キロ

道草太郎。俺は熱した鉄球言葉しか使いませんので、軽やかに躱してください。

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道草太郎。俺は熱した鉄球言葉しか使いませんので、軽やかに躱してください。

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  • レモーノとミエル

    本編以外のレモーノとミエルに関する作品をまとめています。

  • 『君の言葉がわかりたい』試作

    話す言語の違う二人が出会い、共に生きていく物語です。

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    突然の登録、失礼いたします。読みかけの記事、繰り返し読みたい記事など。

記事一覧

固定された記事

🍋🍯本編 第一部第一章 ありがとう

ご覧いただきありがとうございます。 初めてお越しの方は、下記の記事をご一読ください。  遥か遠い旅路を終え、辿り着いたその場所は、青と黒の狭間にある色をした、巨…

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9か月前
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なぜ水や石は命とは言わないのか

私もドイツ滞在時に「いただきます」の意味について問われた日のことを思い出す。 知ってる単語を並べただけの稚拙なドイツ語なのはご容赦いただきたいが、”Das ist ein b…

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1時間前

パリオリンピック開会式は、“人生”だったね

今日の2時30分からフランスのパリで開かれていたオリンピック開会式をテレビで見ていた。 とにかく、最高だった。 今でもまだ心が震えているのを感じる。 オリンピックは…

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1日前
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🍋🍯日記絵ログ『ある夏休み』

見たいバカンスシーンを描いています。 本編はなぜかこうならない不思議

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2日前

🍋🍯推敲備忘録

どこに入れるか、入れるかどうかわからないシーン 「でも、普通、人は大人になったら怖くなくなるものだよね」 「何? 普通?」 「他の人は怖いと思わないよねって……」…

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2日前
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単純に、やり方を知らないだけよ

企画書作りに難航している。 作れないの段階ではなく、作ることに取りかかれないの段階だ。 もう半年くらい、やろうやろうと言いながら、取りかかっていない。 どうして取…

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2日前
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🧳和歌山県の夏休み 三日目

あれからもう、一ヶ月が経つ。 三日目、JR和歌山駅前からバスに乗り、和歌ノ浦エリアへと向かった。 和歌山にも東照宮があることを、私はこの日まで知らなかった。 天下…

キロ
2日前
1

「また会いたい」をたくさん重ねよう

私は上記の記事で、「ドライで都合の良い関係の方が書きやすいのに、どうしても読みたいのは、距離感度外視で一心同体になった二人の話だ」と書いた。 この矛盾がなぜ生ま…

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3日前
4

ウフフ♡なシーンを書かないからだよ!

昨日はようやく『君の言葉がわかりたい』の本編制作の進捗を振り返っていた。 その直後に描いた日記絵がこちらである。 頭を雑巾絞りにして、背中にべったりと貼り付いた…

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5日前
2

反省会録

『君の言葉がわかりたい』の反省会をしていた。 どうにも男性(男心)の解像度が低いような気がしてならない。 そもそも物語の舞台は、現代でも日本社会でもないので、現代…

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5日前
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🧳和歌山の夏休み 二日目

楽しい和歌山観光から、もう二週間が経とうとしている。 二日目、目が覚めたのは11時過ぎだったように思う。 元より休みを取るための旅行だったので、そのまま寝て過ごし…

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3週間前
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🍋🍯日記絵ログ 七夕飾りの準備

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3週間前
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🧳和歌山県の夏休み 一日目

12月20日生まれなので、裏誕生日の6月20日から月末までを夏休み、誕生日の12月20日から月末までを冬休みにすることにした。 夏休み2024は、和歌山市で過ごした。 一日目…

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1か月前
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筆休暇と今後の予定について

ネタ詰まり、解決できませんでした! もう少し粘ろうかと思ったのですが、その場しのぎで書くような内容でもなく、小説化より映像化がメインの目標なので、私による執筆作…

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1か月前
2

🍋🍯本編 第一部第八章 ありがとう、いつも(3)

ご覧いただきありがとうございます。 初めてお越しの方は、下記の記事をご一読ください。 「ミエルさん! こんにちは!」 「こ、コスミさん……こんにちは……」  家を…

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1か月前

なんかもう無理だ

今日が『君の言葉がわかりたい』の仕上がり日だった。 この後はもう、私の方では物語に手を加えないで、第二部以降の制作とチームの編制に移る予定だった。 が、なんかも…

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1か月前
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固定された記事

