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ウィリアム・ギブスンの小説に、ハッカーたちの集う《茶壷》というバーが出てくる。こちら《…

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ウィリアム・ギブスンの小説に、ハッカーたちの集う《茶壷》というバーが出てくる。こちら《chatsubo》は現代の茶室的妄想文学空間。都市を回遊するカラフルな都会人たちが、今宵もまた《chatsubo》に出没する。JOIN US!

マガジン

  • 毎日書く。

    小説を書くためのノリというか、バイブスを新鮮に保つために、毎日書く。小説とは関係のないことが、関係をもつようになってくる。そうしてノリを更新しつづける。

  • ひとり小説会議

    小説を書く前に、一人であれこれブレーンストーミングしている過程を書き留めています。

  • CHATSUBO CLIPS

    Other writers' articles to help you write without writing.

  • SF小説|Being Covered

    仮想空間にある文学バー《Chatsubo》に集う、カラフルな人物たちの物語。あらゆる出来事が、タロットのカードのように表象的になる一方で、モノの質量は増加を続ける。物質⇆非物質の交差がもくもくと蒸気をあげて繰り広げられる。〈デジタルネイチャー〉を言祝ぐ。

  • 〈書いて叶える〉クロニクル

    小説家として起業するために、ほぼ日HONで〈書いて叶える〉を実践するプロジェクト。毎日どんな変化が起きたのか、僕じしんの「言葉にできるは武器になる」をnoteで記録していきます。

最近の記事

  • 固定された記事

今日の《Chatsubo》。ソル、FH、壺井、アルジズ・・・。いつもの顔ぶれが仮想的文学バー《Chatsubo》で飲んでいる。濃密な茶室的空間がいや増す。まったりとした夜の時間はまだまだ続く。今日は誰が打ち明け話を始めるのだろう・・・?

    • 人は案外なにも考えていない。

      ゆる言語学ラジオというYoutubeチャンネルの水野さんが、自分は考え事をしないと言っていた。 考え事をする人もいるんだ! と驚き、自分は少数派なのだと気づいたというのだ。 で、僕じしんは考え事めっちゃしてると思っていた。ところが、待てよ、と。よくよく振り返ってみると、考えてないかも? と思い至ったのだ。 僕は、言葉を継いでいくのはするするとできる。けども、内省みたいなことを文字なしで維持するのが、じつは難しいことに今更ながら気づいた。 さらにゆる言語の別の動画で、水

      • ユーラシア感のあるモンスター。

        今日もフリーライティングをしてみた。 「ユーラシア大陸」という言葉の響きがすきだ。 北海道よりずっと北の、ユーラシア大陸から突き出た半島に、海風に晒された脱色された集落がある。 屋根は瓦で葺いてあり、どこか日本風の風情だ。トタンの壁、白ちゃけた青いドア。元々の色が一律に脱色されている。海から運ばれる塩気と日光によって。 家のそばには洗濯物を干すような竿が掛けてあり、濃い緑色のワカメが干してある。ワカメは間隔を空けていくつも並んでいる。 敷地を猫が横切っていく。茶色と白

        • 応募していた、第41回星海社FICTIONS新人賞の座談会をおそるおそる見てみた。「緊張感のある語り口のSFとして読みました」とのコメントを頂いていて、そのほかのアドバイスもすごくありがたく受け止めました。誰かに読んでもらったという事実だけでも、うれしかったりします。精進します!

        • 固定された記事

        今日の《Chatsubo》。ソル、FH、壺井、アルジズ・・・。いつもの顔ぶれが仮想的文学バー《Chatsubo》で飲んでいる。濃密な茶室的空間がいや増す。まったりとした夜の時間はまだまだ続く。今日は誰が打ち明け話を始めるのだろう・・・?

        • 人は案外なにも考えていない。

        • ユーラシア感のあるモンスター。

        • 応募していた、第41回星海社FICTIONS新人賞の座談会をおそるおそる見てみた。「緊張感のある語り口のSFとして読みました」とのコメントを頂いていて、そのほかのアドバイスもすごくありがたく受け止めました。誰かに読んでもらったという事実だけでも、うれしかったりします。精進します!

