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高齢になる前に知っておくべきリハビリ・ケアの考え方

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【本マガジンの対象】 ご高齢者のご家族、これから高齢期を迎える方、要支援・要介護の方、OTS
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2020年9月の記事一覧

【高齢期】これから介護を受ける世代になる方へ

【高齢期】これから介護を受ける世代になる方へ

こちらの記事はわたしがはじめて書いたnote記事でして今、読み返すとすっきり読めないな、と感じました。

文章は続けてるとちょっとずつ変わっていくのだなぁ、と思います。

630万人

これは要支援、要介護の方の人数です。

そして

全高齢者数(65歳以上)は3515万人

ということは

全高齢者の

約18%の方が何らか人の手を借りて

生活をしているわけです。

※平成29年厚労省データよ

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【高齢期リハビリ】毎日の姿勢が決め手

【高齢期リハビリ】毎日の姿勢が決め手

【はじめに】こちらの情報は筆者の十数年、作業療法士として働いてきた知識と経験を元に作成しております。よろしければご覧くださいませ。

今回は要介護、要支援の方の姿勢についてお話いたしますね。

【崩れやすい姿勢】高齢になると自然に姿勢が崩れてきます。訪問リハビリでお出会いするご利用者も6-7割の方が何らかの姿勢障害がみられるわけなんですが…。

単純にいいますと、老化により姿勢は自然に崩れます。ま

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【高齢期リハビリ】慢性痛のセルフコントロール

【高齢期リハビリ】慢性痛のセルフコントロール

【困った慢性痛】高齢になっての悩みの種の一つは「慢性痛」でしょう。腰、膝、くび、背中、色んなとこが、何か重いような凝ったような感覚が続き…そして痛みにより何より動く気力がなくなってしまいます。

そのような方は病院にいってお薬をもらったり、湿布をはったりとされて痛みをコントロールされてるかと思いますが、

実は考え方や心理状態でも痛みの感じ方が変わることが最近、注目されてます。

わたしもリハビリ

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【認知症】計算・音読よりも大事なこと

【認知症】計算・音読よりも大事なこと

今回のお話は認知症になったは優先すべきことは?

その時、周囲のフォローはどうすべきか?👈

【認知症は生活障害】
認知症になるとどうなるか…、大まかには「生活のつまずき」が多くなります。

ここでいう「つまずき」は

「家事がうまくできなくなる」

「新しいことが習得できなくなる」

「電化製品がうまく使えなくなる」

「感情的になり家族とうまくコミュニケーションがとれなくなる」

などを指し

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【高齢期ケア】介助を待つ高齢者

【高齢期ケア】介助を待つ高齢者

【受け身の高齢者】過度な介助が高齢者の自ら動く気持ちを低下させるかも、というお話です。

「トイレの際ズボン、パンツの上げ下ろし」

「上着を着る」

「物干し」

「髪を洗う、身体を洗う」

「車椅子で移動する」

「シートベルトをしめる」

「車のドアの開け閉め」

など、本来少し見守ればできるかもしれないことを周囲の人が待ちきれずに手を貸してしまうこと、よくあると思います。

そんな過度のお

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【高齢期ケア】生活は最強のリハビリ

【高齢期ケア】生活は最強のリハビリ

生活は老化に対しての最強のリハビリだと考えます。

生活習慣とは毎日行う何かしらの活動を指します。いわば生活習慣=繰り返しの作業、活動や動作により心身の在り方が決定するといえます。

例えば、毎朝ジョギングしてる方は身体機能が向上するでしょう。

毎週カラオケサークルに参加される方も歌が上手くなったり社会性や身体の機能が保たれるでしょう。

生活習慣で身体と気持ちが変わる、これは何歳であれ、どんな

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【高齢期リハビリ・ケア】高齢者の退院直後、周囲の対応が将来を決める

【高齢期リハビリ・ケア】高齢者の退院直後、周囲の対応が将来を決める

【高齢者の入院】入院生活〜退院
脳卒中や骨折などで入院すると高齢者は様々な専門職と関わりをもちます。

看護師、リハ職(作業療法士、理学療法士、言語聴覚士)介護職、社会福祉士、医師などがそうです。

そして、患者さんはまたもとの生活へという希望を持ちながら専門職の導く方向へ進んでいきます。

「このお薬を飲んでくださいね。」

「歩行練習をしましょう、今日は平行棒で○○往復しましょうか。」

「手

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【高齢期リハビリ・ケア】機能訓練に縛られない退院後の考え方