🍋🍯本編 第一部第一章 ありがとう

ご覧いただきありがとうございます。 初めてお越しの方は、下記の記事をご一読ください。  遥か遠い旅路を終え、辿り着いたその場所は、青と黒の狭間にある色をした、巨大な森だった。みっしりと生えた木々だけでなく、腰ほどもある高さの雪に覆われて、数メートル先に何が潜んでいるかもわからない森だ。 「ここが……君の生まれた場所か……本当に、あったんだね……」 「そう。そして、私たちが死ぬ場所」  不思議と恐ろしさはなく、これまでの道を支えてきた杖を地面に突き立てると、私はレモーノと

なぜ水や石は命とは言わないのか

私もドイツ滞在時に「いただきます」の意味について問われた日のことを思い出す。 知ってる単語を並べただけの稚拙なドイツ語なのはご容赦いただきたいが、”Das ist ein besonder "Danke", zu essen."、食べるときの特別な「ありがとう」だと答えた。 「命をいただきます」というのが、一般的な解釈だと思うが、私の感覚的には、食材だけに限らず、今日もごはんを食べられることに対する感謝の気持ちである。 私は、最近、これに他者の労力や食糧となった命に対してだけ

パリオリンピック開会式は、“人生”だったね

今日の2時30分からフランスのパリで開かれていたオリンピック開会式をテレビで見ていた。 とにかく、最高だった。 今でもまだ心が震えているのを感じる。 オリンピックは、賛否両論だし、運営組織にも色々な問題はあるだろうが、オリンピックが槍玉に上げられる状態は、世界に余裕がある証拠なのかもしれない。 完全な聖域になっても、開かれなくなっても、批判の的にならなくなっても、「スポーツに向けていたような感情、今はどこに向けられるようになったのかな」と、私なら思う。 コロナ禍で開催された

🍋🍯日記絵ログ『ある夏休み』

見たいバカンスシーンを描いています。 本編はなぜかこうならない不思議

🍋🍯推敲備忘録

どこに入れるか、入れるかどうかわからないシーン 「でも、普通、人は大人になったら怖くなくなるものだよね」 「何? 普通?」 「他の人は怖いと思わないよねって……」 「知らない。他の人のことを知りたいと思っていないから、ボクは聞いていない。ミエルは怖いと思うのかを知りたい」 「僕は、怖いと思う。弱いから」 「うーん、弱い?」 「弱い、でしょ……レモーノは? 怖いと思う?」 「思わない」 「強いからだよ、レモーノは」 「違うと思う。ボクは、ずっと、生きるのに、怖いと感じなくな

単純に、やり方を知らないだけよ

企画書作りに難航している。 作れないの段階ではなく、作ることに取りかかれないの段階だ。 もう半年くらい、やろうやろうと言いながら、取りかかっていない。 どうして取りかからないかと言うと、包丁を持ったこともないような状態から、日本式カレーを作ろうと思っているからだ。 包丁を持ったこともない人がまず始めることは、なんだろうか。 色々な解答があることだろうが、日本式カレーの材料を知ることである。 レシピでもない。 日本式カレーは、ものすごく単純に言えば、炊いたお米の上に、カレーの

🧳和歌山県の夏休み 三日目

あれからもう、一ヶ月が経つ。 三日目、JR和歌山駅前からバスに乗り、和歌ノ浦エリアへと向かった。 和歌山にも東照宮があることを、私はこの日まで知らなかった。 天下分け目の関ヶ原が現在の岐阜にあることも、新幹線の中で調べ直して思い出したくらいだ。 日本は四年に一回くらい関ヶ原の戦いを開催して、どこに中央府を置くか決めるイベントを開いたらいいのではないだろうか。 別に殺し合いをしろとまでは言わないが、人間と人間が、自分たちの住処の明日を背負って、生身でぶつかって、中央府が移動

「また会いたい」をたくさん重ねよう

私は上記の記事で、「ドライで都合の良い関係の方が書きやすいのに、どうしても読みたいのは、距離感度外視で一心同体になった二人の話だ」と書いた。 この矛盾がなぜ生まれるのか考えたのだが、私は単純な人間なので、どちらかが本音で、どちらかが他人の目を気にして生み出してしまった世渡り術なのだろうと思った。 まあ、誰がどう見ても、「一心同体の二人が見たい」が私の本音だ。 そして、その奥に「自分も誰かと強固な絆を築いてみたい」という思いがある。 私たちは、この世に誕生する瞬間、一心同体

ウフフ♡なシーンを書かないからだよ!

