日本は国際交流後進国
海外の学校と国際交流をして気づいたこと
日本の学校は国際交流をする準備ができていない。取ってつけた上部だけの場当たり的な交流、観光案内しかできない。最近は「開かれた教育を」と言われる。日本の学校はもともと開かれていない。そもそも国際交流の必要性を感じていない。英語の先生でも国際交流推進派とは限らない。定型の授業だけで十分忙しい。国際交流の趣旨はわかるけど、具現化に前のめりではない。
国際交流受け入れ体制チェック
当てはまる項目があるかセルフチェックしたい5項目
学校の近隣に観光地ではないが、外国人に紹介したいスポットがある。
英語科以外に英語力のある教員がいる。自分の専門分野の話題を英語で理解できる。
日本企業1社を挙げて、その企業が国外から収益を得ているおよその割合を言える。
校内をゆっくり時間をかけて来客を案内できる。
海外渡航・海外旅行経験がある。
国際交流は観光案内代行ではない
日本に来た外国人と観光地を巡れば国際交流だと考えるが、有名観光地に行くだけでは、出迎える側が不在である。出迎える日本人が暮らす街を紹介して、生活圏を見せられた方が、人との交流になる。ガイドやパンフレットが充実している観光地やテーマパークを楽しむのもいいが、近所のスーパーに行ったり、通りの名前を説明するような観光ではない交流があった方がいい。人との交流という視点が大事だ。学校の場合、学校の当たり前やルーティーン化している制度や仕組みを説明するとよい。建物や歴史より、運営や人の動き方を知ってもらうのが人との交流だ。日本は人との交流において後進国だ。
英語化するのが交流の基本
英語力の向上を英語科だけに任せるのはやめたい。英語科以外の教員も自分が教えていることを英語でも多少言えるとよい。単語だけでもいい。英語科の教員以外は英語力不要と決めないで、簡単な紹介はできた方がいい。内なる国際化が必要だ。英語版ホームページや英語版学校紹介を準備するところから始めたい。理想は英語以外の授業が英語で、オールイングリッシュでできることだ。外国人も英語で受けられる授業があるといい。年に一度でもいいので、英語で授業をしたり、授業内容を英文でまとめたりするとよい。学校行事や独特の校内制度を英語化しておけば、交流の役に立つ。
実はグローバル化を感じていない
訪日外国人観光客と街ですれ違う頻度が多くなれば、グローバル化だと言うが、経済やビジネスに着目して理解していないことが多い。興味ある日本企業1社を調べてみてほしい。花王や明治、キャノン、どの企業でもいい。国外からどれくらい収益があるのか、海外進出はどれくらいしているのか、ホームページを見れば簡単に知れる。学校はビジネスから離れた世界だ。先生方も疎い。外国人の往来や観光以外のグローバル化に気づいていない。海外旅行に行くときも注目したい。
紹介するコンテンツは背伸びしない
外国人が来校した際の基本は学校見学だ。ルートを考え、校舎内を歩いて周ればいい。掲示物や教室を説明する。普段行われていること、学校行事のときの様子、校内・現場で説明すればイメージしやすい。教材や教具も見せるとよい。防災設備も見せられる。普段学校を使っている人が学校を説明する。生徒が学校見学ツアーのガイド役をするのがいい。まずは日本語で来客を案内できる生徒を育成したい。
外国を知って日本との違いに気づく
手っ取り早いのは海外旅行だ。海外旅行に行って英語を使って、見聞を広げてくれば、国際交流に役立つ。日本に足りないのは人との交流だ。検索や図書、観光ガイドの情報ではなく、肌感覚や体感で得た情報を生徒に伝える先生が必要だ。旅行自慢ではなく、気づきと発見を共有して、生徒の興味関心を伸ばしてほしい。英語は自分の教科じゃないと言って区切らず、生徒を巻き込んで一緒に校内で英語を使えないだろうか。英語が得意な生徒や英語科教員を立てながら、小さな英語化を積み重ねられるとよい。
英語力の向上+国際交流=自己肯定感の向上
身の回りの英語化=発信力と表現力の向上
国際交流の準備=自己客観視&自国再発見
国際交流できる学校になろう!
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