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5.9 バンコク、ランブータンと宿の人

世界一周、10日目。
今日は大きな収穫が。
ランブータン。

昨日の夜、キャッチのお兄さんに
ここの奥のエリアは何?と聞くと
モーニングマーケットと教えてもらう。

朝6-9時ごろやっているらしい。

その情報を聞きつけ、
今朝8:40ごろ滑り込みで
モーニングマーケットへ。

たくさんのお弁当、フルーツに野菜、
行き交うバイクと、露店で買い物をする
地元の方で大賑わい。

昨日セブンで買えなかった
フルーツと野菜が買いたく、
わたしたちも見て回る。

買い物の当事者になると、
ただボーッとカラフルさを楽しむのと
100倍楽しくなった。

値段や鮮度、
地元の人が買いに来て回転しているか、
2つ隣はどうかと
真剣に見比べる。

手前の方の屋根のあるエリア。
ほぼ店じまいしていたが、
まだやっている八百屋さんを発見。

生物は長時間直射日光に当たってるのは
ちょっと不安かも、と思い
あまり賑わっていないがこのお店で買うことに。

値段を聞くと、トマトは1kg17バーツ。

量り売りかと思い、
トマト3つとインゲン1束、
ほうれん草のようなもの購入。

詳細は不明だが、全部で75バーツと
ちょっと割高に感じる。

そのあと、道に出てマーケットをぶらつく。
道にはマンゴーやライチやオレンジ、
いろんな果物が並んでいる。

地元の人もみんな買っている
ライチが美味しそうなので買うことに。

美味しいやつの選び方を聞くと、
赤いのがいいよ、と教えてくれながら
お客のおじさんもお店のお姉さんも
一緒に選んでくれる。

1kg35バーツ。
そんなにたくさんはいらないと思い
6.7個、袋半分くらいに詰めると、
1kgよ、もっと詰めて!と
じゃんじゃん追加される。

なるほど、量り売りではなく、
1kgいくらなのである。

たしかに、秤でグラムを測ったあと、
計算はしていない。
だいたい1kgになったかを
確認していたのだ。

昨日買ったマンゴーも、
地元の人は袋いっぱいに買っていたのは
そのためだ。

さっき買った野菜と、
昨日買ったマンゴーは、
それを知らずに1kgいかないまま
少量だけ買ったから割高だったのだ。

帰り道、感じのいい
スイーツ屋さんも見つけて寄ってみる。
3つあり、1番おすすめは?と聞くと
おじちゃんとお姉さんが、
これこれ、と教えてくれる。

朝ごはんには、
マンゴーとオレンジ、おすすめされたスイーツ。
昨日の謎そば飯の自炊とは一変、
モデルの朝食のようである。

マンゴーは種にぶつかり、
切り方を調べてみる。
また1つ知恵が付くようで楽しい。

食べてみるとまだ酸っぱかった。
オレンジはそのせいか、
ものすごく甘く感じる。
酸味がなく、メロンに近い。

シールに漢字が書いてあったので、
おそらく中国か台湾からの果物である。

マンゴーとライチは恐らく
タイで採れるフルーツなのだろう、
ものすごく安いし、
地元の人もみんな買っていた。

のちのち、このライチのような果物は
ランブータンだと知る。

宿に帰ってきて、袋いっぱいのランブータン。
宿のオーナーのマリに、
良かったら食べてね、と言うと、
笑って、わたしもたくさんあるの、と
冷蔵庫を見せてくれた。

みんな大好き、地元のフルーツのようだ。

殻の剥き方と食べ方も教えてくれる。
フサフサの太い毛が可愛い。

真ん中に指を突っ込んで切れ目を作り、
そこから剥がすと、
半分べりっと殻が剥ける。

簡単そうにやっていたが、
いざやってみると中々硬い。

握力がクラスで2番目に強かった妹は
コツを掴み、すっと剥ける。

わたしは指先の力と腕の力を集中させて
思いっきりやっても硬すぎて剥けない。
筋力もなく、構造を理解するのも苦手。
硬すぎて泣きたいくらいである。

食べてみると、なんと美味しいことか。
ジューシーな肉感と
爽やかな甘み。

他の果物にはない、特別な美味しさ。
冷やして食べたのでさらに美味しい。

コツを教えてもらうと、
少しはできるようになってきた。

わたしの訓練もかねて、
妹は何があっても手を貸さないと誓っている。

種の近くの身は
どうしても種の薄皮が付いてきてしまう。
硬い繊維質で美味しくない。

上手な食べ方を調べてみると、
包丁で剥くか、枝の方から下の歯を使って
食べると薄皮が付いてきにくいらしい。

やってみると、たしかに食べやすい。
