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ねむくなるまで。

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混み混み電車

大学卒業前最後の通学、いつもの電車に乗った。相変わらず滅茶苦茶に混んでいた。 満員電車に限らず人混みが得意ではないけれど、得意な人なんていないと思っているけれど、人混みにいるときに一つだけ好きなことがある。それは、色んな人の顔を見られることだ。 デパートのセールス、都心の駅、初詣。混雑の中にいると必然的に多くの人と押し押され合うことになり、そんな視界の悪い中で見えるものは沢山の「人の顔」だ。ぎゅうぎゅうの中で周りを見渡すと、世界には本当に色んな顔の人がいることが分かる

    • 寄り道したら雨が降る 2024年1月18日

      寄り道をすると雨が降る。特に何の比喩でもない。曇りの日の「降るかも」という日に寄り道をすると決まって雨が降る。「この空模様なら降らない」と思って安心して、文房具屋さんとかに入って、特に何も買わずに出てくると雨が降る。降っている。そのまんま帰っていれば雨に降られることなんてなかったのに、寄り道をして帰宅時間がずれて、そのせいで雨粒に濡れる。 帰宅といえば、この間、遠くの場所からの帰り、空いている電車に乗った。空いてる電車に乗ったのは久しぶりで、とても良い時間だった。空気も揺れ

      • 暇なのがそんなに嫌か。

        • ジェンダーを専門的に学んだことは無くても、中学生の頃に自分の性別が分からなくなって(というか生物学上の自分の性別がどうしても受け入れられなくて)そこで抱いた感情が特に上の年代の人からあまりにも理解されないことを最悪とは思っていたから、何とかなってくれ世界と願う気持ちは山ほどある。

        混み混み電車

        • 寄り道したら雨が降る 2024年1月18日

        • 暇なのがそんなに嫌か。

        • ジェンダーを専門的に学んだことは無くても、中学生の頃に自分の性別が分からなくなって(というか生物学上の自分の性別がどうしても受け入れられなくて)そこで抱いた感情が特に上の年代の人からあまりにも理解されないことを最悪とは思っていたから、何とかなってくれ世界と願う気持ちは山ほどある。

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        記事

          私の親は毒親じゃない

          「毒親」という言葉がある。 「言葉や態度で子供を傷つけたり、支配した気になったりする親のこと」が、今世間で使われている大意らしい。使われるのには様々な背景があるだろうが、私は今後何があっても自分の親を形容するのにこの言葉を使いたくない。これからそういう話をするが、この下に書くことは全部自分の家に対して自分が思う話で、「毒親」という言葉を使う人や、その背景にある考え方を批判する意図はない。 タイトルの時点で察されているかもしれないが、私は自分の親に対して色々思うところがある

          私の親は毒親じゃない

          シーラカンスの真正面

          シーラカンスが好きだ。 大昔からこの世界を泳ぐ魚。生きた化石。ずっと昔にはもっとたくさんの種類が生息していたが、ラティメリアと呼ばれるもの以外は絶滅した。どこかでひっそりと生きているのかもしれないけれど、今のところ私たち人間には見つかっていない。そんな魚、シーラカンスが大好きだ。 なぜ好きになったのかというと、小さい頃から「シーラカンス」という言葉と、その姿に触れる機会が多かったからだ。 福島県に「アクアマリンふくしま」という水族館がある。祖父母の家に行くたびに訪れてい

          シーラカンスの真正面

          ナハトムジーク

          4歳の頃、病気で入院していた母が退院し、一年ぶりに一緒に暮らせることになった。再会の日、私は泣きながら「どうして嬉しいのに涙が出るんだろう」と言ったらしい。聞いた時はなんて出来た話だと思ったけれど、それでも確かに、人が嬉しくて涙を流す理由はずっと分からなかった。それから10年以上が経ち、米津玄師さんの音楽「アイネクライネ」を聴く中で、「奇跡であふれて足りないや」という歌詞に出会った。以来、小さな4歳児もそうでない大人も、目の前の出来事があまりに大きいと、自分が足りなくなって泣

