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日常(a)〜(z)

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超短編小説。みんなの日常を書いています。あなたに似た人がいるかもしれません。
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2024年6月の記事一覧

日常(i)

日常(i)

東北の田舎町、盆地だから夏はむし暑く真冬はドカ雪。毎日どんよりと曇っている。憂鬱な気分になる。青い空なんて、ほとんど見たことがない。

閉鎖的で噂好きで偉そうで男尊女卑な大人たち。常に視線を感じる。監視されている気がする。
息苦しい。生き苦しい。

卒業式の後この町を去る。
東京の専門学校に進学する。就職も東京で。この町には二度と戻らない。

小さい頃から乱暴な弟にはさんざんいやな思いをさせられて

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日常(h)

日常(h)

初めて訪れた街。仕事は済んだ。
昭和の雰囲気のこの見知らぬ街が珍しく、あてもなく歩く。

なんとなく道を曲がった所に、
「居酒屋たかやなぎ」があった。
私が趣味で書いている小説というか、読みもの、に登場させた店名と同じであったから、「えっ」と、声が出た。
不思議な気持ちになった。
古めかしい感じも似ているというか、私のイメージと同じ「居酒屋たかやなぎ」であった。
感動してしばらくぼ〜っと立っていた

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日常(g)

日常(g)

今日も僕は家から一歩も外に出ることはなかった。

今日の僕は、
午後、部屋が暑くて目が覚めた。
窓を開けても涼しい風がはいってくることはなかった。風はなく、蒸し暑い。

楽しげに話す小学生、中学生の声が聞こえてきたが、つらい気持ちにはならない。以前は、つらかった。だから、昼間は寝ていて、夜に起きていた。

つらくなくなったのは、自分と同学年の人たちがもう学生ではなくなったのもあるのかもしれない。

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