おビールを飲みましょう!:オクトーバーフェスト2024 芝公園
お酒大好きな私、春のビールイベントに目がありませんの。お花を鑑賞してたんまりと撮影したあとは、おいしいお酒をたっぷりといただく、これぞ私的この世の至福。
今回は、東京都は港区、芝公園4号地広場(多目的運動広場)にて開催されているビアフェスタ「オクトーバーフェスト2024 芝公園」に行ってまいりました!✧◝(⁰▿⁰)◜✧
一般的に「芝公園」と聞いて大半の方がイメージするであろう増上寺とかプリンスホテルのある方ではなく、港区立みなと図書館のある方です。正直、かなり地味な場所。私も迷いました。
あらかじめ時間指定券をネット予約しておいて、あとはQRコードを見せるだけ。リストバンドとリユースカップを渡されます。
もちろんリストバンドをカップの中に突っ込んだり、最初にカップを洗うことを要求されることはありません。どこかのイベントと違って。(←相当根に持っている)
「れみ」ちゃんが2人いらっしゃいますのね。まあどうでもいいですが。
少し前までは、デポジット式がほとんどだったように思います。最近は、自分で洗って使えるリユースカップをつかう所が増えましたよね。ゴミ削減、重いグラスを運搬・洗浄する手間を省くなど、良いことづくめだと思います。雰囲気を楽しみたい方向けにデポジット式のグラスも残しているのもグッド!(ダービー風に)
こういうのでいいんですのよ。変におしゃれに気を使わず、必要最小限の情報だけわかりやすく表示する。これがイベントマップに求められているものですわ。
ドイツっぽい民族衣装?を来た女の子たちがプレゼンテーションをしたり、デリバリーサービスをしたりしています。ちなみに男子のプレゼンターはポロシャツのみという地味さ。
1367年にカーメリテン修道院内の醸造所として設立されたカーメリテン醸造所は650年以上の歴史を誇ります。地産地消を掲げ、原材料は全て地元のもの、売上も80%以上を街から半径50kmの地域で賄っているとのこと。
そんな地域密着型の老舗の提供するピルスの味わいは、苦みと滋味を予感させる渋めの香り、きめ細やかな泡の柔らかな口ざわり。やや強めの炭酸に予想通りの苦味と滋味、麦芽の旨味の一斉突撃を感じます。
後味は苦味、言うなれば四の五の言わずに苦味を味わう、王道にして大人の飲み物、といったところでしょうか。ゴクゴクも行けますし、じっくり味わうもよし、スターターとしてはこの上ない極上の味わいですわ。
「フランツィスカーナー」という名前からフランシスコ会の修道院を想像した方。なかなか鋭いですわね。でも、実際は「フランシスコ会修道院の近くに作られた醸造所」で、紆余曲折あって現在では修道院づきの醸造所となっているようです。正式名称は「シュパーテン・フランツィスカーナー醸造所」。このあたりはもっと深堀りしたいですわね。
さてこちらの名物となっているへフェヴァイスですけれども、ヴァイスに特有の香りがある一方でヴァイツェンにありがちな機械油臭はなく、甘み、酸味、柑橘香、やや喉の奥に残る程度の苦味を感じます。口に含むとさわやかでさっと引いていく後味。
とても複雑でしかも軽やかな味わいであり、何回でも口に運びたくなる、何かと合わせるよりもそれ単体で飲みたくなる逸品でした。さすが看板を張るだけのことはありますわね!
ちなみにヘフェヴァイスのヘフェは、辞書をひくと「澱」という意味の他に「(人間の)カス」と出てきてフフッとなりました。「このへフェ野郎!」とか言うのでしょうか(≧▽≦)
ほとんどの方が左の蛇口を使っていて、右端のプッシュ式リンサーの使い方を知らないか、存在そのものを知らないご様子。これはもう少していねいに説明してあげてもよいのでは?
このパネル、すごく大きいのです……サイズ感を間違えたとしか言いようがないくらい。私などが顔を乗せたらもれなくキャプテン翼みたいになることうけあい。
○○ブロイ、とつくお店が多い会場。「ブロイ」とはドイツ語で「醸造所」を意味する言葉ですわ。
アルコブロイは1567年の創業。バイエルン州オーバーバイエルンにあり、デッゲンドルフの南、オスターホーフェンの北に位置する都市モースにある伯爵階級の醸造所ということで、もとはお城(モース城)に醸造所を作っていたそう。お城!