          ナハトムジーク

          余裕あっての焦り 2023年2月18日

          スマホやパソコンで「今日」と打つと、予測変換の中に「20〇〇年〇月〇日」とその日の日付が出てくる。便利だと思ってよく使ってる機能なのだけど、それに慣れすぎた結果、先日とうとう大学の講義で配られた紙のリアクションペーパーの日付欄にまで「今日」と書いてしまった。デジタル社会の犬め。 ーー 秋学期が終わった。 正確にはまだあと一つ最終レポートが残っているのだけど、多分それは何とかなるので、終わったということにする。レポートを書く気が起きずぼーっとしてしまうので、せめて文章を書

          余裕あっての焦り 2023年2月18日

          「バレンタインデー」

          「バレンタインデー」

          僕の罪の背後にはたくさんの花が咲いていた。

          僕の罪の背後にはたくさんの花が咲いていた。

          りんごと向き合った日

          去年の夏頃、丸一日りんごと向き合ってみたことがあった。 買ってきたりんご達を目の前に、触ったり切ったり並べたり、スケッチしたりしていたのだ。「りんごっていいな」と思った。よく見ていると、色も形も思ってたのと違う。りんごに限らず何でもそうなんだろうなと思う。その辺にある森羅万象の中で「よく見たことのあるもの」って実は物凄く少ないんじゃないだろうか。 描いたもの、よければご覧ください。 久しぶりにクレパスを使った。信じられないくらい楽しかった。色の混ざった部分が綺麗。りんご

          りんごと向き合った日

          宙ぶらりん相談会 2022年12月27日

          「教科書」の話。 学校で使われる教科用図書、通称「教科書」。欧米におけるこれは、日本と違ってレンタルが主流だそうだ。つまり書き込みが出来ない。自分の後も色んな人が使うものだから、汚してはいけないのだという。重要単語にマーカーを引くとか歴史上の人物にヒゲを書くとかはしちゃいけないのだ。私はこれを、大学の授業で習うまで知らなかった。 それで何が言いたいかというと、「教科書への落書き」というものが、実は日本独自のあるあるだったと気づいたのだ。「先生の話が退屈だと、教科書に落書き

          宙ぶらりん相談会 2022年12月27日

          冬の色がする。 2022年11月20日

          朝。 電車から見える 街の色が とても綺麗だ。 まだ眠い頭の中で、どうあがいても一限に間に合っていない電車の中で、考える。 色んなことを考える。 時々ぼーっとする。それも、気づいたらやめていて、また色んなことを考えている。気が付いたら考えて、気が付いたらぼーっとして、また考えて、ぼーっとして、その繰り返し。 そんな風に頭を回す人たちを沢山乗せながら、 電車って走っているんだろうなと思う。 隣に立っている人は、 今何を考えてるんだろう。 つり革一つはさんで隣

          冬の色がする。 2022年11月20日

          真っ暗な気持ちをそのまま話したらみんな離れていくと思って何も言えずにいるけど何一つ本音で話さないってのもそれはそれで相手に失礼な気がするからもう何も分からない

          真っ暗な気持ちをそのまま話したらみんな離れていくと思って何も言えずにいるけど何一つ本音で話さないってのもそれはそれで相手に失礼な気がするからもう何も分からない

          『彼』

          『彼』 三日前、海岸に打ち上がったクジラの死体を見た。ぐったりと横たわり、砂に塗れた身体は、ガスを含んで大きく膨張している。 「皆さま、危険です。どうか近づかないように」 年老いた警備員らしき男が、カメラを抱えた人々の群れめがけてメガホン片手に呼びかける。膨張し切った彼の巨体が、いつ破裂するか分からないためだ。 動かぬ彼とそれをとりまくテレビ局の人たちを横目に、僕はそっと家に帰った。 あれから暫く後。 後日。夜。 僕は海に飛び込んだ。 音のく

          『彼』

          これからどうなるんだろうね 2022年9月9日

          本当は何にもなりたくないけれど、そういう我儘は世の中が許してくれない。お金が無くても大丈夫な生活が出来るなら、心からそうしたい。でも何かを食べないと死んじゃうし、お金が無いと、いざという時に大切な人を助けられない。 大学三年生の秋を前に、間近に迫った将来のことに思いを馳せて「人間とはなぜ働くのか……」とか何とか、色々考えてぼーっとしていた。夏休みのおかげでダラダラしても課題が溜まらないので、自由気ままにこういうことを考察できる。他では味わえない、時間が止まったような時間。大

          これからどうなるんだろうね 2022年9月9日