見出し画像

完新世(Holocene)間氷期(interglacial period)と農業

現在の完新世間氷期は、約11,700年前に更新世(Pleistocene)の最後の氷期が終わりを迎えるとともに始まった。

2001年7月19日、「講談社現代新書」、54歳の本村凌二(もとむら・りょうじ、1947年5月1日~)著『馬の世界史』(講談社、本体720円)が刊行された。

2002年1月8日、2001年度のJRA賞が発表された。
馬事文化賞本村凌二著『馬の世界史』が受賞した。

2010年4月6日、21日発行の洋泉社の「歴史新書y」が創刊された。

2013年11月25日、「中公文庫」、本村凌二著『馬の世界史』(中央公論新社社、本体743円)が刊行された。

2015年5月9日、「歴史新書y」、68歳の安田喜憲(やすだ・よしのり、1946年11月24日~)著『ミルクを飲まない文明環太平洋文明と「稲作漁撈民」の世界』(洋泉社、本体1,200円)が刊行された。

2015年8月21日、57歳の秋元康(1958年5月2日~)のプロデュースにより、欅坂46(けやきざかフォーティシックス)が結成された。

2016年3月30日、49歳の安田喜憲著『環境文明論新たな世界史像』(論創社、本体4,800円)が刊行された。

2016年7月17日、『毎日新聞』に69歳の本村凌二による安田喜憲著『環境文明論新たな世界史像』の書評が掲載された。

2016年8月30日、欅坂46の学習院女子大学国際文化交流学部国際コミュニケーション学科在学中の20歳の菅井友香(すがい・ゆうか、1995年11月29日~)が楽屋で図書館から借りた「講談社新書」、本村凌二著『馬の世界史』を読んでいた。

2017年1月21日、幕張メッセで開催された欅坂46の全国握手会のライブにおいて、21歳の菅井友香が欅坂46のキャプテンに任命された。

2017年9月22日、70歳の安田喜憲著『人類一万年の文明論環境考古学からの警鐘』(東洋経済新報社、本体2,400円)が刊行された。

2017年11月6日発売の月刊誌『歴史街道』(PHP研究所)12月号「特集龍馬暗殺 150年目の真実」「特集これだけは知っておきたい「日朝関係史」」(本体630円)より、21歳の欅坂46キャプテン・菅井友香と歴史学者による連載企画『「動物」と「歴史」の意外な関係』が、70歳の本村凌二との対談「馬:前編:人類に文明をもたらした最高のパートナー」で始まった。

2018年3月、22歳の菅井友香大学を卒業した。

2019年1月5日発売の『歴史街道』2月号「特集金栗四三と田畑政治 東京オリンピックに何をかけたのか」「特集決戦! 大坂の陣 乱世を最も熱く生きた男たち」(本体630円)で、23歳の菅井友香『「動物」と「歴史」の意外な関係』の連載が終わった。

2019年1月31日、ランドゥンで、38歳のルウィス・ダートゥヌル(Lewis Dartnell、1980年11月21日~)著『諸起源地球はどのようにわれわれを作ったのか』Origins : How the Earth Made Us(‎Bodley Head)が刊行された。

