マガジンのカバー画像

untouchable holidays

54
特に根拠のない屁理屈ばかり1000字ぴったりで呟きます。それはそうとして、なるべく静かに暮らしていけたらいいな。
運営しているクリエイター

2022年8月の記事一覧

私達の愉快

 いまや私達には「言葉の主導権」がある。私達は偉い教授や批評家の言葉など気にせず、自由に…

Lousism
1年前
4

黒ギャル堕ち

 連載再開に伴う無料公開で初めて『宝石の国』に触れた新規読者達の間で、カンゴームの変貌っ…

Lousism
1年前
4

創造性主義

 解釈という言葉は、いまや二次創作の分野で盛んに用いられている印象がある。解釈が違うと戦…

Lousism
1年前
2

センター試験の現代文

 もう共通テストだけども。  文学部に進学したくせに、実はセンター試験の現代文が苦手だっ…

Lousism
1年前
9

正しい読解

 『ごんぎつね』に関する某ネット記事に批判が集まっていた。試しに読んで見たのだけど、幾つ…

Lousism
1年前
1

下人の行方

 高校の国語の授業で、芥川龍之介の『羅生門』の「下人の行方について、続きを書いてみましょ…

Lousism
1年前
3

クラムボンの正体

 宮沢賢治の『やまなし』に登場する「クラムボン」とは一体何だと思いますか? みんなで正体について考えてみましょう、という授業を受けた記憶がある。そういや大学の読書会でもそんな議題があったっけ。  これ、今ならば直ぐに答えられる。  これは「分からない」が正解である。  もうちょっと厳密に説明するなら、この童話の序盤部分は、語り手と兄弟蟹の「見ているもの」がはっきり統一されていないのだ。語り手は序盤、兄弟蟹とその周辺の景色を描写しているけれど、その景色は兄弟蟹が見ている景

「客観性」

 文学の「研究」は、大前提として客観的な議論となっていることが求められる。筆者の主観に頼…

Lousism
1年前
4

批評と感想

 プロの文芸批評読むと、やー、ここまで私は賢いこと書けねぇわ、と思うと同時に、でも文芸批…

Lousism
1年前
13

文学フリマと純文学

 文学フリマ発足の背景には大塚英志の発言に端を発する純文学論争があったと言われる。けれど…

Lousism
1年前
14

流通の「場所」

 私の個人文芸サークルはとても弱小なので、文学フリマではせいぜい十冊程度、良くて二十冊程…

Lousism
1年前
2