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福井県勝山市に移住した太田啓斗さんのLOCAL MATCH STORY 〜空想を語るだけでなく、少しでも多くのアクションをしていくことが必要〜

移住を経験し、地域で活躍されている人を紹介する「LOCAL MATCH STORY」。
今回は、福井県勝山市に移住された現役地域おこし協力隊の太田啓斗さんをご紹介します。
そして、この記事は太田さんご本人に執筆いただきました。

私の自己紹介

太田 啓斗 (おおた けいと)

神奈川県横浜市出身
福井県勝山市 商工観光・ふるさと創生課(地域おこし協力隊)

玩具製造の会社に新卒で就職し、店舗営業や女児向け玩具の商品企画や開発、プロモーション業務などに携わる。
その後、自身でアパレルブランド「DIN.」を立ち上げ、ロゴ製作や刺繍加工を行う。
2019年8月に福井県勝山市の地域おこし協力隊として移住し、東京との2拠点生活をしながらも、
恐竜や繊維関連の商品開発やイベント企画、サウナを活用した町おこしを行っている。

私が移住した地域はこんなところ

福井県勝山市は、一言でいうと、「恐竜のまち」です!
なぜかというと、福井県立恐竜博物館という、世界三大恐竜博物館と称される、大きな恐竜博物館があります。そして、日本の中でも珍しい、6体もの新種の恐竜が見つかっております。
恐竜好きにはたまらない場所で、周辺では発掘体験ができたり、恐竜の像がたくさん展開されたかつやまディノパークという公園があったりします。

人口は約2万人のまちで、福井県にある市の中ではもっとも人口が少ないまちです。そして平均年齢も49.52歳と、福井県下では2番目に高齢化が進んでいるまちでもあります。
福井県の中でも嶺北という地域にあり、冬季は豪雪で有名な地域です。雪を活かし、西日本最大級といわれる、「スキージャム勝山」というスキー場もあります。
他には、苔が一面に広がる「平泉寺白山神社」、冬の風物詩としても有名な奇祭の「勝山左義長まつり」、日本一のサイズを誇る大仏と五重塔を構える、「越前大仏」など、歴史的な遺産も多く有しています。

また繊維業で隆盛した歴史もあり、市内には多くの繊維関連企業が残っており、勝山市の繊維の歴史に触れることができる、「はたや記念館 ゆめおーれ勝山」もあります。

こういった、恐竜と歴史、繊維が織りなす、四季折々の表情を持ったまちが、勝山市です。

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写真:フォトスポットとしても人気の、ホワイトザウルス

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写真:勝山市に300年以上続く奇祭、勝山左義長まつり

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写真:平泉寺白山神社の苔の風景

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写真:大師山清大寺・越前大仏像

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なぜ移住しようと考えたのか

1番の大きな理由は、「恐竜が好き」だからです。(笑)
小さい頃から恐竜が大好きで、図鑑やアニメ、服まで恐竜まみれでしたが、学者になるまでの覚悟もなく、中学、高校、大学と恐竜はただ好きな対象ぐらいで終わっていました。
ただ就活のタイミングで改めて考えた際、自分の中でブレないのは「恐竜が好き」という部分ということに気づき、それを前面にアピールするようになりました。そこから、恐竜に携わる人と繋がったり、恐竜のイベントによく足を運ぶようになったり、最終的には恐竜をモチーフとした、「DIN.」というアパレルブランドを立ち上げるまでに至りました。その恐竜繋がりから、自分よりも先に地域おこし協力隊になった方からお声がけ頂いたのが最初のきっかけでした。

アパレルブランド「DIN.」
ブランドHP:https://din-fashion.com/
EC:https://din.fashionstore.jp/

恐竜好きということ、そして自分の立ち上げた恐竜のアパレルブランドを、日本で最も恐竜だらけのまちで広げていきたいと思ったのが、移住を決めた理由でした。

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写真:勝山市の代表として、白山ユネスコエコパークフェアにて、自身で営むアパレルブランド「DIN.」を出展している様子

