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詩について考えたこと

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詩のことをぼんやり考えて書いたものをまとめています。時々、つぶやきます。
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#詩

愚直に詩を書き写す

愚直に詩を書き写す

 毎朝早く起きて朝食前に、詩を書き写している。詩を味わうための方法の一つとしてやろうと決めた。ただ読むだけでなく、手を動かして書いていくことで、言葉と言葉の連なりが時間差で入ってくる。私は割と上滑りな活字の追い方をしてしまうので、この方法でじっくりと読むことができるようになった。まあ、時間がかかるというデメリットもあるけれど、一つの詩に向き合う時間は充分取りたいと思っている。もちろん、全ての詩をそ

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わかる、わからないという分け方は良くなかったな。そうじゃないな。
入ってくる時と、そうじゃない時があるってことを言いたかった。
私に詩が入ってくる速度は、早かったり遅かったりするから。
読んだ途端にするっと来るときもあるし、詩集1冊くらい読まないと入ってこないときもあるのです。

詩を一篇読むのと、詩集を一冊読むのでは、一篇の詩の理解度が違ってくるものだ。思うに、詩誌の投稿欄も、何度か投稿するうちに選者が理解を深めていく過程があると思う。だから、一度や二度の投稿で選ばれなくとも、投稿の先輩たちがいるのだと思って、くさらずにしばらく続ける方が良いように思う。

自分だけの詩

私が詩を書き始めたのは、日記の端っこだった。その頃の日記を読むと絶不調で、自宅療養のなぐさみに日記を書いていて、詩の他にも小説を書いていた。たぶん、10年くらい、そんな感じで誰にも見せられない、自分のためだけの詩を書いては、時々読み返していた。
 その頃の詩は、人に見せるつもりもないものなので、まぁ本当に真っ逆さまに暗い。ただ、孤独だった私は、少しは社会とつながりたくて、その中から人に見せてもいい

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体験を詩にするということ

体験を詩にするということ

このところ考えているのは、体験を詩にするときの難しさについてだ。恥ずかしげもなく噛み砕けば、“どうしたら愚痴や吐露から脱却し詩にできるのか”ということ。

参照したい文章その1
《思いや出来事をそのまま作品にするのではなく、それを抽象化して、必要なところだけ、骨組みだけを残して作品にする。そうすることで、もともと抱いている情感とは別の、さらに洗練された、あるいは自分だけでなく、人と共有できるものに

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