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        • THE CHATSUBO PEOPLE
          26本

        記事

          昏い欲望を宥めるライティング。

          10分間のフリーライティングを今日もしてみます。参考書はこれ ↓ 僕は小説を書いている。登場人物たちを、もっとひどい目に遭わせたいという昏い欲望があることを認めなくてはならない。 もっとひどい目。もっと悲惨な目。もっと惨めな目。 僕は彼らを踏みつけ、ギリギリと磨り潰す。堅い靴でギリギリと磨り潰しながら、もう僕の目は次の何かをいたぶろうとして、暗い街を探し始める。 暗い街にはもちろん明かりが灯っている。 僕の存在など、それこそ骨をひねれば一瞬で抹殺してしまえる、巨大な

          昏い欲望を宥めるライティング。

          町田康の『告白』と『宿屋めぐり』を図書館で借りてきて、読んでいる。うまいな~、町田康! ほんで、感染力がすごい。僕のじぶんの脳内の語りも町田康の小説のようになりだす。いや、すげ~。

          町田康の『告白』と『宿屋めぐり』を図書館で借りてきて、読んでいる。うまいな~、町田康! ほんで、感染力がすごい。僕のじぶんの脳内の語りも町田康の小説のようになりだす。いや、すげ~。

          花椒がすきだ。

          麻婆茄子を食べたい。 花椒のたっぷりかかった、しびれるやつを! 僕は花椒がすきだ。だから、担々麺もすきだ。 台湾料理の、しびれる甘さがすきだ。 うまいものを食って、ビールを飲もう。 身も蓋もない提言だ。 知人のA氏が、図面をひいていた。また仕事が来たんだな。 だから、集中したくて、外へ出なくてもいいように、僕に弁当を頼んできたのだ。 LINEに気づかなかったのは、悪かったな。 レトルト? というか、セブンの冷凍ミートスパらしきものを食べてたな。僕ならそれじゃ、腹いっ

          花椒がすきだ。

          インスタレーションみたいなコインランドリーを夢想する。

          United Arrowsとか、SHIPSとか、BEAMSとかそういうセレクトショップの界隈。というか、界隈というか、なんかそういうアリーナというか、世界。そこの住人であるトミタという銀髪の男と、ハンチング帽をかぶった小柄な老人が、下町の角打ちで吞んでいる。 トミタの髪は白髪なのか、銀色に染めているのかはわからないが、真っ白で、しかし顔立ちは老人と呼ぶにはまだ若く、といって、何歳とは特定できない不思議な風貌の男だ。黒縁の眼鏡をかけている。いっしょにいる小柄な男は、老人といっ

          インスタレーションみたいなコインランドリーを夢想する。

          量を書くフリーライティング、その後はまた別のプロセス。

          Peter Elbowの本を昨日読んだ。そこで、今朝も10分間のtimed writingをする。 やることが沢山ありすぎで、沢山あるように思えてしまって、圧倒される。 小説のためのフリーライティングを書き溜めておくノートと、こういう朝のmorning pages的な書き物のノートは別にしないといけないのか? とかそういう雑用というか、こまごましたことからまず考えたくなる。千葉雅也が「まずガワから入る質」だと言っているように。 「とにかく、小説がらみで」。というくらいに

          量を書くフリーライティング、その後はまた別のプロセス。

          フリー・ライティングという荒波へ乗り出す。

          ピーター・エルボウは、書いているうちに、いや、書き終えたときにようやく書きたかったことが現れると言う。 何ということだ! ならば、今、僕が言いたいことが皆目わからないのも、むべなるかな、だ。 書いてしまってからようやく、自分の書きたかったのはこんなことだったのか、と悟る。というか、わかる。 何ということだ! 今、たしかに僕は何となく動きたがっているキャラクターを数人、感じているが、彼らは今のところ、単に何となくウロウロし、それらしく、何となくこうかな? と期待に応える

          フリー・ライティングという荒波へ乗り出す。

          「脳から血が出そうな情動シミュレーション」だって?

