エルピクセル株式会社

医療・ライフサイエンス領域におけるAI画像解析技術に強みを持つベンチャー企業であるLP…

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医療・ライフサイエンス領域におけるAI画像解析技術に強みを持つベンチャー企業であるLPIXELの公式アカウントです。LPIXELの取り組みや、AI開発にかける想いを発信します。

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最近の記事

令和6年診療報酬改定の内容について(診断支援ソフトウェア関連)

みなさんこんにちは。エルピクセル株式会社RA/QA室の大竹です。 RA/QA室では薬事・品質保証を担当しており、自社製品だけではなく、製薬会社・医療機器メーカー、アカデミア等との協業における薬事・品質保証の支援も行っております。 プログラム医療機器の保険適用については、よくご質問頂く部分になりますが、今回は令和6年3月5日付で告示されました、令和6年診療報酬改定の一部をご紹介したいと思います。 ※本記事は2024年4月24日時点の情報を元に作成しています。 令和6年診療報酬

    • AI開発に欠かせないデータマネジメントの課題と対策

      こんにちは、LPIXELの研究開発本部 データ&プロジェクトマネジメントグループの杉江です。 データ&プロジェクトマネジメントグループは専門のデータマネジメント部署であり、医療AIの開発や薬事申請に利用するデータの準備や社内のデータの一元管理を行なっています。 医療データを利用するためには、下記のようなプロセスを経る必要があります。今回はデータマネジメントのプロセスの中で、特に課題となっているデータ収集とアノテーションに焦点を当ててご紹介します。 ハードルの高い医療データ

      • 画像診断AIの必要性と学会について

        こんにちは、EIRLビジネス本部の責任者の吉田です。 自社で研究開発・販売を行っている画像診断支援AI製品のビジネス責任者を担っております。 今回は、画像診断AIの必要性と、画像診断AIの認知を広げるための年間の学会を通じた活動をご紹介させていただきます。 画像診断AIの必要性画像診断とは?AI画像診断支援技術とは? そもそもの「画像診断について」・「AI画像診断支援技術について」の説明は、過去のnoteからぜひ参照してみてください。 画像診断は主に、レントゲン画像、C

        • 10周年を迎えエルピクセルが新体制で目指す未来

          こんにちは、エルピクセルの取締役COOの福田です。 2024年3月4日、エルピクセル株式会社は社内外の関係者の皆様に支えられ創立10周年を迎えることができました。 この場を借りて、エルピクセルを支えていただいている皆様へ心より感謝申し上げます。 事業面でも、AI画像診断支援ソフトウェアの導入施設数は直近3年間で約7倍に増加していたり、大手製薬企業との包括提携が進んでいたりと、この10年間で順調に成長を続けております。 さらなる事業・組織の成長に向けて、取締役の交代、社外取締

        令和6年診療報酬改定の内容について(診断支援ソフトウェア関連)

        マガジン

        • 医療・創薬とAI
          6本
        • LPIXELについて
          7本
        • エルピクセルの技術力
          4本

        記事

          画像解析AI開発におけるアノテーションツール

          こんにちは、LPIXEL研究開発本部 サイエンスグループ アルゴリズム開発エンジニアの菅原です。 LPIXELでAI開発を担当している一方で、理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター研究員も兼務しており、AI技術を用いた細胞トラッキングツールやセグメンテーション解析ツールの開発など、積極的にオープンソースソフトウェア開発に携わっています。 画像解析AIの開発において欠かせないステップとしてアノテーションがあります。アノテーションとは、データに対して付加情報を与え、AIモ

          画像解析AI開発におけるアノテーションツール

          薬事担当者から見たAI医療機器の実情 (許認可申請先を決めるまで)

          こんにちは、LPIXELのRAQA室の横田です。薬事・品質保証業務を担当しています。 以前COOの福田が「医療AIを上市するまで」にて、AIを用いた画像診断支援ソフトウェアを上市するまでに必要なことをお話しました。今回はその中でも「薬事」にスポットをあてたお話をします。 これから新たに本分野への参入を検討している医療機器メーカー様や製薬企業様にも具体的なイメージを持って頂けるよう、前職で経験した「薬事」(局所麻酔用のカテーテル・注射針等の材料系製品の薬事を担当していました)

          薬事担当者から見たAI医療機器の実情 (許認可申請先を決めるまで)

          プログラム医療機器業界の変貌の舞台裏

          こんにちは、LPIXEL のファウンダー島原です。 LPIXELは2019年に深層学習を活用したプログラム医療機器で初めての薬事承認を取得したと言われています。 承認取得にあたり、手探りの状況で助けを求めたり、苦労を重ねたりもしました。その経験を通じて、政治・行政の各方面から問題点のヒアリングを受け、提言をする機会に恵まれてきたのです。今日は、その過程でプログラム医療機器業界が動いたと感じた転換点と、その背景について話したいと思います。 法規制対応は主体的な仕事2016年、

          プログラム医療機器業界の変貌の舞台裏

          医療AIに知識と経験を転化する

          こんにちは、LPIXEL 研究開発本部 医療グループ エンジニアの齋藤です。 医療グループでは、医療現場に貢献することを目的とした様々なアルゴリズム開発を行なっています。 今回は、AI画像診断支援技術や医療系のAIにご関心をお持ちの方に向けて、エンジニアとして開発上で気をつけていることや、個人的に大切だと思う開発上の取り組みなどをご紹介したいと思います。 医療AI開発でエンジニアとして気をつけていること課題解決への道のり 医療AIの開発において、エンジニアとしてまず行うこ