【高齢期リハビリ・ケア】機能訓練に縛られない退院後の考え方

今回は「後遺症のある高齢の方(あるいはそのご家族)は偏った考え方にとらわれやすい」というお話です。では順を追って説明します。

一般的に高齢者が入院の必要な病気や怪我をした際は次のような流れで経過します。

1.病気(骨折や脳卒中、神経難病など)

2.入院(治療+リハビリ)

3.退院

4.在宅復帰

【思考の偏り】在宅復帰後、多くの高齢者やそのご家族、ケアマネさんの思考は

本人
『病気にな

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【高齢期リハビリ】要介護・要支援になったときの身体管理

【高齢期リハビリ】要介護・要支援になったときの身体管理

【身体の管理は誰の仕事?】リハビリにおいて痛みや身体機能を落とさないようにするなどの管理は大切ですよね。

ご利用者さんから「肩が痛い」「○○すると腕が痛くなる」等の訴えは非常に多いです。

また、ほっておくと不活動で身体が弱っていく方もおられます。

そんな方はリハビリの時間に筋のバランスを整えたり、関節を柔軟にしたり、運動を提供したりとセラピストが介入することがあります。

中にはマッサージや

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【高齢者介護】お世話・お手伝いは気持ちいいし、効率的ですが…

【高齢者介護】お世話・お手伝いは気持ちいいし、効率的ですが…

【生活をちゃんと送れるように促すこと】うちのこども、小1なんですが何をするにも行動が遅い!ので、親である私は「早く学校の準備しなさ」「早く寝る準備しなさい」と口酸っぱく言ってしまうんです。

しかし「早くしなさい!」って言う割には手伝いません。

それは暗に私が「息子がしっかり生活を送ることができるように。」と考えているからです。

小1というと身体的に服も着替えられますし、歯磨きもご飯も一人で食

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【認知症ケア】「確かに感じること」を生活に取り入れる

【認知症ケア】「確かに感じること」を生活に取り入れる

今回は認知症ケアについてお話をいたします。

【住んでる世界や自分が不確かに感じる】認知症が中等度〜重度になると、自分がいる場所や安心できる人が周りにいるのかどうかもわからなくなります。

記憶も曖昧になり現在の自分に対しても不安になるかもしれません。

つまり、認知症は「確かなこと」を感じられなくなることと言えるかもしれません。

【認知症の方にとっての確かなこと】それでは認知症の方にとっての「

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【高齢者介護】大事にされたい高齢者

【高齢者介護】大事にされたい高齢者

【大事にされたい気持ちは皆一緒】「大事にされたい気持ち」誰しもあると思います。わたしも人から大事にされたいし、されたら嬉しいです。

ある80代半ばのご利用者が「〇〇の施設の職員さんは靴も履かせてくれるし、歩くときは脇の下を抱えてくれる。大事にしてくれるんや。」と仰ってました。

その他、シートベルト着脱も車のドア開閉もお茶を入れるのも…、とたくさん手伝ってくれるそうです。

きっとそれらひとつひ

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【高齢者リハビリ】健康を保つために必要なこと

【高齢者リハビリ】健康を保つために必要なこと

高齢者リハビリはじめてから、もうすぐ丸15年になります。そんな経験から高齢者の方がどうしたら健康を保てるかをお話しますね。

○健康はどんな状態?「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」

この定義、私好きなんです。意訳すると、健康とは病気の後遺症や障害があったとしても、

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【高齢期リハビリ】あえて寝たきりになる高齢者

【高齢期リハビリ】あえて寝たきりになる高齢者

死ぬタイミング…は、基本的に自分で決められませんね。でもそれを決めている方もおられるのでは、というお話です。

リハビリ中に

「もう人生、好きなことしてかたから、いつ死んでもええわ。」

「人生、満足したからいつお迎えがきてもいいわ。」

といったことを聞くことがあります。

【高齢期の心理的課題】人はライフステージごとに心理的課題があるといわれてます。

高齢期の課題は振り返った人生をどう感じ

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