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62.『左手のフルーティスト』を読んで:先輩の本に完敗【読書と私】⑮


※長文です。時間ない方は 第4楽章の動画をぜひ見てください。

第1楽章 本との出会い

noteにかける時間が長くなり、ニュースソースがnoteということがあります。『セクシー田中さん』原作者芦原さんの訃報(G-darkさんの記事より)、水原一平がが何かやらかしたようなこと(イブリースさん記事より)を知ったのはそうで、その後慌ててYahooニュースなどを見ました。

そして、一つの本との出会いも、noterさんの記事からでした。(すいません、断りなく引用させていただきました。)

この記事の中に 建築家で音楽家の畠中秀幸さんの『左手のフルーティスト』が紹介されていて「!」となりました。(本の紹介については、はしさんの記事の方が参考になります。是非みてください!)

というのは、知っている方の本だったから。知ってる人がテレビに出たのを見た時の「!」が、noteでもこういうことがあるとは!! 

ちなみに、私は自分が祭りイベントでラーメン食べてるところを帰宅後のテレビで見て「!」となったことあります笑。あと、知り合いの施設見学に行ったら偶然ドキュメント的な映画の撮影日でしっかり映っていて、後日テレビで取り上げられたシーンに入ってました(!)何やってるかなー私。そして、映像のおそろしさ。撮影時の喧噪はどこへやら、自然な日常の一コマになっていて、そこにいつもいるような顔で馴染んでいたような私。。。。 話逸れちゃいましたね。

第2楽章 知っている人の本を読む気持ち

「知人」ではなく「知ってる人」です。ここの距離感わかりますか?
なにせ、すごいと思っていた部活の先輩ですから。

せんぱい【先輩】
人生の限られた時期(中・高校生時期)に突然現れる年上の人に対して用いられる人称、敬称。部活など特定の集団内で用いられることが多い。
敬称を用いる対象に対してキラキライメージが伴うことが多い。
大学以降では肩書的に用いられ、敬称も「~さん」に置き換えられる。
例)「こちらは、大学(職場)の先輩の〇〇さんです。」

  good辞書(刊行未定)


人生の中で「~先輩」と呼べる人はどれくらいいますか?

なんか、映画の宣伝文句のようになりました。

『左手のフルーティスト』というタイトルが示すように、脳出血により右半身の麻痺が生じたものの再起を果たした方(先輩)の話です。障がいのことはどこかで耳にしていました。その後の活動(指揮の方ですが)を駅のポスターで見かけることもありました。

こうして、今フルートを吹いているのを凄いと思いながら、以前の姿を知っていて、果たして落ち着いて読めるのだろうか、購入してみたものの、届いたら本を開けるか、とソワソワと部屋の中をぐるぐる歩いて回るような気持ちになっていました。でも、本を紹介されたはしさんが「悲壮感はなく」とコメントされていたことと、検索してみつけたYouTube動画の演奏を見て、大丈夫かなと思えました。

ちなみに、「知人」で本を出した人もいます。こちらの方は購入するまで間がありましたが、逡巡することなく読みました。

第3楽章 実際に読んでみた感想

脳出血で倒れる以前に、もう幼少期よりドラマがあって、人となりが作られていた所があったことを知りました。

フルートとの出会いは、もうブルージャイアントですか!って感じです。漫画のようです。また、入院直後に来た方を始め出てくる方が、常人を逸してたり素晴らしい理解者です。ほんと漫画のキャラのようでもあります。

ひとつのドキュメントかと思ってたのですが、京大の建築学科で西田哲学に影響を受けたということと、持ち前の感性とこの体験通して考えられた「建築」「音楽」「境界」について語っている部分は、とても読み応えありました。「建築のような音楽、音楽のような建築」すごい概念です。

十分に理解して語れるレベルまではいかないけど、なんとなくわかる気はしました。noteで書いたり「言葉」を使うことを考えると、視覚と聴覚の関係で「肉声が聞こえてくるような文章、だったり、思考の組み立てが見えるような話」につながるような、境界に関した「境い目」「さかいめ」についての考察は、生きづらさを感じる人と社会がそのように接することが出来たらいいなとも思いました。

第4楽章 実際に見てみて、そして…

YouTubeの動画がいくつかありました。まず演奏をぜひ聴いて観てください ♪ そして本も読んでもらえれば。

ビブラートはかけられないなど、昔とは演奏の変化はありますが、どこか昔の音が感じられるところもある気がします。まだまだ進化の途上ですよね。そして、YOASOBIあったのにびっくりしました。


本について再び言えば、登場する人物は知っている人多いし、出てくる病院、教会なぜか行ったことあるし、聖地巡礼はもう先に済ませている感じで、本当に漫画化になってほしいくらいです。

エアーダイブさん(『義男の空』を出版)どうですか?とここでつぶやいてもしょうがないと思いつつ。ちょっと書いてみました。

KANのエキストラではないですが、1オーディエンスの私に、何か出来ることないかなと思いました。こうしてnoteで本の紹介と、近隣の図書館の蔵書を検索すると、1冊(貸出中)あったのを見ました。いろんな人に読んでもらえたらと今図書館への寄贈準備中です。


<おすすめの方(一例)>
・楽器を演奏する方、やっていた方
・音楽が好きな人
・建築に興味がある人
・医療、リハビリ職に関わる人
・本の好きな人
・いろんな生き方を知りたい中高生
・何かを信じて生きたい人     
・世の中、世界平和について考えている人
・時間芸術としての音楽、小説と空間芸術として
 の建築、(絵画、彫刻もありかな)が好きでその
 関係について考えたい人
 … もう、いろいろです。

「先輩」という刷り込まれた存在はいつまで経っても先輩。畠中先輩と奥さんの先輩、友人の先輩(畠中先輩と二人のくだりはホントに漫画のような世界観!)の通ってきた道、つながりに♩勝利も敗北もないまま〜♩(by Mr.Children)と人生について思う私ですが脱帽と完敗です。

追伸:見出し画像は、この世界に一つのフルートです。右麻痺って、手だけではないでしょうと思ったので、吹き口は気になってました。あーこの接面で最適解を探るのかななどど、管楽器ではない身で考えてました。


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