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本心がバレているマーケット指標

国の破滅を唱える陰謀論は、たくさん語られています。
経済金融の側面から語る陰謀論には、ある抜け落ちてる視点があります。


まず日本の国家財政の破滅説です。
NHKも便乗して、累積財政赤字が悪化の一途で解決しなければならない問題だと煽ります。もう20年以上昔から日本は破産すると言い続けてます。

今回の円安でも日本売りだと煽る陰謀論者もいますが、為替はただの交換です。
ある部分でメリットで、ある部分でデメリットです。外為特別会計で含み益たっぷりになり日本国は財政上は豊かです。もちろん財務省は黙りです。
日本売りであれば国債金利が上がるはずですが、低空飛行は変わらずです。

リーマンショックの時は、FRBが異次元の緩和で、これでお金のシステムが変わると陰謀論者は大騒ぎ。結局バーナンキの手腕で収束しました。
その後もドイツ銀行の破綻だとか、ブレグジットで欧州崩壊とか、アルゼンチンやギリシャの破綻で恐慌だとか、大騒ぎします。


私は毎回、ある指標を見ます。これで破綻するかどうかを判断します。
CDSです。

クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、国のデフォルト(破産)リスクに対する一種の保険です。価格が高いほど、デフォルトの可能性が高いことを示しています。
これは一般投資家は入り込めない機関投資家が売買しており、ニュースで煽っても、本心で破産リスクをどう捉えているかバレているのです。
株式市場などは一般投資家をはめ込むための動きもありますが、CDSにその必要ありません。


あまりわかりやすいチャートはないのですが、ある所から引用させてもらうチャートです。

日本のCDSはずっと低空飛行です。
国債の格付けがとか、外国からの信用リスクがとか、さんざん煽っているのですが、本心は日本経済は安定していると世界のマーケットは思っている証拠です。
中国も破産するする長年煽りますが、特殊な資本取引によって被害がある国や企業はあれども、マーケットはまだまだ破産しないとを読んでます。


欧州は総じて低空飛行。ギリシャが破産した時は半年位前からCDSがとんでもない数値になりました。ただギリシャは経済規模が小さいので世界に影響せず、ただのユーロの矛盾を露呈してドイツのズルさがバレただけです。


新興国のCDSは総じて高めです。
資源価格に影響されたり、政情不安による価格変動が大きいです。
2022年のロシアのCDSスプレッド上昇は、ウクライナ侵攻による経済制裁が要因です。
この急上昇を見ると、ロシアの侵攻はマーケットでは読めてなかったことがわかります。
作為があったとしてもごく1部のトップレベルだけで、エスタブリッシュメントレベルでは共有してなかった情報なのでしょう。
新興国の投資などをしている人は、CDSスプレッドと通貨に高い相関性があるので、この指標を参考にしてみても良いでしょう。


今回はCDSの存在を示しました。
政治家レベルでも低い議論で財政問題を語っています。
ましてやネットの陰謀論者などは、都合の良い指標だけ使って煽ってます。
預金封鎖だ!、海外に資本逃避しろ!とか、証券会社と連んでいるのか、銀行システムの機能不全と言いながら資金を語る矛盾があります。
そんな情報に振り回されずにマーケットに答えがあります。
結構、経済マーケットから支配層の本心が垣間見れたりするのが面白いです。


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