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The Latest Mythology -vol.84-(note神話部週報)

【今週の神話】

矢口れんと/神話詩「暁」

東の空、地平線と水平線から白み始める世界。紅く染まる僅かな時間は、天理に従い顕れる女神の演目。リグ・ヴェーダに登場する暁の女神ウシャスは、時と場所を超えて人々の心に現れる。

すーさん/人生は50から! 信長公、アフリカへ行く 二十四話「鬼たちと酒宴をする」

港の酒場に入っていく鬼たち。店主は顔馴染みのようで彼らに取り入ろうとしていた。酒宴が始まるとまさかあの偉人がお酌回りを!? いやこれも計略の一環。鬼たちの陰謀が暴き出される!

【リバイバル神話】

過去の作品の中から、部長の独断と偏見で1作品選び再掲載させて頂きます。今回は笹塚心琴さん「さいはてキッチン」です。「世界の終わりのそのあとに、僕たちは小さなレストランをはじめた。」という印象的な前口上に始まる、完結全16話。

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【note神話部企画のお知らせ】

2020年東京オリンピック競技大会が開催されました。それにちなんでnote神話部でも記念企画を執り行うことにしました。題して「競技×神話の祭典」です。今回、平素より神話部に参加してくださっている6名の方々に執筆を依頼しており(既に公開されている作品もございますが)後日アンソロジーとしてまとめて公開する予定です。どうぞお楽しみに!

連絡事項です。部員の方はコチラをご確認ください。

【今週の活動報告】

投稿期間:2021/8/1〜2021/8/7

今週の作品:2点(ストーリー1, 詩歌1)

今週の部員:矢口れんと、すーさん

皆さま、いつもたくさんご投稿をありがとうございます!!

【神話部関連リンク】

note神話部マガジン・目次
ご投稿頂いた作品は順次こちらに収録させて頂きます。

note神話部作品募集要項
note神話部では常時、皆さまの作品を募集しています。要項を確認の上「 #mymyth 」をつけてお寄せください!

部長の長台詞3/創作世界とのチューニング

チューニングとは音程を合わせることをいう。オーケストラの演奏開始前には、コンサートマスターが奏でる一音に対して全奏者が音程を合わせていく。またラジオの周波数を合わせて、番組が聞こえる状態にすることもチューニングと呼ぶ。

僕はときどき「書けない」状態に陥ることがあって、そのことをよく「詩とのチューニングが合わない」と表現する。書いても書いても雑然としているだけの不快な詩文になってしまったり、一方で文字の1つも立ち上ってこないときもある。まさにオーケストラやラジオのチューニング不良と同質の現象なのだ。

どうも「創作世界」というものがあるようだ。それは自分が創り出すものではなくて、現実に流れていく生活や社会とのパラレルワールドのようなもの。創作を押し進めていくには、そこに自分の波長を合わせていく必要がある。この「創作世界(仮)」は、どうも「社会」との相性が悪い。社会とは個人を透明化するものである。一方で創作は個人に端を発するもので、相入れないのも仕方ない。作品が社会に開かれていくのは、もっと後の話である。

ときどき「スキ欲しい症候群」に陥る。これは個人の活動と社会的活動のあわいに起こる現象で、自分は自分のままのようで実は半透明にされている。活動の原動力にはなるだろうが、作品の原動力にはならない。金や権威も同様だ。しかし作家の数が溢れ、ネットが作品の主要な発表の場になった現代では、作家が創作とPRの両方を担わなくてはならないのも事実。ある意味で厳しい時代なのかもしれない。

個人の時間に還る。個人の体験に還る。取材や調査を通してしっかりと個人の経験とする。それが創作の原点なのだろう。その孤独を常に引き受けなくてはならない。でも大丈夫。こちらから見失わない限り「創作世界」の神様は常に微笑んでいる……気がする。

#mymyth  #神話
#小説  #詩 #企画 #エッセイ

ご支援頂いたお気持ちの分、作品に昇華したいと思います!