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低緊張型脳性麻痺児に効果のあった薬まとめ

子供が脳性麻痺になった時病院で「筋緊張が固いタイプの脳性麻痺ならいくらかやりようがあるけれど柔らかいタイプの子供に使える薬や手術なんかはないから病院に来られても何もできない。リハビリをするしかないけどそれも効果のあるものは少ないし低緊張の脳性麻痺の子供の数が少ないから詳しい先生も少ないし低緊張は千差万別で対応を間違えると被害が大きくて難しい。」と言われました。

そこで私は「医者は誰も助けてくれない。全て自分で勉強しなければならない」と思いました。

「ダメージを受けた脳細胞を再生する必要がある」(生化学)
「低緊張のメカニズムを学んで改善するための薬を見つけなければならない」(薬理学)
「二次障害を予防する方法を学んで症状が出る前に自分で治療できなければならない」(整体)
「発作を起こしたときに対応できるように訓練を受けなければならない」(救急対応)
「知的に上げていくための家庭療育の技術を身につけなければならない」(作業療法)

結構沢山ありますね。でもやはり一番重要なのは「薬」です。

病院や療育の施設でこれらについて質問しても「お母さんそれは高望みですよ。脳性麻痺は治らない病気なんです。だから治るだなんて思ったらだめですよ」と、説得をされます。

そして介護が楽になるようにと食べ物を与えないよう指導されます。身体が大きくならないようにするのです。でもそれでは絶対に治らない。それに逆らうと主治医を失いかかりつけの病院すら見つけることができなくなり八方塞がりに。

リハビリなんかでよくなってる人なんて周りに一人もいませんでした。病院で医者の言う通りやっていても絶対によくならない。自分で勉強しないと不幸な未来が待っていると思いましたし、実際に通える病院がなくなってしまったのでそれしか方法がありませんでした。

難病を自己治療するという考え方は無謀だと思われがちですが医者が勉強してくれないことは親が自分で勉強しなければ子供は一生苦しみます。私が勉強する以外方法がなかったんです。

それで私は世界中の論文を読み漁りました。日本の論文は数も少ないし有料だったので、アメリカやイスラエル、中国の論文を参考にしました。はじめは何にもわかっていませんでしたが低緊張や脳性麻痺に関わる英単語をひたすら検索して、1日中ひたすら読んでいるとそのうち単語と単語が自分の中でつながるようになってきました。AIの機械学習のようなことをやるのが良いと思ったからです。ある程度理解するとそれについてまとめてあるサイトを探しては確認をし、どうしてもわからなければその論文を書いた先生にメールや電話で質問をしました。優しい研究者は真剣に話を聞いてくださって、私は徐々に知恵をつけていきました。先生たちの実家にお邪魔をして泊まり込みで教わったり、トイレやお仏壇を掃除する代わりに勉強させてもらったり。

段々と理解できるようになり、自分の身体で人体実験をしながら子供に薬を使っていきました。

「低緊張型脳性麻痺に使える薬はない」と言われた私が見つけた「本当に効果があった薬」の数々をぜひまとめておきたいと思います。


今まで実際に効果があった薬は次の通りです。

①ナチュラルプロテオグリカンで脳のダメージを修復する【脳のダメージの修復をする薬】
②テストステロン軟膏でIGFを誘導して筋肉をつける【筋力をつける薬】【脳細胞の代謝の薬】【認知を上げる薬】
③クリルオイルで髄鞘化を促進し、脳の働きを改善する【脳のダメージの修復をする薬】
④リファンピシンでシトクロムを上げてテストステロンを増やす【筋力をつける薬】
⑤アロマターゼ阻害薬・エストラジオール阻害薬でテストステロンを増やす【筋力をつける薬】【脳のダメージの修復をする薬】
⑥シアル酸サプリメントで脱髄の対策をする【脳のダメージの修復をする薬】
⑦GABA、黄連【シアリダーゼ阻害】
⑧エタノール、立効散、アモキシシリンで除菌をする【コルチゾール対策の薬】【シアリダーゼ阻害】
⑨硫黄塩水でバランスを整える【筋力をつける薬】【古細菌対策】
⑩キラン草のエクジステロンで筋肉を使えるようにする【脳細胞の発達を促す薬】【古細菌対策】
⑪ブドウ糖、あんこ水【脳のダメージの予防】【筋力を落とさない為】

このほかにガレクチン除去の食生活は欠かせないです。


まずはナチュラルプロテオグリカンについて。これは脳のダメージを修復する働きのある糖鎖です。市販のものはいろいろな成分が混ざっているので100%ピュアパウダーを手に入れます。使用する量と頻度はとても少なくてよいので、つまようじの先っぽ数ミリを濡らして粉に付着したような量でいいです。これを使うと子供は明らかに体調がよくなりました。でも多すぎると逆効果で脳の発達を阻害する物質でもあるので、与える量は本当にシビアに調整しなければなりません。普段の身体の様子を観察しながら多くなりすぎないようにちょっとずつちょっとずつ与えていくとこちらの記事で紹介したように頭部MRIで観察しても見た目に脳が変わっていました。

