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見た目より使い勝手

家というのは、安心出来る空間であり身も心も安らぐ事が出来る。それに伴い、家は個人のステータスにもなる。

時代と共に和風から洋風の耐震化が進んだ家が増えて、昔ながらの和風の家は数少なくなってきている。内装もウォークインクローゼットやシステムキッチンなど機能的になり、最新の造りに憧れた人達は新築を建てる場合や賃貸物件でも新しさを求めたりしている。

もちろん私も、和風よりは洋風の家に昔から憧れていた。ベッドが置くことが出来て、出窓があり観葉植物を置いたり理想を思い描いてきた。
しかし、現実は難しくて引っ越した先は築50年は経っている和風がベースの一軒家。廊下、お風呂、トイレ、階段などには手すりが付いており、バリアフリーの物件。

独り身ならば洋風のアパートを探していたが、ペットを飼っている為、融通がきくペット可の一軒家になった。

和風だったという時点で理想的ではないが、築年数よりもキレイな状態だったのと、内装を少しリフォームしてもらえたので私の中での物件の満足度が上がった。

しかも、決め手は家に入った時の雰囲気が

「ザ・実家」

やっぱり、和室で慣れてきた身からするとこういった家が落ち着いてしまうということを実感してしまった。もう、こうなったら私の頭の中からは洋風の家が消えている。

住んでから間もなく、更にこの家で良かったと思える決め手となる事件が起きた。

台所で洗い物をしていた時のこと…私は、ふとクシャミをした。その瞬間……ピキッ‼

「いてぇぇ!(⁠ʘ⁠言⁠ʘ⁠;⁠)」

はい、やりました。ぎっくり腰。

しばらくは動けたのですが、だんだん痛みが酷くなり動けない状態に…。
起き上がるのがやっとの状態にまでなってしまい、とうとう、避けては通れないトイレという難関がやってくる。

絶望しかない。

しかし、ふと気付いたことがあった。この家はバリアフリーということ。
なんとか這いつくばって廊下に出て、手すりを使いトイレへ行くことが出来た。
最初は、年寄りが使ってたんだろうなって軽く考えてたトイレやお風呂や廊下のありとあらゆる場所に付いてる手すり…これがどんなに有り難いものか身をもって味わった。

この家の設備のおかげで、私は家というのは見た目では無いということを学び、また引っ越す時があれば見た目より設備重視になったのである。

住めば都という言葉があるが、今の家はその言葉がぴったりハマる。毎日、ペット達と暮らせている幸せに感謝しかない。





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