          「小さなことを楽しむ人」さんが、自分は本を読むときに抽象化を働かせているのだが、それだと(当たり前だけども)、型にはまった結論を引き出してしまう。そういうようなことを書いておられた。 それはそうですよね、本質を引き出すための抽象化だから。 小さなことを楽しむ人さんは、ここで限界を感じて、全く逆のアプローチを試してみようとした。 つまり、他人が認識している世界を、一番具体的でベタなレベルで体験してみるとどうだろう? と考えてみた。ここで、ふろむだ氏の「脳から血が出そうな情

          「脳から血が出そうな情動シミュレーション」だって?

          雨エリアとか、猫とか。

          今朝も、僕はいつものように、朝のコンビニで車を止めてぼーっと外を見る。 田植えの済んだ田んぼは水を湛え、かつ、まだ苗の背が低いので、水面に周りの景色を映し込んでいる。 つまり、地面に水が張ってあるような状態なのだ。田園が身近にある人なら、ああ、あの景色ね、とすぐにわかってもらえると思うのだけど。 天と地が逆転したようなシュールな感じだ。 そこに映っているのは、そばにそびえたっている高圧電線の鉄塔。 優美な形。水と、植えたての苗と、人工物の取り合わせが鮮やかだ。 梅

          雨エリアとか、猫とか。

          村上春樹をダシにして、読む。

          僕は、レンジフードの明かりが小さくついているだけの、薄暗い台所で『街とその不確かな壁』を読んでいる。 書いてあることの、文字通りの意味よりも、書いてあることを、まるで庭の石をひっくり返して、そこから虫が出てくるのを眺める子どものように、向こう側、うらっかわを感じながら読んでいる。 この本を読むのは二周目なんだけども、今回は何だか清々しいような、しんとしているような、そういう感じがする。 不思議だ。 多分に、日本画家・中村恭子の「世界拒否」というスタンスが影響していると

          村上春樹をダシにして、読む。

          もんのすごく衝撃的で刺激的で身につまされる本を読み始めてしまった。しかし、あと五分で出かけなくてはならない。読むのを止めるのが辛い。用が済んだら一目散に帰ってこよう。その本というのは郡司ペギオ幸夫の『天然知能』。緻密だ。

          もんのすごく衝撃的で刺激的で身につまされる本を読み始めてしまった。しかし、あと五分で出かけなくてはならない。読むのを止めるのが辛い。用が済んだら一目散に帰ってこよう。その本というのは郡司ペギオ幸夫の『天然知能』。緻密だ。

          どこにでも持ち運べる〈聖域〉、とか。

          駅前のロータリーを抜けたT字路で、右から幌をあげたロードスターが過ぎていった。 眼鏡をかけたおじさん。というか、白Tシャツのオヤジ。オヤジと呼ぶ方がなぜだかカッコいい感じがしてしまう。なぜだろう。 ロードスターは白髪頭×眼鏡の男性が似合う車だと勝手に思っている。 で、そのあとセブンの駐車場で、音楽をガンガン鳴らしたトラックが隣に止まった。お兄さんが降りて来て、音楽は鳴らしたままで、店へ入って行った。朝からご機嫌でいいな。こっちもちょっとうれしくなった。 なんか、各自楽

          どこにでも持ち運べる〈聖域〉、とか。

          僕らが新たな〈現代思想家〉になる方法、とか。

          昨日から僕は、『現代思想入門』を読んでいる。 また千葉雅也に助けられた。 この本は「人生が変わる哲学。」というキャッチコピーだけど、僕にとってはそのとおりになりそうだ。 家族とか、職場での人との関係とか、パートナーとか友人とかとの関わりの中で、いろいろ思うことがありますよね? 誰にでも。 で、そのいろいろ思うところって、誰とも共有しづらいですよね? そうだし、「自分、考えすぎだろ」と、あきらめてもいた。 ところが、そういうワチャワチャしたことを、緻密に切り分けて考える

          僕らが新たな〈現代思想家〉になる方法、とか。