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私の詩、生を語る詩、私の死

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140字で、リズムよく、生と未来を綴ります。 詩人の中原中也が好きです。
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#小説

愛に目が眩んだ者たちよ
かの有名な名探偵も申し上げる
恋とは解き明かせない難事件であると。

私は思いまする
相手をよく知りたいのならば
少し離れることであると
隣では甘い匂いに欲が膨らんでしまう

然しながら私にはやっぱりそれが
わからない
解らないのだ!

私が儚くなるとき
それは遊びに疲れた子供のようであればいい
ああ面白かった、ああ楽しかった、疲れたなあ!

別れまでまだ多くの時間があると慢心する今日
私もいつの日にか、この世で餞の主役を飾る時がくるのでしょう
それは避けられず、はたまた必ず捕まってしまうのでしょう
それならば!

私のいいところは
優しくあって笑みを絶やさないこと
私のいいところは
優しさとその笑みが良い事であるか悩めること
私のいいところは
優しさに気づける人が1番優しいのだと気づけること
そうであるので、
優しさとはなんたるかを考える、わたくしが
きっと1番素敵であると思うのです。

恋愛なんてと思えましょうか
街ゆく男女のなんと優しい笑みだろうか
恋愛なんぞと憎めましょうか
悩めるあの子のなんと健気なことか
小説を読み、詩を語って、
なんとか恋愛に齧り付く
全てが壊れるあれそれも、壊れたら
友人には戻れませぬ
私には一か八かのギャンブルにしか、
思えませぬ

学校へ行く朝、後ろのリュックが重いことに
ひどく安心する
わすれものはきっとこのリュックに入っているのだと
ひどく納得する
わすれものを詰め込んだ背中のリュックはたいへん素敵だ
ひどく嬉しくなる
わすれものをもし本当に忘れても私のリュックはとっても素敵だ
ひどく重たいから

外食へ行くときのこと
食後に差し出されるほうじ茶は
大人のみに配られて
子供扱いをと憤る
今思へば私はほうじ茶を好まないので
頂けども残すことはわかっていた
子供扱いには子供故の理由がある
帰りのキャンディは喜んで受け取る
都合が良いが無邪気で愛らしい
私も普通の子供でありました

愛が灯る
時々突き刺すような光を発したかと思えば
柔く脆くひかえめな光をも発す
愛が方便などでなく
日常に使っても照れないものであれば
私たちはきっと当たり前に愛をうたう

愛よ灯れ
悲しいことはあるよりないほうが
ずっといいのだと
わかったほうがいきやすい
息を吹き返せ、愛!