手っ取り早く直近の収穫のお話。
陶器との出逢いは陶器市、だけにあらず。
陶器市の楽しさを!と先日大見得を切ったものの、
現実はそれだけに限らないというお話を。
というのも陶器ファンにとっては当たり前なのだが、
全国の陶器市の多くは春のゴールデンウイーク(以下GW)と
秋のシルバーウイーク(以下SW)の大型連休期間中に
無闇やたらと固まって開催される。
もう少し分散して開催してくれれば
巡るこちら側にとって大変ありがたいのだが。
私が全国陶器愛好家連合会※の会長に就任したアカツキには、
必ずや分散開催を成し遂げたいと誓って止まない程に。
※筆者の妄想上にしか存在しない団体です
様々な大人の事情でそうなっているであろうことは
門外漢の私ですら察するのではあるが。
というわけで、陶器との出逢いは陶器市だけには限らない、
という直近の実例をご紹介しよう。
遠くの陶器市より近場のフリマから。
陶器市は日程が恐ろしく限られている。
しかも陶器の里は得てして遠く、不便な場所にある。
ならば近場のフリーマーケット(以下フリマ)、
というのもビギナーにとっては現実的な選択肢となる。
あ、あえてオンラインでの陶器市は除外している。
その理由は長くなるのでまた後日。
そのフリマ、小規模なものであれば多くの祝祭日には
あなたの身近な場所で行われているだろう。
「フリマ+地域名」で検索すればわんさか出てくるはずだ。
フリマには様々なジャンルのアーティストが参加している
だろうが、ほぼ間違いなく陶芸作家も参加しているはず。
そこでいきなり運命的な器との出逢いが
ないとは言い切れないが、まずは心と体の
試運転として場内を散策していただきたい。
見知らぬ作者との会話、見知らぬ作品との出逢い、
そして会場内をさまようペースや空気を味わうために。
関東で出逢った関西の作家さんのお話。
で、実例となるのが本日ご紹介する作品。
秋の陶器市が何週か過ぎたある日、
電車で訪れた東京都外のフリマで出逢った。
出店数は全部で数十店、中規模のフリマだろうか。
ガラス器を含めて陶器・食器関連は10店舗程度。
その中から私の琴線に触れたのがこの作品だ。
樋口萌さんといいます。
※https://note.com/momomomoi/
https://www.instagram.com/moehiguchi_pottery/
ご夫婦での出店で、聞けば本拠地は関西の奈良。
初の応募で当選した初の関東圏での出店なんだとか。
買う本人が真逆、関西出身の東京住まい、という妙も。
この日選んだのは奥様の方の作品で、
これまでの私の趣向からは少しズレているかもしれない。
だがしかし、数ある出店者・作品の中から、
連れて帰るならこれかな?と感じたんだから仕方がない。
自らの直感と本能、そして手触りと質感の馴染み具合。
これにまさる判断基準などこの世にない。
身近なフリマは、その感覚を磨く絶好の機会なのだ。