資本主義とMMTの弱点を知ろう!
・前回の復習
前回はMMTを基にして、日本経済の理解を進めていきましたね!
その中でも特に覚えておいてほしいのは、政府支出の伸び率と、GDP成長率の相関関係です。
これからの日本の政策をニュースなどで目にすると思いますが、その時に、それは政府支出を増やそうとしているものか?減らそうとしているものか?
こういったことまで考えながら見てもらえると、日本経済の先行きの予想もしやすくなると思います!(ぜひ学んだことを日々の生活に生かしてみてください)
・資本主義の根幹とは
皆さんが住んでいるこの日本という国は、資本主義であり、民主主義です。
では、この資本主義と民主主義とは何か?をまずはしっかり理解しましょう!
資本主義とは、社会主義の反対です。(以上です。嘘ですw)
資本主義というのは自由経済の中で、自由に民間企業同士が競争しながら成長していこうという考え方です。
要するに、一人一人の実力で生きていってね!国は最低限のサポートしかしませんよという形です。
そして、民主主義というのは、みんなで投票して代表を立てて政治をしてもらおうということです。
さあ、私たちの住んでいる日本のことが少し理解できましたね!
この国に住んでいる以上お金がなければ生活できませんし、企業は皆さんの消費で売り上げを上げています。
そして、私たちの税金を使って営業しているのが政治です。
つまり、私たちは自分の手でお金の使い道に影響を与えることが出来るのです。(消費を抑えたり、選挙で投票したり)
そして資本主義社会においては、お金を持っている人がお金のない人を働かせて、更に富を増やしているというのが現状です。
そして、資本主義社会で一番問題視されているのが、格差問題です。(最近はコロナでそれも更に顕著になっていますね)
そして、その格差は世代を経るごとに開いていくと言われています。
具体的には1億の資産がある家庭に生まれた子供は、その資金力によって質の高い教育を受けます。そして、親もお金を稼げるようなマインドを子供に教えて、資金的援助をしながら挑戦させます。
結果としてその子は、平均よりもお金を稼げる人間になります。そして親が亡くなると、その遺産を引き継いで更に資産を増やします。(以下繰り返す)
そのため、格差はなかなか縮まらないです。
ですが、それを解決する方法は一つだけで、自分が変わるしかないということです。
なぜなら、政府は一人一人に一億ずつ配ることはできないからです(当たり前w)
もちろんMMT的にもさすがにそれは無理です(笑)
・MMTにも弱点はある!
前回の記事までMMTのすごさや、活かし方を書いてきましたが、その欠点も知っておきましょう。
MMTの弱点は大きく分けて3つあります。
①ハーベイロードの前提
また意味の分からない名前が出てきた!無理!ってならないでくださいね(笑)
これは先ほどの民主主義の原理に立ち返って考える理論です。
そもそもMMTの理論では、インフレの兆しが見えると増税&緊縮(公共投資を減らすなど)によって景気をコントロールできるということです。
ですが民主主義の社会において、選挙の時に「そろそろインフレがヤバいので増税します」といって、他の人が「まだまだ税金は上げません!」と言っていたら後者が当選する可能性は高いですよね(笑)
つまり、議員は当選するために厳しいことは言えないから、結局増税できずにお金をばらまき続けて、ハイパーインフレまで行ってしまうのでは!?ということです。
これに対する反論としては、国民にお金の教育をして、MMTの理論を理解してもらえれば、政治家も説明しやすいのでは?ということが言えます。
②「インフレの兆し」に明確な定義がないこと
これかなり危ないです💦
いつ、増税すればいいかの共通の理解がないので、気づいた時には手遅れだった・・・という可能性があります。
この点は特に主流派経済学の学者たちから指摘されている点です。
一部のMMT論者は+2%がラインだと言っている方もいます。
かたや、+4%からダメだと言っている方もいます。ここがまとまれば更にMMTは実用的になっていくと考えられます。
③就業補償プログラムの仕事は無限にあるのか?という疑問
MMTには就業補償プログラムという項目があります。