移住するまでこんなことありました

自分の場合は、移住という点を検討するよりも、地域おこし協力隊として働くかどうかという点が移住を考える際に悩みました。

東京で既に事業を始めていて、当時はその機材を購入していたこともあり、すぐに住居を移して、勝山市だけで生活するということは考えておりませんでした。そこで勝山市と対面とオンラインでの協議を重ねた結果、都心と勝山市の架け橋となる活動を地域おこし協力隊としてする前提で、2拠点生活を始めました。
ここの部分の活動日や場所の交渉がうまくいったのが、なによりも勝山市に移住するきっかけとなりました。
そのため、勝山市の魅力は分かっていたものの、雨が多く降ったり豪雪地帯であったりという面に関しては全く意識してませんでした。(笑)

移住後のライフスタイル

移住後は、月に10~14日を勝山市で過ごし、残りの期間を東京にて過ごしながらの生活を送り、毎月東京と福井を行き来するという、珍しい形での生活でした。

勝山市の地域おこし協力隊だと、業務委託の関係のため雇用関係がなく、決まった時間に市役所にいなければならないということはないため、基本は自分で加減を決めて好きに生活していました。
それでも、初めの頃は8:25には市役所に到着し、資料作成等を行い、1日に1~2件の打ち合わせや勝山市内視察を繰り返して、17:30の定時にはあがり、基本的にはほぼ毎日飲みに行きました。(笑)
東京での地域おこし協力隊としての仕事は、新しい事例やトレンドを吸収する視察や打ち合わせを行い、個人事業主として自分で動く時間を好きに調整して過ごしていました。(そのおかげでほぼノンストレスでした(笑))

移住してわかった地方暮らしの魅力

何よりも、「人の温かさ」ですね。

自分の所感ですが、都心では人の優しさに触れる機会が少ないと感じてました。
公共交通機関の譲り合いや、荷物運びのお手伝いや、食料のおすそ分けなど、都心では見ず知らずの人からこういった優しさは感じられませんでしたが、自分の移住した勝山市ではそれが普通に感じることができました。

個人的に思い出に残るエピソードとしては、移住を始めた当初、まだ車も契約してなくて、宿泊先から最寄り駅までの移動手段が歩くしかなく、かつ1時間に1本の電車を逃すと、その後の新幹線にも乗り遅れてしまうというタイミングでした。そんな時に大きなキャリーケースを引いて急いで走っていたところ、たまたま隣に並走した車の方がいて、「急いでいるなら乗ってけ!」と声をかけてくれました。すこし強面の方だったんですけど、とても優しく接してくれて、その時は本当に、人の温かさに触れたタイミングでした。

こういった、
「人に受けた恩を、誰かのために還元したくなる」
そんな魅力が、自分の住む地方、勝山市にはあるなあと感じております。

移住先での住まいについて

住まい探しは、一番苦労しました(笑)

一番初めは、予算から考えました。地域おこし協力隊としての採用が決まり、勝山市の地域おこし協力隊の予算内では5万円が賃貸の家賃に費やして良い上限でした。

そこからそれに見合う物件を探した際に、アパートに住むか、古民家に住むかという、箱の条件を検討する必要がありました。自分は2拠点生活をする前提だったので、1ヶ月の間に不在にする期間がありました。勝山市は豪雪地帯のため雪下ろしをする必要があり、もしも不在期間にとてつもない量の雪が降って家が潰れてしまうことを考えると、リスクだったので、その必要のないアパートに住むということにしました。

その次は、市内の不動産業者に相談したり、不動産サイトで検索したりしました。すると、今度は単身向けのアパートがほぼ皆無ということに気づきました。基本2DK以上の部屋で、家賃6万円ぐらいが相場のため、予算に見合わない物件ばかりでした。都心ほど住民の入れ替わりも少ないため、物件が空くということも少ないです。いくつか市営住宅などもあるものの、トイレが和式だったりと不備も多く、なかなか絶望した状態でした(笑)

そこで次に取った手段が、スーパーの掲示板漁りでした。地元のスーパーには求人や不動産情報が掲載されていて、市外の不動産会社が管理している案件が掲載されていたりします。さらに、〇〇不動産という名前でなくても宅地建物取引業を持っているような会社もあり、場所によっては宅地建物取引業協会というものも存在しているので、その会社に直接電話をかけて相談をすることも出来ます。すごく地道な作業ですが、掘り出し物が見つかる可能性もあります。

その結果、相場よりも安い物件を見つけることができました。
古民家生活は地方ならではですが、修繕が必要だったり、すきま風も吹いたりと、実際は住みにくい箇所もあると思います。そういったデメリットも加味しつつ、住まい探しをするといいのではないかと思います!