昨日はようやく『君の言葉がわかりたい』の本編制作の進捗を振り返っていた。 その直後に描いた日記絵がこちらである。 頭を雑巾絞りにして、背中にべったりと貼り付いた不完全燃焼感の理由を考えていたのだが、なんということはない、お色気シーンがなさすぎるのだ。 『君の言葉がわかりたい』をポルノ作品にしないという縛りプレイの結果、ただただ息苦しい話になってしまった。 日記絵に浮き彫りにされた本音を見て、自分はなんて単純な生き物だろうと思った。 時間をとって考えて、それっぽい言い訳を並

反省会録

『君の言葉がわかりたい』の反省会をしていた。 どうにも男性(男心)の解像度が低いような気がしてならない。 そもそも物語の舞台は、現代でも日本社会でもないので、現代の日本に住む男性を分析しても、特に、狩猟社会から農牧業に移ったレモーノの参考にはほとんどならない。 原始時代から現代への逆異世界転生だ。 テルマエ・ロマエだろうか。 主な舞台となるスフィリットの国も、文明的には産業革命前くらいだ。 タクシーや飛行機が出てくるのだが、これは開発途上のもので、馬力が主流だ。 ミエルの

🧳和歌山の夏休み 二日目

楽しい和歌山観光から、もう二週間が経とうとしている。 二日目、目が覚めたのは11時過ぎだったように思う。 元より休みを取るための旅行だったので、そのまま寝て過ごしても良かったのだが、御当地ハンバーガーを食べるべく、午後から市内観光に繰り出した。 泊まっていたコンフォートホテル和歌山から、徒歩30分ほどだったので、たらたらとけやき大通りを歩いた。 私は、幼い頃、母のヘアカットに付き合わされる道中、桜の描かれたマンホールの絵を見つけるのが好きだった。 今はマンホールアートが普

🍋🍯日記絵ログ 七夕飾りの準備

🧳和歌山県の夏休み 一日目

12月20日生まれなので、裏誕生日の6月20日から月末までを夏休み、誕生日の12月20日から月末までを冬休みにすることにした。 夏休み2024は、和歌山市で過ごした。 一日目、私は新幹線の出発する時間と家を出発する時間を誤って認識し、想定の1時間前に東京駅に着いた。 6時15分頃だったように思う。 東京駅は、改札内に7時から開店するお店があるようだが、6時台は駅弁屋さんとおにぎり屋さんだけのようだ。 駅弁もおにぎりもズラリと多様な商品が発売されていたが、ほぼ徹夜で、睡眠

筆休暇と今後の予定について

ネタ詰まり、解決できませんでした! もう少し粘ろうかと思ったのですが、その場しのぎで書くような内容でもなく、小説化より映像化がメインの目標なので、私による執筆作業は、現状でお休みします。 第一部のクライマックスである第八章も、今のところレモーノの表情しか思いついておらず、どのようなドレスと場面にしようか、思い描けていません。 どなたか私を結婚式に招待してください。 爽やかで軽やかな作風の小説家の方に、小説化を依頼しようと思います。 私は、思いつくままに書いてきた状態の企画

🍋🍯本編 第一部第八章 ありがとう、いつも(3)

ご覧いただきありがとうございます。 初めてお越しの方は、下記の記事をご一読ください。 「ミエルさん! こんにちは!」 「こ、コスミさん……こんにちは……」  家を出て、レモーノの仕事が終わるのを待とうと、ジルバノのカフェに行く途中、コスミと出会った。 「お体は、もう大丈夫ですか?」 「はい! ありがとうございます! あの、でも、そのことでお話があって……」 「座れる場所に行きましょうか、とりあえず、カフェではない方がいいですよね?」 「ごめ、ごめんなさ……っ」  コス

なんかもう無理だ

今日が『君の言葉がわかりたい』の仕上がり日だった。 この後はもう、私の方では物語に手を加えないで、第二部以降の制作とチームの編制に移る予定だった。 が、なんかもうよくわからなくなってきた。 人と人とのつながりは、別に面白がって笑うような話では、そもそもない。 かといって、ラブロマンスのような胸のときめきを目指したわけでもない。 読むレモネードと称して、最初は酸っぱいが、爽やかで、軽やかで、後味はスッキリするような内容を目指していたはずだ。 爽やか? 軽やか? スッキリ?