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同時多発的にYouTube動画を見ながらSpatial.Chatでできることを考えた。

LivingAnywhereではこのコロナ禍で、何がオンライン化できて、何がリアルでないと難しいのかということを考えていくためにも、オンラインでできることにツールに拘らず、普段使いのZOOMを使ってみたり(イタリアの現状を現地からレポート「正しく知って、正しく怖がる」ってことを学ぶ)、Remoというオンラインツールを使ってのワインのアッサンブラージュなどなど、色々と挑戦してきた。

そのあたりはこのnoteの過去の記事に詳しいので、是非ご一読いただきたい。

最近は謎めいたロシアのツール、Spacial.Chatを使って最初がオンライで街づくり、2回目が古本屋街を実際に作ってやってみた。

まず、街づくりではこのツールを使って、
・人が集まるのか(簡単に使えるのか?)
・いろいろな動きがバーチャルでスムーズに体験できるのか?
・xx屋さんのような形が成立するか?
・金銭のやり取りができるのか?

この辺りをじっと観察していった。

実際に蓋を開けてみると、30名オーバーでもSpatial.Chatは見事に機能し、街はうまくいった。結構な人数が入ってもスムーズに動作し、QRコードでお金の授受はそこここで発生し、街として店舗として、十分機能することがよくわかった。このうまくいった1回目の様子をみながら、2回目は参加者の要望もあった「専門性のあるかたちの店を並べてみたい」ということに挑戦、外出自粛で増えたであろう蔵書を売り買いできる場作りをしてみた。

ツールの使い勝手や金銭授受の方法、このあたりは1回目の経験があるのでとてもスムーズ。実際に場は賑わい、本の売買も積極的に行われていた。新しい気づきとしては「蔵書は売りづらい、振り返って2度3度と読みたいから」という声がでてきたこと。それに対して、Amazonのウィッシュリストや自分の蔵書を撮りためたInstagramのQRコードだったりと、各自の工夫がそこここにあらわれたこと。また、出展者によっては実際の著者を呼んだり、その書籍にまつわるYouTubeをUPして観せたり、参加者がそれぞれ創意工夫して「あたらしい場が育っていく」様子を垣間見ることができた。

そして3回目。
今度は動画をみんなでみてペチャクチャしてみようと。しかも、同時多発的に複数の動画をいっぺんに流す場作りをしてみる。
動画どうなるの?音は?同時多発で?

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真ん中は定番、4K焚き火動画(別に4Kである必要は全然ない)。
これがあるとないとでは雰囲気が全然違うので、なにかSpatial.Chatに限らずオンライン系イベントででも場づくりする場合は必須、これは本当にあると場が和む。そして、この焚火の位置はログインして入ってくると最初に放り込まれる場所に合わせる。参加途中でブラウザが重くなってきちゃってリロード/ログインし直して入ってくる場合も同じく。

さて、ここに参加者有志があちらこちらに動画をUP。
もちろんSpatial.Chat慣れした人にはふふーん、なるほどね、って話だとは思うんだけれど、単なる想像とやってみるとは大違いってことがよくわかった。

自分で近づいて行かない限り、見事に他の動画の音は聞こえない。
これだけ密集していても、聞こえてこない。なので、たったこの画像のようなスペースであっても、それぞれの画像について、立ち話的にペチャクチャしたって何にも問題ないのである。


ここで面白かった事例をいくつか。

・クッキング動画がどこのタイミングから見ても入り込める
動画、最初はランダムにUPしていたのだけれど、結果、「クッキング動画」がこの場にはすごく合うという意見がでた。なぜかというと、大体の動画は途中から見ると面白くない。まるで21:30から観る金曜ロードショーのようなもので、途中からというのはどうにも没入できないところが多々ある。そこでのクッキング、これはおおよその経過が想像できて、クライマックスが最後の最後。クッキング動画が途中からでも(どのタイミングで見始めても)楽しめるコンテンツということがよくわかった。

・人の動画を見て思いついた動画をUP→動画しりとり
しりとりといってもお尻の文字もあるわけでないので厳密にいえば違うのだが、要するに誰かが挙げてる動画を見て、それにインスピレーションを受けて次の動画をUPする、という連鎖。この連鎖で会話を続けていくと、普段の自分では気づかない世界がグワっと広がる感じがすごくする。

・知らない世界を知れる
動画UPしている人と話することで、自分が知らない世界のことをどんどん知るきっかけ作りになる。普段、あまり他の人と動画を見ながら話するっていう経験はないので、この新鮮さはなんともいえない感じ。「これのね、これこれ、ここに出てくるこれってなんですか?」からのスタートで話がどんどん膨らんでいき、結果、自分の知識のストックにつなげることができる

こんな感じでいろいろなパターンで使えるんだな、ということがよくわかった。Spatial.Chatは使う側のアイデアで色々といくらでも膨らますことのできるツールで、ZOOMやSkypeとも違って、緩さの幅を生かす使い方が魅力的。仕事にももちろん生かせるだろうし、例えば朝9:00から30分はここに一旦入ってみんなで雑談しようよとか、作業中は集中エリア(作っておく)、声かけてもらってもOKな時はそれ相応のエリア(作っておく)に自分が移動しておくことで、全体を見れば「あ、xxさん、いるんだ。ちょっと声かけてみよう」とか「意見もらいたいな」なんてときに、チャットなどよりもより気楽に声がかけられるような気がする。要するにバーチャルオフィスとして使えてしまう。

以前紹介したRemoではすでにバーチャルオフィスプランを使ったプランをUPしたコワーキングスペースが登場している(僕らのトライ企画に参加してもらったのがきっかけ!)。

【hiroen】OMOイメージ図-1

Spatial.Chat、今後どういう展開、どういうビジネス(ツールとして現在、無料。プライバシーポリシーには有料やサブスクの記載あり)で展開するのだろうか。より一層安定したツール(有料化やセキュリティ上の問題のクリアなど)になるといいなあ思っていたところで、最近までなかった最下部のContact Sales(しかも色ついてる!)を見つけた。引き続き注目していきたい。

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