          医療AIに知識と経験を転化する

          画像解析AIで実現する未来の安全性研究

          こんにちは、エルピクセル サイエンスビジネス本部で事業開発を担当している濵地です。前々回の記事では、ゼネラルマネージャーの加藤が「エルピクセルの製薬企業との協業・共創」についてお話しました。 私たちは画像解析AIを活用し、創薬のバリューチェーンにおける研究・製造・臨床といった様々な領域における課題解決を目指しています。今回はその中でも「安全性研究」にフォーカスし、画像解析AIの活用可能性をご紹介します。 新薬開発における安全性研究安全性研究の重要性と課題 新薬開発におい

          画像解析AIで実現する未来の安全性研究

          国内最大のKaggleイベントでLT登壇 ~Kaggle Tokyo Meetup 2023参加レポ~

          はじめにこんにちは、エルピクセルで機械学習エンジニアをしている髙木です。 2023/11/26 に行われたKaggle Tokyo Meetup 2023に参加してきました! Kaggleとは先日掲載したnote内でも説明したように、世界最大の機械学習コンペティションプラットフォームのことです。そんなKaggleの愛好者がオフラインで集まり、コンペの解法共有や交流を行う国内最大のMeetupがイベントがKaggle Tokyo Meetupになります。 今回は4年ぶりの開催

          国内最大のKaggleイベントでLT登壇 ~Kaggle Tokyo Meetup 2023参加レポ~

          エルピクセルの根幹となる技術力 ~世界最大のAIコンペプラットフォームでの挑戦~

          こんにちは、エルピクセルで機械学習エンジニアをしている髙木です。 突然ですが、「Kaggle」についてご存じでしょうか? Kaggleとは、Googleの子会社が運営する世界最大のAI(機械学習)コンペティションプラットフォームのことであり、そこでは世界中の機械学習エンジニアやデータサイエンティストが日々しのぎを削っています。 今回はそんなKaggleと機械学習エンジニアの関わり、そして、それがエルピクセルにどのように関係しているのかをお話をしてみたいと思います。 Kagg

          エルピクセルの根幹となる技術力 ~世界最大のAIコンペプラットフォームでの挑戦~

          医療AIを上市するまで

          こんにちは、エルピクセル取締役COOの福田です。 今回はAI画像診断支援ソフトウェアを自社で研究開発から薬事申請・上市まで行ってきた経験を踏まえ、製品として市場に出すまでにどういうことが必要なのかの概要をまとめました。 AI画像診断支援ソフトウェアを上市するために整えること医療機器とは 医療機器の定義は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)で下記のように定められています。 ソフトウェア単体でも医療機器として扱われ、医療機器プログラム

          医療AIを上市するまで

          エルピクセルが進める製薬企業との協業と共創

          こんにちは、エルピクセルでサイエンスビジネス本部の責任者を務めている加藤です。 私たちのグループは、あらゆるパートナーとのコラボレーションをミッションとしていますが、今回は主に製薬企業との協業を通じた、少し先の発展に関するお話しをしてみたいと思います。 エルピクセルのこれまでを簡単に振り返る生物画像解析技術をビジネスに:「IMACEL」の誕生 まずは、弊社ファウンダーの島原が執筆した初回記事を参照しながら(私も初めて知ることが多かったです)、簡単に振り返らせていただければ

          エルピクセルが進める製薬企業との協業と共創

          LPIXELのAI画像診断支援技術ってどんなことをしているの?

          こんにちは、LPIXELにてAI画像診断支援技術のセールスマネージャーをしている植田です。我々のチームでは主に医療機関向けにAI画像診断支援技術の普及をおこなっておりますが、今回は業界を取り巻くお話と普及に向けての活動に関して触れていきたいと思います。 AI画像診断支援技術の普及画像診断とは 「そもそも画像診断って何」という読者の皆さんもいると思いますのでご説明させていただきます。 画像診断とはレントゲン画像、CT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像)、超音波な

          LPIXELのAI画像診断支援技術ってどんなことをしているの?

          LPIXELの過去・現在・未来:未来編

          こんにちは、LPIXELファウンダーの島原です。 前回に引き続き、弊社LPIXELの「過去・現在・未来」の「未来」をお話させていただきます。 LPIXELが進むこの先LPIXELのミッションは「生命を探求し、新しい価値を創造する」です。我々がライフサイエンス領域のドメイン知識をもち、画像解析やAI等の情報科学の技術を術として、これまでになく生命を探求する機会に恵まれることとなります。我々の事業戦略の一つに「オープンイノベーション」がありますが、これは一社で全て完結するのでは

          LPIXELの過去・現在・未来:未来編

          LPIXELの過去・現在・未来:現在編

          こんにちは、LPIXELファウンダーの島原です。 前回に引き続き、LPIXELの「過去・現在・未来」の「現在」についてお話させていただきます。 LPIXELの今医療AIへの挑戦 2015年、AI研究の第一人者である東京大学の松尾豊先生が執筆した書籍「人工知能は人間を超えるのか」がベストセラーになるなど、日本でもいわゆる第三次AIブームが訪れました。これまで、我々も画像解析技術と総称して活用してきた機械学習技術も、代わりに「AI」という言葉が使われるようになり、LPIXEL

          LPIXELの過去・現在・未来:現在編