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コントが始まる 3話 感想

今回は心が壊れていった姉妹の姉、兄弟の兄がともに妹と弟の関わりにより再生していく物語。

以下、ネタバレあります。

心を病んで引きこもった姉は中浜里穂子(有村架純)

心を病んだ引きこもった兄は春斗(菅田将暉)の兄(毎熊克哉)

春斗の兄がなぜそうなったのかは語られないが、優秀で頑張り屋だった共通点から、里穂子が語ったことと似たようなことがあり心が傷つけられたのかなと想像できます。
里穂子は恋人の裏切り、会社で利用され孤立させられたことが有村架純の迫真の演技で語られました。

春斗の兄は春斗の声掛けによって久しぶりに温かいお風呂に入り、春斗に電話して「また披露宴でコントやってくれよ」と新たな結婚を言い添えることで出て行った妻に裏切りがあったことを想像させ、「お前は好きなことやれ。両親をおとなしくさせるのは長男の役目だ」と仕事への意欲も見せ始めます。

妹のつむぎ(古川琴音)により光の中へ連れ出され、芸人トリオ、マクベスとの出会いにより笑うことができた里穂子の過去の語りに影響を受け、春斗が兄に対して繋がりのきっかけを持つことができました❤

感動の回でしたが、大きな笑いが一つありました。☺️

潤平(中野太賀)が里穂子の家で汚れた足を洗わせてほしいと頼み、風呂場からタオルを首にひっかけてきました。
「足洗ったタオル首にかけんなよ」
「タオル洗濯カゴに入れといてください」
「洗って返すよ。こっちの気がおさまらないから」
タオルにすごく注目させていたので、これはフリで笑いのオチがあるだろうなと思いました。

けれど里穂子の過去の壮絶な語りから涙がこみ上げる演技に私も泣かされてしまったので、意味深なタオルの小道具を忘れていました。
すると!
例の潤平が足をふいたタオルをさっと里穂子に差し出し、里穂子がタオルを顔にしっかりと押し当て涙をゴシゴシふいたのです。😳😂
やられた!と思いました。❤
脚本家の金子茂樹さんは笑いから涙、涙から笑いへと心を大きく揺さぶるのが得意です。

みんな気づいて笑ってしまい、
「お姉ちゃん、それ潤平さんが足ふいたタオル」
あっ❗と汚そうにタオルを顔から離す里穂子ですが、
「足洗ったし綺麗だから」と潤平に言われ
「ですよね」と即切り替えてまたタオルを顔に当てようとする里穂子。
「だめだめだめ」とタオルを引き離そうとする春斗に「何で。大丈夫ですよ。無味無臭だし」
こちらも泣かされた後で気が抜けて笑ってしまいました。🤭
劇中劇の創り込まれたコントより、めちゃくちゃ面白いコントです❤

里穂子は恋人から結婚の話が出て式場や指輪のことを一生懸命調べていたら、他の人と結婚するための下調べをさせられていただけでした。

さらに仕事では同じ部所で取引先とのトラブルで困っている案件があり、助けてほしいと言われて協力するうち、いつの間にかその問題の最前線に立たされていたこと。そのトラブルの責任を一人で背負わされている状況になり、一番きつかったのが責任を押し付けてきた人たちが裏でトラブルの原因を里穂子のせいにしていて社内で孤立したこと。

その2つが同時期。🙃
酔いつぶれて公園で飲んで(春斗との出会い❗)
パソコンもスマホも鞄ごと川に投げつけて、一ヶ月間家から一歩も出られなかったそうです。

頑張るのが怖くて手をぬけることは抜いている。頑張って傷つくことが怖くて。
「何かを頑張ろうとする気持ちを押さえる日がくるとは思わなかったし、頑張らないほうを選択したこともなかったので」

里穂子は人格をことごとく否定された気持ちになり、今も本来の里穂子とは言えないところでマクベスを支えにして踏みとどまっているのだと思います。

これは熱帯魚にマクベス三人と同じ名前をつけて話しかけながらお世話する里穂子。
つむぎはドン引きしています。

笑いは余裕がないところに生まれるのは難しく、自分の結婚式で弟たちマクベスが結婚式コントで滑った時もゲラゲラ笑っていた兄が、マルチにはまって水を持ってきた時はコントの感想も言うことができませんでした。


弟の春斗の声掛けや出られなかった電話をきっかけに自ら電話し、自分をネタにしたコントのことを「身内をいじるならもうちょっとウケてくれないと困る」と客観視して感想を言えるところまできたのはものすごい再生の力です。
春斗は結婚式の時の兄のようにわざと滑って笑わせたかったのです。

里穂子はそのマルチにハマった兄の「奇跡の水」コントを一番好きで、妹のつむぎと喧嘩した後わざとその動画を見ているところを見せつけ、(ほらほらまたこんなふうになっちゃうよー)って感じてつむぎをふざけてチラチラ見るくらいに、心を病んだ時の自分を客観視できるところまで再生したのも、妹の支えで余裕ができた後の笑いの力だと思います。

瞬太(神木隆之介)も孤独で死のうとしたことがあり、春斗に兄貴へ電話するようすすめます。
「着信履歴はね、心配してるよーっていうメッセージなんだよ」
瞬太が死なずに救われたのは春斗がいたからです。

さて、こだわりが強くてお調子者の潤平のことが次回は気になります。
「いま俺、完全に人生の岐路に立たされているんだわ」と高校の元担任(鈴木浩介)に電話して会いたいと言います。
十年付き合っている恋人の奈津美(芳根京子)も呼びます。
十年たっても売れなかったら辞める約束だったけど「続けてもいい」と奈津美が言ってくれる一方、恐らく売れなかった時のおさまり場所と考えていた実家の酒屋を姉夫婦が継ぐことに決まりそうで、潤平は心が大きく揺れ、夢の期限に向き合っているのだと思います。

ところでマネージャー(中村倫也)の激励によりマクベス解散を白紙に戻そうか話し合う三人ですが、三人の中で熱く語る人がいないのが印象的です。
皆、自分の気持ちや相手の気持ちを探っているような印象です。
潤平には前述のような悩みがあり、ネタを書く春斗(菅田将暉)にはこれまで売れてこなかったことで責任を感じている気持ちがあります。
瞬太(神木隆之介)は前回心の声で語られたように一番マクベスの存在を求めているのでしょうが、極めて客観的に全体を俯瞰しています。そういう生き方をしてきたのだと思います。

瞬太はそうやって気持ちを隠してきた人なので、里穂子の妹のつむぎを好きなのかわかりません。
つむぎを見つめたり、ファンの妹と付き合うのはアリなのか?と言い出したりストレートすぎるので、どっちなのかは謎です。

1話も2話も感想を書いています。

来週も楽しみに見て感想を書きたいと思います。

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