2浪宅浪体験記⑳ ~来る最終戦~
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試験当日。
会場に着いた。
友人同士で来ている人も何人かいたが、一人で来ている人たちも多かった。
昨年の僕なら、みんなかしこそうだなと圧倒されていただろうが
今は違う。試験のことしか頭になかった。
1日目、試験が開始される。
解ける。昨年なら絶対に解けなかった問題が解ける。
よし。
と思ったのも束の間、解けそうで解けない問題にぶち当たる。
次の問題にいくべきか?解き切るべきか?
悩んでしまった。結果、途中までの考察を記入し次の問題へ。
時計の針を見ると終わりの時間が迫っていた。
次の問題も論理的に説明することを意識しながら記入していった。
が、しかし、最後まで解き切れなかった。
やってしまった。時間配分を間違えた。
一日目が手ごたえのないまま終わる。
ホテルに帰って、ベッドでぼっーとした。何も考えられなかった。
テレビをつける。スポーツ番組がやっていた。
そこに出演していたサッカー選手が「2年頑張ったんだからあとはやるしかないでしょう」と言っていた。
前後の文脈はまったく頭に入らなかったので
なぜその言葉だったのかはわからない。
でも、そのときはっとした。そうだ。もうやるしかないんだ。
よし、明日もやりきろう。そう思えた。
つづく
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