Aiko@Legal Linguist

企業法務とリーガル翻訳が天職。日々精進を重ねて我が道を突き進むのみ。

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[はじめに]自己紹介

はじめまして。 Aiko@Legal Linguistです。 企業法務とリーガル翻訳が天職であると思っております。 大変なことや苦労は絶えませんが、自分にとって楽しい!面白い!と思える仕事が企業法務とリーガル翻訳です。 約9年間の企業法務経験を活かして、現在はフリーランスで翻訳業務に従事しています。契約書や規約類、規程類などのリーガル文書を中心に様々な文書の翻訳に関わっています。 日本の制度上、業務委託で法務のお仕事を無資格で行うことができず、もどかしくもあります。パラ

    • [リーガル翻訳]特殊性

      いわゆる「実務翻訳」(ビジネス系文書の翻訳)にもさまざまな「専門分野」があります。 メジャーなところでは、「特許明細書」(特許系)「株主総会議事録」「商業登記簿」(リーガル・法務系)「治験同意書」(医療系)「機械マニュアル」「仕様書」(工学・IT系)などがあります。 私は主に「リーガル・法務系」と「IT系」の二本柱で翻訳業を営んでいるのですが、「IT系」をやっていると「リーガル・法務系」の「特殊性」を痛感します。そして、スキルの使い分けで結構苦労します。 一番の要因は何

      • [企業法務]松田聖子さんのお話

        先日、松田聖子さんが中央大学法学部の通信制を卒業されたとのニュースを目にしました。 お仕事を続けながらも無事卒業されたというのは本当にすごいなと思います。 私は数年前に中央大学法学部の通信制とテンプル大学のどちらかで法律を学ぼうと思い、両方の入学相談会に行きました。そして、悩みました。 司法試験予備試験の予備校で2年間苦労して、首を痛めてからの出直し。 どこまで勉強する気なのかと今では思っていますが、当時の会社員生活はかなりホワイトでしたが、やはり4年間両立するのは厳

        • [リーガル翻訳]リーガルテックと翻訳

          4年に1度訪れる2月29日に記事を書いてみようかと。 機械翻訳やAIの登場で契約書の作成も自動化できる時代になりつつあります。ということは・・・契約書の翻訳も「ある程度」は機械翻訳やAIに任されてしまう時代も来るのではとも思っています(いわゆるリーガルテック的な)。 「ある程度」としたのは、契約書の英日翻訳であればいわゆる「一般条項」(General Provision)は自動化されるであろうなと思う反面、それ以外の条項については自動化は難しいと思うからです。 たとえば

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        [はじめに]自己紹介

          [企業法務]管理系セクション内連携

          一言で「管理系」「管理部門」と言っても、さらに枝葉が分かれていきます。 人事・労務:求人、採用、雇用手続き、退職手続き、労災管理、勤怠管理、給与計算、年末調整など 総務:備品管理、社内イベントの統括、安全衛生の維持、定時株主総会の手続きなど 財務・経理:経費精算、日々の仕訳、財務会計、管理会計など 法務:契約書の作成・確認・管理、商業登記、知的財産関連、ガバナンス・コンプライアンス関連など 基本的にどの会社でも行われていそうな業務を大雑把に取り上げて、分類すると上記

          [企業法務]管理系セクション内連携

          [企業法務]時短テクニック

          生産性の向上、効率性の向上、費用対効果の向上などが強く主張されて久しくありませんが、どのような規模の会社でも、どのような部門でも目標として掲げていることが多いのではないでしょうか? 人材を投入して、増加する業務量に対応する手もありますが、会社の業績や方針などにより、これが困難なこともあるかと思います。そして、残業が続き、過労で心身が不調になり、仕事の品質が落ちたり、休職してしまったりして悪循環になることもあるでしょう。 法務部門でもこのようなことは起こりえます。 では、

          [企業法務]時短テクニック

          [リーガル翻訳] Deposition

          リーガル翻訳(英日)の場合、原稿(ソースファイル)の多くは契約書や規程類、ポリシー類であることは想像に難くないと思われます。 そのため、リーガル翻訳(英日)においては、英米法や日本法の知識や特殊な専門用語の知識は必須になってきます。もちろん英語力や日本語力も必要です。 しかし、それで十分でしょうか? たまに、あるいは稀に、翻訳者さんによっては多くの場合に、Depositionの翻訳が依頼されることがあります。Depositionとは主に米国の訴訟における証言録取書のこと

          [リーガル翻訳] Deposition

          [企業法務]法改正対応

          企業の規模や事業内容によって対応すべき法改正は異なってきます。たとえば、中小企業では努力義務になっていたり、製造業であればPL法が重要になったり、飲食業であれば食品衛生法が重要になったりしてきます。 ここでは自社が対応すべき法改正が特定できていることを前提として話を進めます。 まずは情報収集。日頃からアンテナを立てておき、法改正の情報をいち早く把握することが重要です。官公庁のサイト、新聞記事、テレビのニュース、法務系の雑誌(ビジネス法務など)、SNSなど情報源は多岐にわた

