マガジンのカバー画像

RIPPLE〔詩〕

132
運営しているクリエイター

2018年11月の記事一覧

四行詩 13.

四行詩 13.

朝が黄色い涙落とした

夕べは青く鳴いていた

移ろう色こそ恋と呼ぶなら

望むのは 永遠でなく あと1分
#詩 #短詩 #四行詩 #エッセイ #小説 #ポエム #恋

とある塔の頂で

とある塔の頂で

 遠く隔たっているようで、すぐ辿り着ける国の、離れているようで、傍にある塔の話。

 聞こえるか、摩擦で上げる雄々しい叫びが。見えるか、対比が示す猛々しい建造が。そうだ。上へ、上へ、上へと積み上げてきた塔だ。烈しさゆえに、物々しくも濃霧に隠された、輪郭と鋭角の象徴だ。

 こんな伝説がある。塔の最も高いところに剣を突き立てた瞬間のこと。稲妻が龍の如く天へと昇り、分厚い暗雲をつんざく、と。霧が晴

もっとみる