ランブータンを手で剥き、
種の薄皮が付いてこないように
上手に食べれるまでタイからは出れない。

妹がめずらしく向上心を見せている。
ランブータンの美味しさと
爽快感と高揚感が気に入り、
暫定世界一好きな果物になったとか。

マリもボウルにたくさんランブータンを載せ
おやつにパクパク食べている。

1つ食べ出すと止まらない美味しさなのだ。

ブラジル人2人組の男性も
宿に帰ってきた。

やっほーとあいさつする。
彼らはいつも明るく、
楽しそうにしており、
ちょっと話すだけで元気をもらえる。
そんな人にわたしもなりたい。

世界中を旅している彼は、
インドとネパールがお気に入りのよう。

広すぎてどこに行ったらいいか分からない、
というと、いろいろおすすめを
教えてあげるよ!と言ってくれた。

もう1人の彼は、日本が大好きだという。
うれしいことだ。
3ヶ月後、彼らは日本にまた行くという。

インドとネパール好きの彼は
北海道に行きたく、
もう1人の日本が好きな彼は
沖縄に行きたいので、
なんと、どっちも行くという。

日本の端から端まで、と
笑いながら楽しみだと言ってくれた。

・・・

夜。
またリビングではマリが洗濯物を畳んでいる。

泊まっている宿は4階で結構広い。
建物は古くも、清潔感がありとても快適。

水周りもリビングもキッチンもベッドも
全部こまめに掃除されているのが分かる。

いつもオーナー(?)のマリが
チェックインの合間に
掃除や洗濯をしている。

だいたい階段ですれ違うと
モップ掛けをしており、
リビングにいる時は
電話をしながら洗濯物を畳んでいる。

宿の掃除と洗濯というと、
重労働で大変で、できれば
やりたくないもののように感じていた。

でも、毎日毎日、
マリは大好きな自分の宿を
丁寧に心を込めて、
喜びと優しさと穏やかさのある表情で
掃除や洗濯をしている。
とても美しく思えた。

そんな様子を見ていると、
こんな風な日々の積み重ね方も
幸せな日常なのかも知れないと思えた。

・・・

夜はまた自炊をしてみる。
デザートにはランブータン。
もう止まらない美味しさなのである。

妹は、ランブータンを食べるために
タイに来たのかもしれないというほど
気に入っている。

タイに来て寺院には行かないが、
ランブータンの上手な食べ方を
マスターするのが楽しそうだ。

・・・

夕方少し昼寝をしようと思ったら、
起きたら19:30だった。
4.時間ほどぐっすり寝ていたようだ。

行こうと思っていたナイトマーケットも
帰りが遅くなってしまうので断念。

夜、リビングでくつろいでいると、
ゲストの女の子が1人帰ってきた。
あいさつをすると、
フランス人のシェフのようである。

アジアの料理を勉強するため、
今はタイのいろんなレストランで
インターンのように働いているという。

これがレシピよ、と
たくさんのファイルを見せてくれる。

夜は働いて帰ってきたあと
リビングでレシピや学んだことを
まとめていたのだ。

タイの料理はとても美味しくて
学ぶことが多いのよ!と
笑顔で話してくれる。

いつか自分のお店を持ちたく、
世界中を旅して世界中の料理を
吸収したいという。

夢に向かってワクワクしながら
行動する彼女の顔は
明るくとっても素敵だった。

タイにも半年ほどおり、
宿の近くのおすすめの
モーニングマーケットを教えてくれる。
わたしたちが行ったところとは
また別のところ。
早速明日行ってみたい。

世界中の美味しい料理の
エッセンスを詰め込んだ、
フランス人シェフの彼女のレストランに
訪ねることも、夢の1つになった。

今日もほぼ寝て、起きて、
ご飯とランブータンを食べていただけだが、
素敵な出会いとみんなのおかげで
幸せな気持ちのいい旅の1日になった。

寝る前、妹はまた
ランブータンを食べたいという。
さすがに食べ過ぎである。

朝起きたらほっぺに
ランブータンの毛が2.3本生えてるよ、
と言うと、本望本望、と返ってきた。



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最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。

いつかこの世界一周の日記を
ぎゅっとまとめて本にできたらなぁ、と
夢見ています。

では、また!

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