note25目:メイクして強気になるの巻
数年ぶりにマスカラを塗った。
コロナ渦で引きこもり生活に入ってから全くメイクをしなくなり、すっぴんでも外を歩くルメンタルになってしまったため、しばらく遠のいていたお化粧をちゃんとしてみた。
下地にファンデーション、コンシーラー、ハイライトなどなど、軽くステップ忘れてしまいあたふたしたけれどなんとかフルメイクすることができた。
マスカラしたまつげはぱっちりと目を引き立て、正直すっぴんと全然違った。
うわー、忘れていたこの気持ち!
造形はなにひとつ変わっていないけど、メイクすることで少しだけ自信が湧いてくるこの気持ち。どっかの広告でお化粧は武器みたいな文句を見かけたけど、今なら大きく頷ける。
出かけもしないなら毎日こんな手間暇かけてフルメイクなんかできないけれど、でかける予定がある時くらいは自分のためにメイクしてあげるのは大事なことなのかもしれない。
誰かのためじゃない、自分の気分を上げるために、だ。
久々にメイクしてヘアもセットして、お気に入りのTシャツ着るだけでさらに戦闘能力は上がった気がする。
いいじゃーん、と自画自賛。
女だからメイクするとか、男だからメイクしないとかではなく、単純に「私、ちょっといいかも」と思えることがメイクの素晴らしさだと思う。
もちろんすっぴんの顔が嫌いだからメイクするというのもあるかもしれない。でもきっと本音はメイクしていてもすっぴんでも、どちらの自分も愛せているという状態だろう。
さて、フルメイクした私は旦那と買い物に出かけた。
カルディでドレッシングたくさん買ったり、成城石井でジャム買ったり、いつものスーパーには置いていない商品を購入した。
コスメ見たり、洋服見たりするのも新鮮で楽しかった。
だけど最近の流行を全く知らないせいでついていけず、なにも買えなかったのは残念極まりない。やたらスケスケな洋服はどうやら今年のマストアイテムらしい。
ところで、久しぶりに嫁がメイクしたというのに、旦那はなにも言ってくれない。
つい首根っこつかんで「なんか言うことないの?」とつめ寄ろうとしたけど、やめた。
「今日はメイクしてるんだね」と言われてもムカつくし、メイクしたのに「すっぴんでも可愛いよ」と言われても癪に障る。
なにも言わないという選択が一番お利口のような気がしたのだ。
だけどさー、と口をとがらせてしまう。
なにか言ってほしいと思ってしまう乙女心(自称)は複雑なのだ。
お昼ご飯食べているときもスマホをずっと見ていたので、「なに見てるの?」と聞いて見たが無視される。
おいっ!
どうせお前が見てるのはXかラインニュースだろっ!
スマホを取り上げようとしたら、しかめっ面しながらも抵抗を示すが、画面から目を離さなかった。
子どもかよっっ!
キレイにメイクしたのに、つい般若の顔になってしまう乙女心(自称)は難しい。
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