「できなかったことが徐々にできるようになって増えてきている」という実感がありました。何よりぐったりと寝たきりではありましたが、笑顔が増えて反応を見せてくれることが増えたんです。


低緊張のメカニズムについて勉強していると「テストステロン」という男性ホルモンと「コルチゾール」というホルモンの働きであるということがわかりました。

テストステロンの軟膏を使うことを決めたのはボディビルダーの専用のヘルストレーナーの人に励まされたからです。「僕たちがこの薬を使うのはドーピングなので正しいこととはいいがたいけれど、あなたが病気のお子さんに使うのは薬の正しい使い方です」と。

はじめて子供にテストステロン軟膏を使った時のことを私は忘れられません。まともに座ることもできずシャフリングでしか移動できなかった我が子が、いきなり立ち上がって歩いたんです。私はこの変化が怖くて震えました。

でもテストステロンを足すだけではよくありませんでした。男性ホルモンはその後で必ず代謝されて女性ホルモンになるんです。女性ホルモンは脳のダメージ部分に凝集しててんかん様発作を頻発させました。

てんかんに似ているけれどてんかんではない発作です。てんかんの薬を飲んでも死にかけるだけで治りませんでした。そこで女性ホルモンを減らす薬を使いました。

発作が起きるのはいつも「低血糖を起こしている時」で、発作時は計測不能なほど血糖値が下がっていました。

ブドウ糖を水に溶かして与えるようにしましたが、睡眠中に一番下がるので1時間に1回ずつそれを飲ませるために私は眠ることができなくなりました。私が体を壊してしまったので「ブドウ糖よりも長持ちするものを」と思い、こしあんを水に溶かして飲ませるようにするとよくなりました。これを日中も飲ませるようにしたところ、物覚えが良くなり認知が上がりました。

少しずつ良くなっているものの、急に体調不良になってしまうと一気に数か月間寝たきりのようになることもありました。低緊張が酷くなるのです。

そこでコルチゾールの量を左右するシトクロムについて勉強し、リファンピシンで酵素誘導を行いました。これは薬学の世界では禁忌でしたが、あっさりと上手くいきました。もともと病的に低かったわけですから副作用もありませんでした。

ですがその場限りというか持続するわけでもなく安定はしませんでした。それでも量の調整が上手くいくようになると体はどんどん発達していきました。

MRIのデータを観察してみると脳下垂体や海馬のあたりがスカスカでした。この部分をふっくらと発達させるために必要なのは脂肪酸です。脳の材料になる脂肪酸のバランスは特殊でした。最初はいろいろ自分でブレンドして試していましたが、クリルオイルという商品が完璧だとわかり使うようになりました。これもテストステロンと同じで取りすぎると良くないものです。少量ずつ根気強く使います。

なぜ発作が起きてしまうのかしばらくわからずにいましたが、ちょうど「子供の脳性麻痺と大人の癌は一緒だから癌を勉強したらよい」とアドバイスをくださった方との出会いから、ゴルジ体や細胞膜について勉強するようになりました。これは癌も脳細胞も表面が糖鎖でできていて、糖鎖を正常に生産させるために必要な要素について勉強しました。

子供が食べられなかった食材も糖鎖を多く含んでいるものでした。そこから私は糖鎖とホルモンの関係について自分の理論を作り出しました。それが糖鎖のリングです。するとてんかん様発作や吃音傷害などが起こる理由がわかりました。適切な漢方薬の選び方も糖鎖のリングからわかるようになると不調のコントロールができるようになりました。

認知症について勉強している時、脳のダメージのある部分に女性ホルモンが集まりすぎてしまうことでシアル酸が増え、さらにそれらを溶かそうとする酵素の働きが脳に新たな障害をもたらしているのだとわかりました。そこでアロマターゼ阻害薬やエストラジオール阻害薬を使ってこれらを改善していきました。量の調整が難しくとても苦労しました。

低緊張型脳性麻痺の治療の核が「シアリダーゼ」という酵素であるとわかりました。対処療法的にシアリダーゼを増やす菌を除菌したりしていました。

シアル酸のサプリメントを使ったりシアル酸を多く含む食品を食べさせたりして乗り切っていましたがなかなか体調は安定しませんでした。よくなったり悪くなったりを繰り返していたんです。

