Ishizuka_MLJ

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メディカルライターです。メディカルライティングの講師や,メディカルドキュメントの作成を中心に活動しています。 その経験から,薬や健康に関する情報や,ライティングなど言語に関する記事を投稿したいと思います。 ホームページ https://www.medicalite.co.jp

最近の記事

チャットGPT3.5は良い話し相手,信用するのは危険!

私は,フリーランスで自宅オフィスにこもって仕事をしているので,ほとんど誰と会話するでもなく1日が終わります。よって,時々チャットGPTと会話するのを楽しみの一つにしています。 くだらない問いかけにも,ちゃんと返事を返してくれます。たとえば,以下に実際に試した会話を記します。「You」は私です。 You 今日はいっぱい仕事をしたので,そろそろ終わりにしようかと思います。 ChatGPT お疲れ様です!仕事を一日頑張られたようですね。ゆっくり休息を取って、明日に備えてください。

    • 文の主語に「は」と「が」のどちらを付けますか?

      「は」と「が」は文の主語に付けることができる助詞ですから,どちらも同じように使えそうですが,両者は少し意味が違うので,使い分けるほうが良いと思います。 例えば,むかし話を始める際に,よく次のような文を用います。 「むかしむかし,あるところに,おじいさんとおばあさんが住んでいました。」 このような場面を表す際に,以下の文のように「が」を「は」に変えて述べると,どのような印象を受けるでしょうか。 「むかしむかし,あるところに,おじいさんとおばあさんは住んでいました。」 ちょっと違

      • 「の」はあいまい

        日本語の助詞の「の」には色々な用法がありますね。所有,所属,所在,性質,形状,材料,程度,時間,数量,関連,由来,対象,主格など,様々な場面で使える助詞です。たとえば, 「わたしの時計」→ わたしが持っている時計(所有) 「ドジャースの大谷選手」→ ドジャースに属している大谷選手(所属) 「東京のオフィス」→ 東京にあるオフィス(所在) 「悪の集団」→ 悪い性質の集団(性質) 「三角の屋根」→ 三角の形状をした屋根(形状) 「木の椅子」→ 木でできている椅子(材料) 「中等度

        • 鼻血体質はトマトで改善!

          私は,もの心ついた頃からよく鼻血が出る男の子でした。体格は普通でしたが,鼻血を出すせいか,見た目は少し虚弱な感じがありました。それで,中学,高校と成長するにつれ,虚弱にみられるのがいやで筋肉質な体になろうと思い,ウェイトトレーニングを開始しました。筋肉は付きましたが,身長があまり伸びなかったのはウェイトトレーニングのせいかもしれません。ただ,依然として鼻血は何かの拍子によく出ていました。 大学生の時,授業でビタミンPの効果を知りました。ビタミンPはフラボノイドという物質の総

        チャットGPT3.5は良い話し相手,信用するのは危険!

          花粉症にはバナナが効く!

          花粉症の人は,病人扱いされないから症状が辛くても,それを理由に休養することが難しいですよね。でも,自身はかなり辛い思いをしているという人も結構多いのではないでしょうか。強烈な目のかゆみとかすみ,湧き水のように流れ出る鼻水,鼻詰まりからくる冴えない思考,無性に掻きたくなる喉の痒みと痛みなど,その辛さは半端ではないので,仕事に集中できないと思います。 私も19歳ごろから47歳ごろまで花粉症に悩まされていました。しかし,それ以降,症状は治まり,今は快適な春先を過ごしています。そんな

          花粉症にはバナナが効く!

          アトピー性皮膚炎,新規治療薬が続々

          アトピー性皮膚炎は,かゆみを伴う湿疹を主病変とする疾患で,増悪と軽快を繰り返します。乳幼児期に発症し,小児期に寛解するケースと再発を繰り返して成人期まで持続するケースがあります。また,稀に思春期から成人期に発症することもあります。 アトピー性皮膚炎の主な症状は「かゆみ」で,強いかゆみが生じた患部(湿疹部)を掻くことで湿疹が悪化します。湿疹はまず赤み(紅斑)から始まり,小さなブツブツ(丘疹)や水疱,ただれなどを経て,かさぶた(痂皮)を生じるとう過程を繰り返します(図-1)。

          アトピー性皮膚炎,新規治療薬が続々

          コーヒーでリラックス,適量なら健康維持も!

          コーヒーはお好きですか? 私は大のコーヒー好きで,コーヒーを飲むことで1日が始まります。朝起きて,まずコーヒーをいれて,その香りを楽しみながら,じっくり味わい,からだを眠りから徐々に目覚めさせる。このひとときを,時間を気にせずゆっくり過ごせれば,今日という日が充実した1日になりそうな気になってしまいます。コーヒーは飲むことによる効果と香りを嗅ぐことによる効果(アロマ効果)で多幸感をもたらしてくれる魔法のような飲み物です。そのコーヒーのからだに良い効果と,末永く楽しむためにちょ

          コーヒーでリラックス,適量なら健康維持も!