移住先でのお金事情について

正直なところは、過去に企業で勤めていたよりも、もちろん収入は減りました。

勝山市の地域おこし協力隊だと、活動にまつわる家賃や水道光熱費、車のリース代やガソリン費などは活動費から捻出して構わないので、持ち出しの額は0円でした。その部分に関しては非常に助かりました。
また企業勤めの時よりも、飲食にかかる費用が減り、生活費の支出は減らすことができました。

ただやはり地域おこし協力隊の給料だけだと、無理のない生活は可能ですが、交遊費などの捻出はかなり難しいです。また、地域おこし協力隊の場合は任期に制限があるので、卒業後に同じ水準で生活をすることを考えると、給料だけでなく活動予算も踏まえて稼ぐことを念頭に置かなければならないので、相当な覚悟と準備が必要になります。

ただそれと引き換えに、勝山市の地域おこし協力隊は、雇用関係のない個人事業主としての扱いであり、さらに活動に関してはフリーミッションで自分で設定したため、自分のやりたいことを仕事にすることができたことは、給料等では天秤にかけられないぐらい、幸せなことだと思います。

地域おこし協力隊に限ってしまいますが、自分がやる活動内容のお金がどこに発生するのか、そこにいくらなら払ってもらえるのか、任期中に意識しておくべきだと思います。

移住先の暮らしで困ったこと

初めから2拠点生活を前提としていたのと、地域おこし協力隊なので任期もあり、満了後は勝山市にいないことを考えると、勝山市にいる人からは、「ずっといない人」という認識になるだろうなと思っていました。
その認識を超えるほどの関係性を築き、それでも求められる人になるということが、おこがましいですが困難でした。

今も完全にそうなれているとは思いませんが、「太田くんなら」と言ってもらえるよう、お誘いは基本的に断らず、初めから月の中でいない期間があることを相手に伝え、それでも尽力したいという熱意を伝えることが重要だと考えております。

あとは、やはり一度一緒にお酒の席を交えると、人としての距離がぐっと近づくと自分は思っているので、足繁く居酒屋に通い、隣のお客さんや店長に話しかけたり、一緒に仕事をしていく人とも飲みに誘ったりして、関係性を築くことを意識しました。

地域おこし協力隊に応募した理由


一番初めのきっかけは、知人がすでに勝山市の地域おこし協力隊をしていたという点でした。
どういった仕事なのか、何をミッションとしているのか、どんな制約があるのか、その行政の特徴などを事前に聞くことができたので、理解が生まれたという点があります。
それに加えて、勝山市の地域おこし協力隊は市役所との雇用関係がない業務委託であり、フリーミッションという制度も自分に合っていました。個人でアパレルブランドの運営やいくつかの会社の営業関連の手伝いをしていたこともあり、地域おこし協力隊以外の仕事がすでにあることや、自分で意思決定して自分で動くことの方が向いているという点がありました。

これらの条件が揃ったこともありますが、やはり1番の理由は、「恐竜が好き」という、部分でした。
自分の好きなものが溢れているまちで、その好きなものにまつわる仕事ができることほど幸せなことはないと思い、地域おこし協力隊に応募しました。

地域おこし協力隊になるまでにやったこと


まずは勝山市の現状調査を行いました。
観光資源はどんなものがあるのか、大きく課題になっている部分は何か、飲食店ではどのようなものが出されているのかといった点について、現地を回りつつ確かめました。
そして、自分が地域おこし協力隊になることで、勝山市にどんな価値が提供できるのかを、洗い出しました。
2拠点生活を送ることで常にトレンドを共有するような橋渡しのアクションができたり、繊維関連の企業が多いので自分のアパレルブランドとの協業を見据えた拡大化などを検討したりしました。

正直なところ、採用に関してはマッチングの面も多いと思っていたので、勝山市の特性を見極めた上で、とにかく自分のやりたいこと、できることの整理に時間を割きました。

地域おこし協力隊の活動内容


現在は勝山市内の繊維産業の活性化、恐竜関連のお土産品開発やイベント企画、新たな観光資源の創出などをミッションとして活動しておりますが、勝山市ではいまだかつてなかったもの、足りないものを作っていく活動をしております。