2019年11月30日、ルイス・ダートネル著、東郷えりか著『世界の起源人類を決定づけた地球の歴史』(河出書房新社、本体2,400円)が刊行された。

第3章「生物学上の恩恵」より引用する(74~78頁)。

 完新世は、現生人類が経験した最初の間氷期であり、この時代が始まるとほぼたちまち、世界各地の人びとが農業を発達させ始めた。小麦と大麦は一万一〇〇〇年前ごろに、トルコ南部の天水で潤う丘陵地帯で最初に栽培化され、その後ティグリス川とユーフラテス川に挟まれた平地に広がった。メソポタミア――「川のあいだの地」――と呼ばれる地域だ。灌漑かんがいはトルコの高地で数千年後に最初に発達し、七三〇〇年前から五七〇〇年前にメソポタミアでも導入されて、両河川の氾濫はんらん水を管理し、四方八方へ引くようになった。メソポタミアとレヴァント、ナイル川のあいだで弧を描く地域は、肥沃ひよくな三日月地帯として知られる。北アフリカと中東の本来は乾燥した環境のなかにあって、耕作可能な弧状の地域だ。
 中国では、北西部の季節によっては乾燥する寒冷な黄河の流域で、九五〇〇年前ごろからヒエなどの雑穀が耕作されていた。これらの雑穀と。のちに八〇〇〇年前ごろに栽培化された大豆は、この地域の柔らかく肥沃な黄土で育てられた。同じころ、稲の耕作が中国南部の長江沿いの温暖で湿潤な亜熱帯地域で始まった。ここでは水田や傾斜地に入念に構築された棚田で大量の稲が植えられていた。稲作は、それぞれの田んぼに深さわずか数センチの池をつくり、収穫前に排水できるようにするための高度な水工学が必要になった。
 肥沃な三日月地帯で栽培化された作物は、九〇〇〇年前から八〇〇〇年前ごろにはインダス川流域にも伝わり、ガンジス川の三角州では、中国のものとはおそらく別の栽培化された稲の耕作が始まった。サハラ砂漠とそのはるか南のサバンナのあいだに位置する半乾燥気候の一帯であるサヘルでは、五〇〇〇年前ごろにモロコシ〔ソルガム〕とアフリカイネの栽培が始まったが、この地域では乾燥化がつづいたため、農耕共同体は西アフリカのより湿潤な地域へ移住した。
 アメリカ大陸では、一万年前ごろにメソアメリカでカボチャが栽培化され、メキシコ南部では九〇〇〇年前にトウモロコシが育てられていた。のちに、インゲンマメとトマトもこの地では主要な作物となった。ジャガイモは七〇〇〇年前ごろからアンデス地方で数多くの種が栽培されていた。熱帯のニューギニアの高地では、でんぷん質の塊茎かいけいであるヤムイモとタロイモが七〇〇〇年前から四〇〇〇年前には栽培されていた。
 したがって前五〇〇〇年ごろまでには、メソポタミアの河川の氾濫原からペルーのアンデス地方の高所まで、そしてアフリカやニューギニアの熱帯地方にいたるまで、人類は変化に富んだ気候帯と地形で多種多様な食べられる植物を栽培化することを学んでいたのだ。僕らが栽培化した植物のなかで圧倒的に重要だったのは〔イネ科〕穀類だ。小麦、米、トウモロコシなどの穀類は、ヒエなどの雑穀、大麦、モロコシ、オート麦〔燕麦〕、ライ麦と並んで、何千年間も人類の文明を支えてきた。そして地球の大半の地域に広がった三つの最も重要な農業制度は、肥沃な三日月地帯に端を発する小麦と、中国の米、そしてメソアメリカのトウモロコシの耕作だ。今日、これら三つの穀類だけで、世界中の人びとのエネルギー摂取量の半分近くを供給する。
 穀類はいずれも草本植物だ。驚くべき真実は、僕らは放牧している牛や羊、ヤギとなんら変わらないということだ。人類は草を食べて生き延びているのである。

