読書感想文 30 中井英夫著 「人外境通信」
薔薇にまつわる奇想天外な話を集めた本「薔薇奇譚集」について書かれたエッセイのような文章から始まり、十三編の幻想小説が続く。一話一話、登場する人物も物語の舞台も違う話が薔薇というモチーフで繋がっている。 薔薇の書き方、知識に中井英夫の薔薇に対する深い知識と愛情を感じた。かつて羽根木にあった中井邸は薔薇の花に包まれた薔薇の屋敷であったとか。前にこのnoteで取り上げた「幻想博物館」や「真珠母の函」と同じとらんぷ譚のうちの一冊。なお、とらんぷ譚は四冊で一冊の連作でありながら他の三冊とは繋がってはいない。私は四冊のうち三冊読み終えたので三分の一読んだことにある。このまま、秋までにとらんぷ譚を読み終えたい。
過去のトランプ譚の感想もリンク張っている。
読書感想文 18 中井英夫著 「真珠母の匣」｜うさぴょん｜note
読書感想文26 中井英夫著 幻想博物館 | 記事編集 | note
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