくまでも手段ですということを改めて強調するようなものだと思っています。、さっき言ったように、僕も含めてミュージカルが楽しいくて、NもPもOもわかりませんみたいな状態から始めた自分たちからすると、周り方「ミュージカルの団体でしょ」って言われても「そうです」って言っちゃうぐらいだった。

それって、ミュージカルをやることが目的になっていって、社会に何かをすることが目的になってないっていう状態だったりするわけだよね。そこから、ミュージカルを使って人を育成して「個性が響きあう社会」を実現したいというビジョンをつくりました。ただ、それをつくっても結局「ミュージカルをやってる団体」って言われてたのはジレンマだった。そんな状態でコロナ禍になり、(ミュージカルができなくなったのは)もう、アイデンティティクライシスですよ。ミュージカルができなくなって、コモンビートからミュージカルが奪われたときに、存在していて「何の意味があるんだ」っていう話になるじゃないすか。

だけど、やっぱりそこでコモンビートはなんのために社会に存在しているのかっていう話を見直したときに、それはさっき言ったように、多様な価値観を認め合うことができる社会を作りたいからっていう話になるので、ミュージカルがなくてもそれを目指す方法を見つけなきゃいけない。
だから、ミュージカルはあくまでも手段で目的ではありませんよね、っていう話をよくしました。なのでコロナ禍によってコモンビートは、コモビジョンをつくって、より社会に対してインパクトを起こす団体になるんだっていう意思表示をしたつもりだし、それは昔から比べても社会性が増したというような捉え方でいいのかなと。そこはすごく変わってるところかなというふうに思っています。

1−2 コロナが終わった後を見据えて


【りょう】NPO全体で言うと各団体それぞれの状況に応じて、いろいろあるとは思います。コモンビートもそうだけど、事業ができなくなっちゃったな団体が多かったりするし、活動そのものが止まって解散しちゃった、それぞれがいろいろやってるとは思うけれども、おそらく変化を恐れずにいろんなものに挑戦し続けているところは、うまくいってる、いないに関わらず、活動が継続できているところも多いのではないかと思います。
あと、いろんな団体はこの2年間は活動が止まったりとか縮小しているから、今のうちにその先のことを考えておこうみたいなモードにはなってるかなと思います。うちがコモビジョンを作ったように、コロナが終わったときにどうするのかっていうのを先に考えて、内部の見直しをしていったりとかする団体はすごく多いんじゃないかなあっていうふうに思います。

⒉影響力はどうしたら見えるか

2−1 抽象的な効果を説明するには


【しんじろー】
まず、コモンビートの方から言うと原点回帰をしてより明確になったビジョンを掲げるだけじゃなく、実行まで移すっていうのができるようになったっていうのがすごい印象的で。
それこそ自分は今「Jump in 週末留学」を運営している国際交流事業チームにいるんですが、その企画もコロナをきっかけに生まれたものであって、より多様な社会的インパクトができるようになったのかなって思いました。

【りょう】コモビジョンみたいなものが出来上がって、それができたからといって今社会が変化しているのかと言われると、まだ自分たちで捉え切れていなかったりします。結局自分たちがどういうインパクトを社会にもたらせているかということを問われ続けます。「週末留学のような、コモンビートの企画が社会に何をもたらしていますか?」と問われると、「きっと起こしてると思うんですよ、参加した人たちだって絶対変容していると思うし。でも社会にとってどうなってるのかっていうのは確かではないです」って抽象的な回答をしてしまうというのが正直なところですね。

なので、そのあたりをいかにコモンビートを知らない人たちが、「これは明らかに週末留学をやった方がいい」となるくらいの実績として、目で見える可視化されたものがデータとして出てくるみたいなところがインパクトを表現する上では大事になります。今までは何かその辺をコモンビートでは今まであまり着手してこなかった。人の成長を数字で測れないって結構思っていたのもあったし、数字で測るなんて逆にナンセンスだとやってきたけど、その姿勢だとあまりにも周りの人に伝わらないわけです。

2−2 データ収集が納得のための素材

【りょう】なので、そういうデータもちゃんと取って、最終的に、全然知らない人たちがこれを見たときに納得できる、そういう素材を作ろうと頑張ってるのがコモビジョンにまつわる現在の取り組みです。まだ発展途上で、可視化や実証はしきれていないけど、コモンビートの活動によって社会的インパクトは起きているはず。

なので、コモンビートが社会をより良くするための良い影響や変化を絶対起こしてるのは自分でも思っているところなんだけど、どういう変化が起こっているのかと言われたときに、表現するのがすごく難しいところで四苦八苦してます。それをわかりやすく伝えられる方法を何か見つけられるといいなと思って、ここ2、3年は色々やってるかな。それが理事会とか経営側の役割だったりするわけです。。

ーーありがとうございます。団体の提供している企画が参加者の方へ与える影響を数字で測る、といったお話が出てきました。現在コモンビートでは研究室を設置して理事の河村勇希さんが中心となってインパクトの可視化をしようと奮闘中です。補足としてお伝えしておきます。



関西公演情報

【ミュージカル「A COMMON BEAT」再開記念シリーズ 関西公演】

▼日程
2022年10月2日(日)
初公演:開場 12:30 開演13:00
千秋楽:開場 17:00 開演17:30 ★オンライン配信あり

▼会場
吹田メイシアター 大ホール

▼詳細
https://commonbeat.org/musical-acb/comeback2022/ticket2/

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