第3章「生物学上の恩恵」より引用する(84~85頁)。

  文明の誕生は、植物の栽培だけに依存していたわけではない。文明はまた野生動物を家畜にすることにも依存していた。
 人類が動物を最初に家畜化したのは、定住を始める以前のことだった。犬は一万八〇〇〇年以上前の最終氷期に、ヨーロッパの狩猟採集者によってオオカミから手なづけられ、人間の狩りを助けたり、捕食動物が近づいてくるのを警告したりするようになった。とはいえ、今日の農場にいる動物の大半は、もっとのちの時代になってから最初期の穀類の栽培と並んで人手で育てられるようになった。羊とヤギは一万年より少し前にレヴァントで――羊はトロス山脈、ヤギはザグロス山脈のそれぞれ山麓で――家畜化された。おおむね同時期に牛は近東とインドで野生のオーロックスから家畜化された。豚はアジアとヨーロッパで一万年前から九〇〇〇年前のあいだに家畜化され、鶏は南アジアで八〇〇〇年前ごろに家畜化された。アメリカ大陸では、リャマが五〇〇〇年ほど前にアンデス地方で家畜化されたほか、七面鳥が三〇〇〇年前にメキシコで飼い馴らされた。サヘルで家畜化された家禽かきんはホロホロチョウだった。
 これらのいずれの場合も、家畜化は自然界で長期にわたって共存する過程を経たのちのことだろう。これらの動物の習性や利用方法にすでに馴染み深くなっていなければ、人は繁殖や餌やり、飼育に時間とエネルギーを投じなかったはずだ。したがって、周囲にいる動物との多年にわたるかかわりのなかで、人類は死骸をあさることから狩猟へ、そして畜産へと移行していったのだ。
 前述したように、野生の植物を栽培作物に変えたことによって、たとえより多くの時間と労力を投資しなければならなかったとしても、食糧生産を大いに増やすことができた。同時に、これらの動物を家畜化したことで、長時間を狩りに費やすことなく肉を安定して供給できるようになった。しかし、動物の家畜化はそれだけでなく、放浪生活をつづけていた狩猟採集者には得られなかった別の機会も与えたのだ。狩猟の獲物となった動物からも、肉、血、骨、皮を取りだすことはできた。これらは食糧や道具、寒さや風雨除けなどに役立つ産物となるが、それを一度しか得られない。一方、動物の世話をし、育てて守れば、群れから間引きながらこうした産物がより安定して確保できるようになる。そして、いったん家畜化されれば、それ以外の産物や使役も継続的に得られるが、こうした利用は野生動物が相手ではとうていできないものだ。畜産はまったく新しい資源をもたらすのである。このことは「二次産物革命」と呼ばれている。
 乳はそのような新しい資源の一つだ。まずはヤギと羊が、ついで牛が、文化によっては馬やラクダも人間が消費するために搾乳されてきた。要するに人間の口が、それらの動物自身の子の口に取って代わったのだ。乳は安定した栄養源となり――乳は脂肪とタンパク質に富むほかカルシウムも含む――そこから得られるヨーグルト、バター、チーズなどの産物はこれらの栄養素を長期間保存する。乳がでる状態を保ちつづけられた場合、雌馬ひんばは畜殺した際に得られる肉のほぼ四倍以上のエネルギーを、その生涯のあいだに提供する。だが、ヨーロッパ、アラビア、南アジア、西アフリカをもともとの出身地とする集団だけが、生の乳をうまく消化することができる。これらの人びとは、乳〔厳密には乳糖〕を消化する腸内の酵素が、その他の哺乳類では赤ん坊のときにのみ存在するのにたいし、成人後も生涯にわたって生成されつづけるように進化したのだ。これは、人類が家畜化し、自分たちの目的に合わせて選択しながら繁殖させた動物と共進化したことを歴然と示す事例だ。

2020年2月1日、宝島社が子会社の洋泉社を吸収合併し、洋泉社が解散した。

2020年10月14日、櫻坂46櫻坂46(さくらざかフォーティシックス)に改名した。

2022年11月9日、東京ドームで開催された全国ツアー『2nd TOUR 2022 “As you know?“』の最終公演をもって26歳の菅井友香櫻坂46を卒業した。

生活環境とそれに合う生活習慣の違いは、言語の違いを発達させる。人間は、自分の好みと好みの似た他者に好意的で、自分の好みに反する好みを主張する他者に反感を抱く。したがって、生活習慣や言葉の違いは、直観的な人間差別の口実になる。

農産や畜産や交易や富や高度知識の占有に成功し、必要な労働から解放された人間は、やがて他の弱い人間を手なづけ、奴隷化し、長く生かし、適度な活動を長期間つづけられるよう配慮することで、物理的労働力、精神的労働力として利用できるようになった。

さらに、近年の人間は電子制御機器や遺伝子工学技術や人工知能を発明し、自分の生存欲求充足や社会的競争に利用し始めている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?