          [企業法務]法改正対応

          [企業法務]コミュニケーション能力

          企業法務に限った話ではありませんが、仕事をする上でコミュニケーション能力が必要になってきます。 そもそも「コミュニケーション能力」とは一体何か?職種によって違いはあるかと思いますが、少なくとも「情報を伝える」「情報を理解する」「情報を受け取る」「情報を理解させる」といった能力が核になってきます。 コミュニケーションは相手があってこそです。モノローグ(独白)ではなくダイアローグ(対話)がコミュニケーションに伴ってきます。 では、企業法務担当者のコミュニケーションの相手、つ

          [企業法務]コミュニケーション能力

          [リーガル翻訳] あると良い経験と資格

          リーガル翻訳に限らず、実務翻訳では、履歴書・CVを翻訳会社に提出して、書類審査を受け、その後トライアルを受けることが多いかと思います。 トライアルが最重要であることは確かですが、書類審査を通過しなければ何も始まりません。また、プロフィールが充実していれば翻訳者を探している方からアプローチがあるかもしれません。 では、リーガル翻訳の仕事を獲得するためにあると良いと思われる経験や資格にはどのようなものがあるでしょうか? [経験] ・法学部やロースクールの卒業(必須ではないこ

          [リーガル翻訳] あると良い経験と資格

          [企業法務]規約の禁止事項のイロハ

          法務担当者として会社勤めをしていた頃、とある勉強会に参加し、とても有意義なお話を先輩法務担当者の方から伺うことができました。 ここ数年はコロナ禍で対面でのセミナーは難しい状況だったかと思います。これから徐々に対面でのセミナーや交流会が復活するのを願っています。 話が逸れましたが、そのとある勉強会は非常にカジュアルなもので、ライトニングトーク形式のイベントでした。確か立食形式で軽食を食べながら登壇者のお話を伺うスタイルだったと思います(かなり前なので記憶が曖昧です)。 そ

          [企業法務]規約の禁止事項のイロハ

          [リーガル翻訳]Accuracy and/or Fluency

          商品を「選ぶ基準」はさまざまであり、どの「選ぶ基準」を重視するかも購入者ごとに異なります。 例えば、「自動車」であればエンジン、燃費、外観、内装のどれを重視するかは異なると思いますし、「飲み物」であれば値段、味、容器、量、インスタ映えのどれを重視するかは異なると思います。また、「メーカー」を重視する人もいるでしょう。 お客様(または翻訳会社)が翻訳者を「選ぶ基準」、言い換えれば翻訳者が「選ばれる基準」も「専門分野」「単価」「品質」「速度」などさまざまです。 ここでは「品

          [リーガル翻訳]Accuracy and/or Fluency

          [企業法務]登竜門

          新卒採用や未経験者採用で法務部門に配属された後は、指導を受けながら実践を重ねていく日々を過ごすと思います。 法務部門の主要な業務の一つに契約書の作成・審査があります。企業の大中小を問わず、法務部門では必ず契約書の作成と審査を行っているかと思います。 契約書といっても企業の事業内容によって、売買契約書、ライセンス契約書、請負契約書など、取り扱う契約書はさまざまです。 ただし、どんな事業内容であっても、共通して法務部門が取り扱う契約書にNDA(秘密保持契約書)があります。そ

          [企業法務]登竜門

          [企業法務] 契約交渉

          法務部、法務担当者の力量が試される場面の一つとして「契約交渉」が挙げられます。英語では「契約交渉」のことを「Bargain(バーゲン)」と呼ぶことがあるのも面白いなと思っています。 「契約交渉」の手法や戦略はさまざまです。そもそも「契約書案」をどちらの当事者が作成したのかや、取引における立場はどちらが上かによっても契約交渉の戦略は変わってきます。 主に海外取引における契約交渉のお話が盛りだくさんの「山本孝夫の英文契約ゼミナール」に契約交渉の手法や戦略の紹介は委ねたいと思い

          [企業法務] 契約交渉

          [リーガル翻訳]プラスアルファ

          世の中にはたくさんの法律があります。六法と呼ばれる憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法や刑事訴訟法、身近な所では道路交通法、食品衛生法、著作権法、消費者契約法など。 どれも条項は多く、すべてをマスターするのは到底不可能です。 これは弁護士でも同じで、法律事務所の弁護士紹介ページを見ると各弁護士の専門分野(M&A、消費者問題、刑事事件、知的財産など)が記載されていることが多いです。 司法試験予備試験に向けた受験勉強中も受験科目となっている法律を深く勉強することは不可能な状況

          [リーガル翻訳]プラスアルファ

          [企業法務]採用面接

          会社員として法務のお仕事をしている時に1回だけ本格的な転職活動をしていたことがあります。その理由は「1人法務」から脱出したいというものでした。そのため、複数人で構成されている法務部のポジションに応募していました。 かなりの数の面接を受けました。対面の面接だけの場合もあれば、筆記試験や口頭試験がある場合もありました。法務スタッフの採用プロセスはさまざまです。 個人的には、「法務職」は「専門職」なので何らかの試験は必要であると思っています。いくら履歴書や職務経歴書の内容が素晴

          [企業法務]採用面接