自分の気持ちがわからないあなたへ
人は無意識に、誰かの期待にこたえようと頑張っている。そのことに気づいた時の話。
当時、私は病院でリハビリの仕事をしていました。
ある時、患者さんに沢山泣いてもらいました。
その患者さんは感情失禁の強い方で、ニコニコと笑っていたと思ったら、突然泣きだしてしまう方でした。
でもその方も笑顔を向けると、すぐニコッと可愛い笑顔を返してくれるので、泣きそうになられた際は、私も意識して笑顔を見せるようにしていました。
けれど、ある時それは間違いだったと初めて気づけたんです。
ニコッと返してくれていたのは、その方の優しさであったこと。
泣くと人が「泣かないで」と言って困った顔をするから泣けなかったということに。。。
当時の私も、泣かれてもそれを受けとめる余裕が無かった。泣かれると自分が責められているように感じ、自分が辛いから、そうしていたのだと今はわかります。
この方も、泣けなかったから、それが積み重なって、自分の中で処理することが出来ず、感情失禁がより強くなっていたようにも思います。
「(泣かないこと)それが◯◯さんの優しさなんですね。でも泣きたい時は泣いても大丈夫なんですよ」というと、号泣されてました。
そして、それを受けとめることが出来た自分にも少し驚いたことも覚えています。
人は誰でも、無意識に誰かの期待にこたえようと、頑張っている。
それが正しいし、誰かのためになると信じている。
それも全てその人の愛情。
でもそれが蓄積してしまうと
本当の自分の気持ちも
なぜそうなってしまったのかも分からなくなってしまうということを、この方に教えてもらいました。
この経験をきっかけに、
そんな人も受け止めてくれる人がいれば楽になれる
だから私はその立場を目指したい
そう思い始めました。
自分がこれまで無意識にしていた思考・行動パターンに気づくと
「本当はどうしたい?」
「どんな自分で在りたい?」
そんな本当の自分の想いが見えてきます。
自分の気持ちに気づくことも、自分を大切にするということ。
普段から大切な人にしているように
自分自身のことも無視せず
気持ちを大切に扱ってあげて下さいね。
泣かれることに対し拒否感があった私も
この日を境に、こども含め周りの人達が泣いている時は、安心した気持ちで見守れるようになりました。
泣けて(気持ちを発散出来て)よかったねって。
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