発作を起こすたびに、GABAや黄連といった漢方薬で調整していましたが完全にシアル酸をコントロール出来てはいませんでした。シアリダーゼを作るジンジバリス菌を除菌するためにエタノールや立効散などを使っていましたが、完全ではありませんでした。

全体的には良くなっていても、まだ何かが足りない…。

まだできるはずだ、二度と何の薬も必要としなくなるくらい根本的な治療が必要なんだと言い聞かせながら勉強しました。

不眠などの症状がでたりして、寝ない子供にへとへとになる日々。ちょうどその頃「筋肉を構成するアミノ酸を作る古細菌」について知る機械があり、玉川温泉を訪れました。そこには癌の患者さんたちが大勢いて有益なお話を沢山聞くことができました。温泉の古細菌治療は効果があったと思います。

私や私の子供はケイ素が苦手でした。これが体内でどのような作用があるのか調べていると硫黄が相反する物質であるとわかりました。玉川温泉は硫黄泉だったので、家に帰ってからも硫黄と塩を混ぜた水を飲ませていました。すると筋力がまた一段とついてきて、体調が安定してきました。

一歩進んで二歩下がるような日々を繰り返しているうちに私は1つの疑問を持つようになりました。

私はコルチゾールが高いから低緊張なのだというなら、どこかに炎症があるはずだと。脳自体にあるのかもと思っていましたが、それ以外にも気になることがありました。常に鼻が詰まっているんです。これについて耳鼻科で相談をすると「脳性麻痺なんだから当たり前でしょ!皆詰まってるよ!言うほどひどく詰まってるわけじゃないしこれくらい気にしすぎ!こんな鼻くそ取っちゃえばいいでしょ。」と言われるのです。取っても取っても常に鼻が詰まっていて大変なのに、明らかな鼻の病気ではないからと放置されます。ですが発作を起こして死にかける時必ず鼻のつまりが酷くなるんです。

鼻詰まりが酷い時、鼻からとても臭いにおいがしました。それは昔嗅いだことのある匂いでした。濡れた野良犬の毛の匂いです。皮膚病で目やにが出ていて、鼻水を垂らしてくしゃみをしている野良犬の匂い。

そこで「どこかに炎症がある」なら「きっと鼻だ」と思いました。

喉鼻の違和感についてはずっと悩んでいましたし、それはコリネバクテリウム属の一種であるだろうと考えていました。リファンピシンもある程度効果がありましたが、「これだけでは足りない」と思いました。もっと気合の入った抗菌薬が必要だと。

そこで「犬の病気を除菌する薬」について調べたところ、キラン草にたどり着きました。これを飲ませてみたところ1回飲んだだけで次の日には激変していました。背筋が伸びていて筋肉を上手く使えるようになっていました。

そこで私はペニシリン系の抗生物質であるアモキシシリンも同時に使うようにしました。除菌を確実なものにしたかったからです。これは子供も実際に体調がよくなるという実感があったのか「お母さん薬の時間だよ」と寝る前になると自分から欲しがって飲みました。

脳に酸素がいかなくなったときに、増えてはいけない古細菌が脳内で増え、そのために脳が委縮し大量の糖を必要とするようになり、その糖がないので低血糖になり、筋肉からエネルギーを奪う為に低緊張になって筋力を維持できないのだとしたら、必要なのは「除菌である」はずです。

でも脳内をどう除菌すればいいのかわからなかったので、私の身体で少しずつ生薬を人体実験するしかありませんでした。

私の身体はボロボロになりましたが、キラン草を見つけることができました。

キラン草とアモキシシリンを使うようになってからは、テストステロンなどのホルモンを調整する薬を使う必要は全くなくなりました。

私の子供は筋力がついて、歩けるようになってからも「膝が痛いの」とよく言っていました。私は認知が下がってきたときに膝の痛みを感じました。これはプロテオグリカンと深い関係があります。膝軟骨を形成するには「脳細胞のダメージを十分修復した後でないと膝の軟骨は出来ない」というルールがあるので、膝の動きが悪くなっている時点でプロテオグリカンが足りていないということ。膝を痛がるということは「脳に今まさにダメージがある」ということです。

キラン草を飲みすぎると膝が痛くなります。ですからキラン草とプロテオグリカンのバランスの調整をしながら上手く飲んでいかなければなりません。

これらを続けてどのくらい回復するかはわかりませんが、今のところ私が見つけた最良の方法です。

「除菌」までたどり着けて本当によかった。


低緊張型脳性麻痺の子供の数はとても少なく、特に女の子が生き残ることは珍しいのでこの知恵が誰かの役に立つことがあるだろうかと思っていたのですが、ゴルジ体病という大きな枠組みで考えるなら癌や認知症や自閉症などの病気に広く共通する知識かもしれません。

もしもこの知恵が誰かのお役に立てることがあるなら幸いです。


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