これは仕事を失った人も政府が仕事を与えることで、お金を社会に回していこうという取り組みです。
しかし、その仕事は永遠に供給できるのかという点で疑問が残っています。
これに対するMMTの理論の補填として、シルバー人材センターの仕事を振ればいいのではないか?ということです。
シルバー人材センターというのは、定年後の高齢者を雇いなおして、横断歩道の警備役とかに回す機関のことです。(小学校の近くとかで歩道の誘導をしているおじいちゃんとかおばあちゃんいましたよね)
もっと抽象化すると、民間企業にはできない(利益が上がらない)が、社会的効用の高いもの(横断歩道の誘導や、公園のごみ拾いなど)を国が給料を払ってやることが大事だと言われています。
以上がMMTの弱点です。
世の中に完璧な理論はありません。
それを補完するのは人々の知恵や協力です。
この理論をいいと思うか、悪いと思うかは自由ですが、知って比較できることが重要だと思います。
さあ、ここまでMMTの知識を少しずつまとめてきました(理解しやすかったでしょうか?w)
最後に、MMTの理論の根拠になっている面白いお話を書いてMMTのお話は終了になります。もう少しお付き合いください(笑)
・MMTの面白い根拠
MMTの代表的な論者にステファニー・ケルトンさんという方がいます。
彼女が述べるMMTの根拠が面白かったので紹介します。
「日本はMMTの実証例だ」
これ一発で理解するのは難しいです。そこで私なりの分かりやすい理解に落とし込みました。
日本はMMTを失敗しているわけではなくて、やろうとしてないけどやればかなりの確率で成功するということです。(まだまだ分かりづらいw)
ぎゅっとまとめると「日本はMMTを採用すれば確実に経済はよくなるのに、やってない日本はMMTが有効であることを示している!」ということです。
紐解いていきましょう。
日本の現状として、政府債務(国の借金)は1000兆円に届きそうです。これは世界一の債務額です。
それなのに、インフレにすらなっていないということは、主流派経済学が唱える国債が積みあがるとハイパーインフレが起こるという理論が違うということを証明しています。
更に、日本はお金をすでにめちゃくちゃ刷っています。それなのに、インフレになっていません。
そして、あろうことか消費税を不景気の真っただ中に上げてしまっています。
そこにキャッシュレスポイント還元の終了。レジ袋の有料化(実質の環境税)。
もう税金かけまくりですw(完全にMMTの逆に進んでいますよねw)
つまり、逆にこれさえやめれば日本の経済は格段に良くなるよ!ってのがMMTの理論であり、ステファニー・ケルトンさんの主張というわけです。
もし更に詳しく知りたければコチラをクリックして記事を読んでいただければと思います。
ここまでかなり詳しく解説してきましたが、MMTについて理解できたよ!って方が一人でも増えればうれしいです(スキしてね☺)
・まとめ
最後にMMTを一言にまとめます。(これさえ理解できれば合格!)
MMTはしゅごい!(語彙力w)
嘘です。(笑)ちゃんとまとめますw
MMTとは「収支を気にせず国はとにかく不景気の時は減税し、お金を公共投資で民間にばらまくことで、経済が良くなり後々政府に『所得』として返ってくるから、金融政策なんか頼るな!」と言っている理論です。
かなりざっくりですが、これが私なりのまとめです。
今回の記事もかなりのボリュームになりましたが、MMTは今回でひとまず終了です。
皆さんが正しい理解をしていただき、日本経済の深い理解につながることを願っています。
そして、先日都知事選がありましたが、まずは民主主義の国に住むことを理解してもらって、自分たちの生活の基盤を作っている政治に関心を持ち、経済を動かす主体として、積極的に賛成していきましょう!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回のテーマは未定ですが、毎日更新は意識していますので日記的なことも書いていくかもですw
お疲れさまでした!ではまた!
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