主軸としては、「サウナを活用した町おこし」です。自分自身サウナが大好きですが、勝山市内には温浴施設が1つしかなく、もっとサウナが楽しめる場所があったらいいなと思ったのがきっかけです。具体的にはテントサウナという仮設型のサウナを活用したイベント企画や商品開発をしたり、常設のサウナ施設を作るための企画を進行したりしております。
今はサウナブームということもあり、多くの若者がサウナの虜になっています。勝山市は年々、若年層の人口流出が問題となっており、勝山市の四季折々の大自然をサウナとマッチさせることで、価値を発揮しつつ、若者を呼び込んできたいと考えております。

サウナグッズ「SAUNA FURO TIMES 」
EC:https://saunafurotimes.stores.jp/
Twitter:https://twitter.com/saunafurotimes

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写真:YATSUSUGI MUSIC VILLAGEというイベントで3種のテントサウナを展開した様子

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写真:スキージャム勝山駐車場にて、冬季のテントサウナをテスト稼動した様子

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写真:テントサウナ内の薪ストーブに薪を入れて、火入れをする様子

また、現在はコロナ禍で宿泊施設のあり方も変わりましたが、勝山市内にはゲストハウスやコワーキングスペース、コミュニティスペースと言われるようなものがなく、人の交わりが行われる場所がほとんどありません。そのため、「何かをしよう」「面白いことを始めよう」という動きも起こりにくいと感じました。そういった場を少しでも多く作っていく、拠点づくりをしています。

勝山市は「観光の産業化」を目的としているものの、まだその為に必要となる、将来の担い手になる若年層の確保や育成が欠けていると感じています。ただ集めるだけでも意味がなく、若年層が能動的にアクションするムーブメントを作っていくような、種火作りが必要だと考えております。
その為に自分が少しでもそういった事例を作ったり、自分に足りない・出来ない部分を勝山市で活躍している経営者の方や年配者を頼ったりして、「火」を起こして大きくしていきたいです。

地域おこし協力隊の受け入れ体制や関係する人々

勝山市の受け入れについては、既に記載した通り、制度上は雇用関係のない、業務委託という形になります。そのため、個人事業主という扱いになります。税金や保険の対応は各々でやる必要が出てきます。
そして市役所の各課からの委嘱になるので、原則はその課にまつわる業務を進めることになりますが、現状は地域おこし協力隊を担当する職員が1人だけおり、その方を主に経由して色々な情報を集めたり、やりたい内容をどうすれば出来るようになるのかを相談したりしています。

ただ、行政に頼ることで全てがうまくいく、出来るようになるということは有り得ないと思います。自分がやりたいことを決め、そのために行政ならどんな関わり方が出来るのか、民間ならどこの企業や人が分かるのか、といった部分を出来る限り多くの人から情報収集するようにしています。
それを実現出来たのは、足繁く飲み屋に通い、民間の人とも繋がったことや、「自分が何をしたいのか」という理想をより具体的に語ることで、人や情報が自分に集まるようになってからでした。

地域の人との関係構築


繰り返しにはなりますが、やはり「飲みに行く」ことですね。(笑)
もちろんお酒が飲めない人もいますが、やはり一緒に食事をするだけでも、他人という関係性からは脱することができると思います。そういった仕事以外での、地道な関係構築が必要だと思います。
また、その地の特徴やブームなど、情報は居酒屋に詰まっていると自分は思い、とにかく飲みに行き、情報収集をしました。それを繰り返すと、必然と市役所以外の人と仲良くなり、そこからコミュニティを広げることも出来ました。

あとは、「相手を頼ること」も必要だと思います。
自分が知らないその地域の特性を教えてもらうことや、自分のやりたいことを実現するためにどうすればいいかのアイディアを求めることも、これに繋がります。頼られて嫌な思いをする人は割と少ないと思います。自分よりも相手が秀でている部分について、「お願いします」の精神を忘れずに頼ることで、良好な関係を築くことにも繋がるのではないかなと思います。

