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【玄人向け】身体アライメントに関する考察

皆様ごきげんよう!

最近しばらく読まずに温めていた『はぐるまどらいぶ。』がいつの間にやら200話ぐらい更新されてて、嬉しいやら戦慄するやらで百面相しているbusonぶそんです。初見の方、はじめましてよろしくです。

今回は『身体アライメント』に関して個人的な見解を少し。

完全に経験ベースなエビデンス度外視のメモ書きで前提知識の説明とかもしないんで苦手な人は回れ右。

『構わん、やれ』という方はご覧下さい。

身体アライメント調整=コスパ最強の投資

まずは前提の話1つ目。そもそもなんで身体アライメントの調整が要るのか?という疑問に対する自分なりの答えから。

結論、身体を『機能的に』動かせる方が得だから。

この『機能的』ってとこがミソで、これってハイパフォーマンスを意味するんじゃなくて『エネルギー効率が良い』ってことなんだよね。

身体能力の高さ≠エネルギー変換効率!!

はい、これ重要!

別に機能的じゃなくても生きられるし、何かの分野で優れた成果を出すことも普通に可能なんだケド、単純にエネルギー効率が悪いと劣化しいたみやすいんだよね。物理的に。

前に他の記事でも書いたように人間の活動って諸々エネルギー変換で成り立ってるのよね、実際。

生命活動はどうしても代謝効率に影響されるし、老化でエネルギー変換のロスが大きくなると最終的にはエントロピー増大の法則に従って物質として分解されていくしね。

だから、『人生』っていう時間の質クォリティーオブライフを高める上でどうせなら身体の燃費を良くしても損はないんじゃないかな?ってのが自分の意見。

んで、身体アライメントの改善は少なくとも力学的な負荷メカニカルストレス分散の観点から非常にコスパの良い有用な手段だと考えられるワケです。

なぜなら、状態維持でさえも常に心身に一定以上の負荷が必要な上に加齢で大きく衰えてしまう筋力(※)と違い、身体アライメントは骨の変形が重度に進んだ高齢者でも一定の状態改善と定着が見られるから。

……まぁ、あくまで自分の臨床経験の中では、だけどね。

(※)ヒトに本来必要とされている運動量については下の記事参照。

重症者のアライメント調整って運動療法オンリーじゃ無理くない?

前提の話2つ目。これは極めて個人的なことで、ホントは施術者に対する依存を助長しやすい徒手介入に頼りたくないけど、現状での自分の運動療法の知識・技術ではそれ一本で重症な高齢者に対応するのは難しいぜよ!!っていう世知辛い話。

ファンクショナルトレーニング、コレクティブエクササイズ、コーディネーショントレーニング、リアライントレーニング、アレクサンダーテクニーク、フェルデンクライスメソッド、ソマティックフロー、etc…

どれも素晴らしいコンセプトで自分も大いにお世話になってるけど、入院患者(望んで来た訳じゃない人達)超高齢筋力云々より気力・意欲の衰えがヤバい)って特性キャラクターは想像以上に大変。

まず身体よりも気持ちの面で脳科学的に『運動』という大きな習慣変化ストレスに耐えられない人が大多数なんだよね。それこそ物理的な負荷量に関係なく。

更に言うなら、身体面でも物理的にも局所の変形や機能低下がやたら混在して問題が階層的だから、最初からスッキリと運動介入で筋出力やモーターコントロールの改善が図れねーんですわ。悔しいことに。

そやから結局、最初の内は手技的なモンから入って満足感や信頼関係を高めるとか、運動学習の前準備として適切な体性感覚が入力できるような身体アライメントを作るとかそれぐらいしかできんのですわ。

だからそないに病院セラピストを無能扱いせんどいてーな、厚生労働省さん。

手技療法がエビデンスないとか最終的に運動させなきゃ意味がないことはワシら重々理解しとるけ。

繰り返しになっちゃうけど、現時点の自分の腕では運動介入だけで重症高齢者の身体アライメント改善は難しいってことです、はい。

手技療法と運動療法はやっぱ両輪ってことですね、ちくしょー!!

マジで誰か究極魔法のE.F.B的な運動療法』とか教えてくれ(まるで成長していない………)。

結局身体アライメントって何なん?

やっと本題。これまでしつこく何度も出てきた『身体アライメント』って一体何ぞや?という話。

一般的には身体の構造的な位置関係(配列)を意味し、力学的に望ましい『ニュートラルポジション』を指標に調整していくっていうコンセプトが多いように思うけど、個人的にはそれだけじゃ不十分。

よりエネルギー効率の良い機能的な身体を目指したり、超高齢で重症な対象者を相手にする場合、もう少しアライメントの概念を拡張する必要があると思う。

具体的には、前述した基本概念である『位置関係』や『可動性』に加え、組織の『形状』や『分離性』、対象者の『ボディイメージ』なども含めて身体アライメントとして捉えないといけない

少し小難しい話になるけど人体をエネルギー伝達の媒体として見た時、『テンセグリティ構造を持つ半導体の粘弾性流体』という特徴がある。

これは多層膜の張力バランスが安定するほどエネルギーをコヒーレンスに伝達・変換できるということを意味してて……まぁ簡単に言うと、身体がより『機能的に』働くには様々な組織が『適切な張力を発揮できる位置関係と形状』で『それぞれ分離して十分に動ける』のが重要ということですね。

高齢者で重症になればなるほど色んなトコが癒着して弾力と滑走性を失ってるから、より質の高いニュートラルポジションを追求していくにはもっと細かく診るポイントを増やした方が介入しやすくないかなって提案。

ボディイメージについては話すと長くなるから割愛するケド、身体を実際に動かす時には解剖学的構造外部モデルよりもボディイメージ内部モデルが優先されるから『認知の歪み』もマルアライメントの一種で調整対象ってこと。

アライメント調整=3Dのカタヌキ

はい、本題続きと結論。じゃあ具体的にどうやって組織の形状とか分離性を整えていくねん!って話。

色々やり方はあると思いますが、個人的に今臨床で試してて最も有効なのはカタヌキ!

……ゴメンナサイ、手技名とかないからこう言うしかなくて。

イメージとしては自分の手指を鉗子とメスに見立てて筋筋膜や骨格の形状に沿って3次元方向に各組織をセパレートしていく感じ。

実際に献体を解剖した事がある人はわかると思うけど、組織の伸長固定と切り分けのベクトルが重要なポイント(まさかこんなとこでコロラドでの解剖経験とトッド・ガルシアの手技見学が役立つとか、人生わからんね)。

あとは施術者の解剖学の知見が多いほど効果が高まるから勉強量が大事。特に目的動作の改善に有効な神経系の賦活を物理的な筋筋膜のコネクションにまで還元してデザインできれば最良。

シナジーとして、筋膜の捻れが取れて筋骨格の形状が明確に出てきてからの方が骨格調整もより有効な印象。


とまぁ、権威もエビデンスも名前さえもない手技療法の話はこれぐらいにして一応まとめ的なもの。

①特別気にしなくても生きてけるけど、身体アライメントが良い方が得かも

②超高齢な重症者にド正論な筋トレや運動の強制は酷かと

③身体アライメントは位置関係と可動性以外にもイメージを広げるとわかりやすいかも

④手技療法とか自分がやりやすいように作っちゃいなよ

うん、大体こんな内容だったはず。

多分恐らくきっと。

ここまで意味不明な戯れ言に付き合ってくれた人、相当の変わり者ですね!どうもありがとう!!

次の機会があるかわからんケド、とりあえず今日の日はさよならノシ

はぁ、年末に何書いてるんだか。


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