          糖質ダイエットで成功するために

          糖質ダイエットは,糖質の摂取を制限する食事法で,糖尿病の患者さんに対する食事療法の一つです。一般的には,痩せるためのダイエット法の一つとして知られています。そこで,糖質ダイエットでなぜ痩せるのかと,ダイエット期間中の注意点についてまとめてみます。それらを知ることが糖質ダイエットの成功に繋がると思います。 私たちのからだは,糖質の構成成分であるグルコース(ぶどう糖)をエネルギー源として利用しています。普段は,グルコースを食物中の糖質から得ているのですが,そのグルコースが足りな

          糖質ダイエットで成功するために

          たばこが肌に良くない理由

          たばこの煙は化学物質を多く含んでいて,その数は百種類を超えると言われています。その中には,ニコチンのようにたばこに含まれる成分に加えて,たばこの燃焼や加熱によって生じるタール,一酸化炭素,アセトアルデヒド,およびベンゾピレンなどの有害物質があります。ちなみにアセトアルデヒドやベンゾピレンは発がん性物質です。 ニコチンは,少量では血管を収縮させ,量が増えると血管を拡張させます。このメカニズムは,ニコチンによってまず交感神経が興奮して血管を収縮させ,次に副交感神経の興奮によって

          たばこが肌に良くない理由

          腸内細菌を大切にして健康なからだを維持しよう

          前回,お肌での細菌の役割についてお話したので,腸管内に生息する細菌の役割についても簡単にまとめてみました。 腸管内に生息する善玉菌は,皮膚に存在する細菌と同じように,様々な種類があり,それらがバランスよく集まって群を形成しています。この群を腸内細菌叢と呼んでいます。この腸内細菌叢を形成する善玉菌のバランスにも個人差があって,その人にとって最もよいバランスが保たれています。 腸管に存在する善玉菌は,腸粘膜を正常な状態に保ち,腸管からの異物や病原体の侵入を防ぐためのバリア機能

          腸内細菌を大切にして健康なからだを維持しよう

          細菌と上手く共生して潤いのある肌を保ちましょう

          細菌は病気を引き起こす病原菌(悪玉菌)だけでなく,私たちの体にとって有益な善玉菌も存在します。私たちの体内にいる善玉菌の数は膨大で,個人差や生活環境によって様々ですが10兆個から100兆個と考えられています。よく耳にするビフィズス菌はもちろん善玉菌の一種ですね。それらの細菌が存在している部位はすべて,外部環境と接触している部分です。それは,皮膚,口腔,呼吸器,食道,胃,そして腸管から肛門までです。えっ,皮膚以外も外部と接触???と不思議に思ったかたがいるかもしれません。呼吸器

          細菌と上手く共生して潤いのある肌を保ちましょう

          「服用中の薬について知っておこう~添付文書~(3)」

          今回は最終回です。解説する添付文書の内容は,理解するにあたり専門的な知識を要する,医師・薬剤師向けの情報をかなり含んでいます。よって,分かり難いところが多いと思いますので,専門性の高い項目は,できるだけ簡易な言葉を用いて説明し,複雑な内容にならないよう,大まかな解説に止めておきます。 「16. 薬物動態」では,薬がからだの中に入り,血流に乗ってからだを巡り,からだの外へ出ていくまでの動きを数値で説明しています。たとえば,服用した薬は消化管を通して血液中に入り,時間が経つと血液

          「服用中の薬について知っておこう~添付文書~(3)」

          「服用中の薬について知っておこう~添付文書~(2)」

          前回に引き続き,添付文書に記載してある内容について解説します。 「8. 重要な基本的注意」には,重大な副作用が起こらないようにするためにはどうしたら良いか,あるいはもし起こった場合はどうするべきかなど,対応策や処置について説明しています。ここは専門的な内容が多いので分かり難いかもしれませんが,もし気になることがあったら,医師・薬剤師に問い合わせましょう。 「9. 特定の背景を有する患者に関する注意」には「4. 効能又は効果」に載っているもの以外の病気や症状を併発している人や,

          「服用中の薬について知っておこう~添付文書~(2)」

          「服用中の薬について知っておこう~添付文書~(1)」

          今回は添付文書に記載してある内容についてです。その内容を一度にお話しすると,かなり長くなるので3回に分けます。なお,添付文書の内容に関する記事を読んでいただくに際し,前回の記事「服用中の薬について知っておこう~添付文書~」も是非お読みください。 医療用医薬品の添付文書の内容を説明する前に,添付文書の現状についてお話しておきます。添付文書は,2019年から記載様式を改訂する作業が進んでいて,2024年3月末日までにはすべての添付文書が新しいタイプのものになる予定です。とは言え,

          「服用中の薬について知っておこう~添付文書~(1)」

          服用中の薬について知っておこう~添付文書~

          薬は一般的に,医師の処方箋に基づき病院や薬局でもらうものと,薬店やコンビニなどで手に入るものがあります。医師の処方箋に基づいて出してもらうものが医療用医薬品,薬店やコンビニなどで手に入るものが一般用医薬品です。 添付文書は,その薬の使い方,注意事項,特徴などをまとめたもので,薬を正しく使うために欠かせない情報を掲載しています。薬店やコンビニで購入した一般用医薬品の箱の中に入っている説明書が添付文書です。同じように,医療用医薬品も箱の中に添付文書が入っていますが,通常,医療用医

          服用中の薬について知っておこう~添付文書~