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「価値観」って何だろう?昔話や価値観リストを使った楽しいワークで探る、自分らしい幸せな人生へのヒント!【後編】

ライフシフト社シニアコンサルタント吉崎さん執筆の「価値観」についての記事。前編に続き後編です!

弊社の研修で実際に使用しているテキストを使ったり、
昔話から楽しく自分の価値観を探る方法を紹介しますので、
もしまだ前編をご覧いただいていない方は是非前編よりご覧ください。
本記事では価値観ワークから掲載します。


浦島太郎の登場人物について考えて、自分の価値観を見つける

そこで今日は、ちょっと遊び感覚で、昔話を利用して、自分の価値観を探る方法を紹介したいと思います。

いきなりですが、皆さんは浦島太郎のお話、覚えていますか。日本人なら、小さいころに一度は読んでいる方が多いでしょう。今回は浦島太郎のお話を使いたいと思います。



物語を一応復習しましょう。

昔むかしあるところに、浦島太郎という漁師がいました。
海辺で子どもたちにいじめられているカメを助けた浦島太郎は、助けたカメのお誘いで海の中の「竜宮城」に行き、そこですてきな乙姫様の歓待を受けて楽しく過ごすこと3日。しかしそろそろ故郷のおっかあが心配になった太郎は、帰りたいと乙姫様に伝えると、乙姫様はなぜか「決して開けてはいけません」と言って「玉手箱」を太郎に渡します。「玉手箱」を抱えて、カメに送られて、地上の故郷に帰った浦島は、故郷が様変わりし、おっかあも知り合いも誰一人いなくなっていることに気づきます。なんと竜宮城で3日間過ごすうちに、地上では300年の月日が経っていたのでした。途方に暮れた太郎が「玉手箱」を開けると、たちまち老人になってしまった、というお話です。

さて、質問です
①    この物語の主な登場人物4人(①浦島太郎②乙姫様③カメ④おっかあ)のうち、あなたが一番気になる人は誰ですか?
え、誰も気になりませんか、いやいや、そう言わずに、どうしても誰か1人、その人物について掘り下げないといけないとしたら誰ですか。
②    なぜその人物が一番気になりますか。その人のどこが気になるか、例えば、その人のこの行動に疑問を感じる、とか、気に入らないとか、かわいそうとか、いいとか悪いとか、自分の中に浮かんできたものを箇条書きにしてください。
③    ②で書きだしたものを眺めて、なぜそう思ったのか考えてみましょう。
・疑問を感じたなら、なぜ疑問を感じるのか、どうなら疑問を感じないのか
・気に入らないなら、本当はどうだったらよいと思うのか
・かわいそう、と思うのはどういう点がかわいそうなのか
・いいと思ったことがあるならそれはどこなのか

私の知り合いにこの質問に答えてもらったところ、この様な回答が返ってきました。


①    浦島太郎

②    なぜ気になるか
(1)せっかく善いことをしたのに、結末が不幸で理不尽
(2)年老いている(だろう)母親を大事にしていたのに、一緒に最後まで過ごせず、太郎も母親もかわいそう
(3)大事なものを全部なくしてしまった。たまたまカメを助けてあげただけなのに、
予想もしない流れ弾に当たった感じ。

③    (1)~(3)なぜそう思ったのか
(1)   自分は、善行によりかえって害を被るのはいや。自分に原因があって悪いことが起こるのは仕方ないと思うが、このような理不尽なことは嫌い
(2)   家族がとても大事だと思うから 特に太郎は内向的で不器用な感じだから、自分とシンパシーを感じて同情する
(3)   自分はいきなり降ってわくリスクは避けたいと思う。竜宮城に行く前に、リスク説明をしてほしかった。ルール説明、情報共有を前もってしてもらいたい。保険とかないの?

それでは、質問③の答えを見かえしながら、もう一度冒頭で掲載した「価値観リスト」を眺めてみましょう。(以下に再掲)



質問③の答えは、この中のどの価値観に通じているでしょうか。
上記の知人にも同じことをやってもらったところ、
「誠実」「信頼」「思いやり」「慎重」「ルール」などがピックアップされました。

例えばなぜ「誠実」がピンと来たかというと、「この話では、浦島太郎にとってこんなリスクがあるという点はとても重要な点なので、説明をしない乙姫様やカメは不誠実だし思いやりに欠けていると思った。自分は、自分にも他人にも誠実でありたいと思ったから」という答えが返ってきました。

皆さんはいかがでしょうか。このようにエピソードを通じて自分の大事にしていることはなにかを掘り下げると、自分の価値観らしきものがでてきます。


また、これは、友人と一緒にやってみるのも面白いと思います。人それぞれ、言うことが全く違うことがわかると思います。
私も、上記知人が、まさか浦島太郎の話から、「予想もしない流れ弾に当たる」とか「保険ないの?」という言葉が出てくるとは思いもよらず、大笑いになりました。


自分の価値観を探ることで、「自分の中の深い欲求」や「ありたい自分」に気づくことができます。
そして、人生やキャリアに迷ったときは、是非自分の価値観を思い出し、それを満たす選択をしていきたいものだと思います。

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