アルコブロイのアルコは『ウルリッヒ・フィリップ・フォン・ウント・ツ・アルコ・ツィネベルク伯爵は、伯爵の家族が所有するすべての醸造所をアルコブロイという名前でまとめています』とのことで、人名由来だったのですね。
トゥーハーはニュルンベルクの最大手醸造所。こちらも1692年に設立された老舗で、職人の街ニュルンベルクにふさわしい洗練されたビールをつくっているとのこと。この飲み比べは楽しみですわ!
長机に長椅子は、こういうイベントごとにぴったり。小さなテーブルは論外として、一人がけの移動可能な椅子だと、よそに持っていかれて机はあるのに座れない、ということを引き起こすので、これがベストな選択だと思います。
まずは、ピルスナー。
香りはあまり立たないものの、ほのかな甘い香りをベースにします。口に含むと不思議なことにばらを思わせる風味が……?
苦みや甘味はあくまで脇役に徹し、すばらしい香りが口の中に残る、単体で楽しみたいピルスナーですわ。
これ単体でもいけますし、あえて合わせるなら香りを邪魔しないものか、あるいはシンプルな湯豆腐なども合いそうな気がいたします。
続いては、黒ビールのシュロスドゥンケル。シュロスはドイツ語で城の意なので、モース城を指しているのでしょうか。
本品は、焙煎香は濃いめな割に意外にも味わいはそれほど濃いローストみは感じないですわね。苦みも甘みもあっさりめ、ドゥンケルにありがちな粘度の高さもあまり感じませんわ。
総じて飲みやすく、ドゥンケル入門に最適の一杯目となるでしょうか。合わせるとしたらバターの効いたフィナンシェや、もしくはアメリカンな甘いドーナツがいいかも。
先にトゥーハーヴァイスを。
香りはヴァイスの中では控えめな部類に入るでしょうか。口に含むと柑橘香はややドライ、口の中で転がすとさっと香りが広がり、急速に引いてゆきます。まるで口の中でフルーティーさの速射砲を連射しているよう。
個人的にはこのドライさがさらなるビール欲をかきたて、なんなら食欲もかきたてる、そんな印象を受けました。
すっきり爽快、キレ味がよいので、合わせるのはヴルスト(ソーセージ)でしょう!
次に、アルコブロイヴァイスを。
これはまた舌に絡みつくような果物香と甘み……!香りはトゥーハーよりも立ちます。とにかく甘い香りと味が際立ちますね。
味わいは、甘い!まず甘さを感じますわ。苦みはほとんど感じません。今まで飲んだヴァイスの中で最も甘いかも。飲みくだした後も、口の中にフルーティーな香りが残ります。
合わせるなら、塩味の効いたおツマミ……といいますか、塩が最も合うかもしれませんわ。そんじょそこらの食卓塩ではなく、とびきりおいしい塩。
ホフブロイの正式名称は「州立ホフブロイハウス醸造会社」。そう、個人会社や修道院の醸造所ではなく、州立醸造所なのです。場所もミュンヘンのどまんなかにあり、ちょっとした体育館ほどもあるビアホールを構えていることでも有名。創業は1589年、バイエルン公国の宮廷醸造所としてスタートし、現在はバイエルン州の経営する醸造所となっています。
「ヴァイスシュヴァルツ」の逆ですわね。意味は黒と白、黒ビールであり、白ビールでもあるということですの?
色はシュバルツほど暗黒ではありませんわね。香りはシュバルツ:ヴァイス:1:9といったところでしょうか。香りはそんな比率でありながら、口に含むとヴァイスの柑橘香とシュバルツの焙煎香が仲良く並んでやってきます。
甘味は2系統、柑橘由来の甘みと焙煎由来の甘みでこれもまた互いを邪魔せず、それでいてはっきりと主張がわかる絶妙なバランス。単にシュバルツとヴァイスを混ぜただけではこうはなりませんでしょう。
炭酸は弱めで、シュバルツにもヴァイスにも慣れていない方、ビール慣れしていない方にもおすすめできる逸品ですわ。
それにしても、ドイツビール界隈では2.5Lのジョッキが通常なんですの?
これぞビールイベント、これぞドイツビールというお祭りでした!
会場はそれほど大きくはありませんでしたけども、時間のせいかごった返すということもなく、家族連れからお年寄りまで幅広い客層が訪れ、けたたましく騒ぐ者もいない、快適な空間でした。
女性スタッフが民族衣装的なものを着て席まで注文を取りに来ることもあるというのは、あまり動きたくない酔っぱらいにとってはグッドなサービス。歌と音楽にのって踊りだす愛すべき酔っぱらいたちを眺めているだけで口角があがるというものです。
この春、参加予定のビールイベントはあとふたつ!ビール日和であることを祈りましょう!
それではまた、どこかのビアフェスタでお会いいたしましょう!
ごきげんよう~(@^^)/~~~
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