地域おこし協力隊の3年計画


自分は既に活動を始めて、1年が経ちました。
1年目は関係構築や、やっていきたいことを探す期間となりました。
2年目は、その領域を実現化するべく、交渉をしたり、テスト的に動かしたりすることに時間を費やしたいと思っております。
3年目は、それを本格的に動かして、実際にお金を稼ぐことに注力していきたいと思っております。
自分がやろうとしている、いわば「箱作り」に関しては、3年では足りない部分もありますが、すぐにでも動ける居抜き物件を探したりして、出来るだけ早くお金の動きを作っていきたいと考えております。

地域おこし協力隊卒業後にやりたいこと

理想としては、自分が企画したサウナを常設で作り運営していくことと、拠点作りのコーディネーションをしていきたいです。

現状は仮設のテントサウナですが、それを稼働させられるメンバーを増やしてもっと大きなサウナコミュニティを作り、皆んなが楽しめる常設のサウナを作りたいです。自分だけがオーナーになるのではなく、勝山市に住む人、勝山市を好きな人と一緒に動かしていきたいです。

また、残り短い間でも実績を作り、それを自分よりも若い世代の人たちがさらにチャレンジ、実践出来るよう、ノウハウの共有などでサポートしていきたいです。
必ずしもお金に繋がるということはないと思いますが、自分の任期が終わってからも、勝山市が盛り上がっていくような部分に尽力していきたいと思っています。

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写真:テントサウナを楽しんだ後、九頭竜川で天然の水風呂を堪能する様子

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写真:テントサウナで温まった後の、外気浴として雪ダイブをした様子

地域おこし協力隊の魅力

自分の中で芯を持って、常にやりたいことを口に出し続けて、それが実現出来た時に、頼らせてもらった人たちから、
「太田くんならやってくれると思っていたよ」
という声を掛けて貰えた時は、初めて認めてもらえた気がして、すごく嬉しかったですし、やりがいに繋がりました。

見ず知らずの土地で、何か新しく形にするのは、到底簡単なことではないですが、それでも自分をブラさず、貫き通して、実現できることが出来る人、そういったことにやりがいを見出せる人には向いていると思います。

地域おこし協力隊の大変なところ


小規模な事業を回すためには活動費もあるので可能かと思いますが、3年後に活動費と給料の全額を生み出せるような規模の事業を回すためには、やはり活動以外の面で稼げる力をつけるべきだと思います。
見ず知らずの土地で、3年間という期限付きで、その礎を作るには相当な覚悟と目標設計が重要になるので、そこに関しては非常に難しいと思います。

また、地域おこし協力隊は、良くも悪くも、行政の立場の人という見られ方をします。そしてこの「地域おこし協力隊」という職名から、過剰な期待をされます。自分が都心に住んでいた時は、一市民として行政に何かを期待するということすらありませんでした。それは地方に行っても変わらず、すでにその地域にいる一市民からすれば、ただ都会から遥々移住してきてくれた人ぐらいの印象しかないと思います。ただその時に枷になるのが、「地域おこし」という職名から、まちのために必ず何かをしてくれるという期待が高くなりすぎてしまうというところです。
それをはどうしても負担に感じてしまうけれど、他地域での事例をうまく参考にし、その地域に合うように調理さえできれば、きっと「面白いことやってくれてるね」という認識を持ってもらえると思うので、空想を語るだけでなく、少しでも多くのアクションをしていくことが必要なんじゃないかなと思います。

移住検討している方へメッセージ

今住んでいる地域や仕事が嫌になって、移住を検討する人も多いと思います。ただその先でなんにも縛られない生活をするというのは、日本の性質上難しいです。
ヒトとの繋がりや、そこでどうやって食って生きていくか、いろんな部分で繋がりが必然と生まれてきます。
それを決してネガティブに捉えず、新たな人との出会いを前向きに捉え、今までの自分の中にある経験を生かした仕事の展開などを考えて、
「その地域で何を実現したいのか」
それをしっかりとイメージできるようになってから、移住を決断した方がいいと思います。
何度か飲みに行き、その地域の雰囲気や特性を掴むことも、事前にしておくといいかもしれません(笑)

これを読んでくださったあなたに、新たな故郷が1つ増えることで、豊かな生活が待っていることを願っております。
読んでいただき、ありがとうございました。 

ご相談などありましたら、ご気軽にご連絡ください。
Facebook:https://www.facebook.com/keito.ota
Twitter:https://twitter.com/keito_ota

(終わり)執筆時期:2020年9月

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