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遠く離れた寝たきりの利用者様を飛行機で搬送する方法その1。

民間救急で長距離搬送を行う時の手段や方法をご紹介するこのシリーズ。いや、まだシリーズ化してないんですけどね。笑

以前は新幹線を利用して長距離搬送を行っている私どもの事をご紹介させて頂きました。↓

そして今回は、、、

そう、飛行機✈️。

男の子なら誰しも一度は夢見る空の世界。多分です。こんな私なのですがコロナが流行る前までは国内外を問わずに沢山の患者様の飛行機での移送をお手伝いしてまいりました。

世界中を旅されている方や旅慣れしている方は沢山おいでの事かと思いますが、おそらく寝たきりの方を飛行機へお乗せする方法を知っているのは私達と航空会社関係の方ですよ。
フッフッフ…

今日はその飛行機の中でも医療に特化した、
Air Ambulance をご紹介します。機体は患者様を搬送する事が目的として作られています。機内の中心あたりにベッドが設置されています。その周りに座席と棚があり、特に国際線のAir Ambulance内では棚にはECGモニターや酸素、呼吸器なども積載されています。

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ヨーロッパから飛んでくる時は中東あたりで給油してくる事が多いです。

なぜこの様な事態が起こるのか?国際線で利用される方の場合に私たちが担当していたケースは旅行中やお仕事での長距離滞在中に起こった疾病や事故などによる帰国が多かったです。

この様な航空機での移送は何百万円、距離によっては何千万円もかかるケースがある様です。その費用は殆ど海外旅行などの保険から賄われる仕組みの様です。ただし加入する保険もランクが上の商品で無ければここまでの対応は無いと思われます。Air Ambulanceが使用出来ない方の飛行機による移送は民間の航空機会社を使用します。その話はまた後日。

この様な方を飛行機へお乗せするお手伝いも我々民間救急のサポートの一つ。空港では制限区域内という空港関係者しか入る事の出来ない区域に入って患者様を航空機へお連れするお手伝いをします。そこに居るとホントに近くに他の航空機が離着陸しているので風も時折り凄い吹き付けてきます。

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そんな中。航空機のイケメンパイロットが機内からレールを組み立て、そのレールを這いながら簡易ベッドが降りてきます。そこに民間救急車のストレッチャーを横付けして移乗し、患者様が乗ったベッドを再び航空機内へ持ち上げていきます。この時が重力120%です!

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患者様が無事に航空機へ乗ると内心ヘロヘロに疲れながらスマイルでお見送りです。飛び立つ瞬間も航空機が輝いて見えます。

国内線においても一度だけ使用された搬送のご縁を頂いた事がございましたが、こちらは公式サイトにてご紹介しておりますのでご興味がおありでしたらご拝読頂けたら嬉しいです。


寝たきりの方にも外出の為の無限の可能性を信じて。

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