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アロマターゼ阻害薬でシナプスが伸長する

アロマターゼ阻害薬を使ったとき、子供の認知は格段に上がりました。

「めちゃくちゃ賢くなった」という印象。

・おもちゃの使い方が複雑になった
・おままごと最中の発言内容が濃い
・歌を歌ったら歌詞がはっきり聞こえてしかも上手い
・親に対する不平不満を具体的に言葉で伝えられるようになった
・人の悪口を言うようになった

経路3のペプチドホルモンの系統へ上手く流れているのだろうなと、はじめは考えていました。

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でもだんだんと「本当にそれだけかな?!」と思うようになって、アロマターゼそのものについて調べ始めたのです。


脳の中のアロマターゼ

私の子供は低酸素性虚血性脳症で脳にダメージができました。そのせいで脳性麻痺になってしまったのですが、医師は「一度できた脳のダメージは修復はされない。可塑性に期待をしてほかの部分がダメージを受けた場所の代わりをしてくれるようにたくさん刺激を与えていくしかない」と説明してくれました。その時の私の認識では「事故は1回、障害は一生」というようなイメージがありました。脳性麻痺とは最初にダメージを負ったけれどその後は何も新たなダメージは起こっていないと思い込んでいたんです。

アロマターゼは脂肪の中に存在する酵素です。当然脳の中にもあります。そして脳にダメージが生じた際にはアロマターゼは一番にそこに集まって神経保護作用として働くようなものなんです。テストステロンの一部は脳内でも作られているし、アロマターゼはエストラジオールを生み出します。エストラジオールは障害があった部分に取り付いてそれ以上被害が拡大しないように守ってくれます。ただそれが盾のような役割を果たしていると、今度は脳細胞が増えようとしたときに邪魔になります。そしてエストラジオールが集まっている場所にはシアル酸もやってきてガチガチのゴリゴリになる感じ。シアリダーゼやアロマターゼは脳の白質化した部分に多く集中しているんです。

脳性麻痺の子供の認知が上がりにくいのは正常に発達すべき脳細胞が増えることができないせいだと思いました。

アロマターゼ➡エストラジオール➡シアル酸

とくると、当然「シアリダーゼ」がやってきます。このシアリダーゼはシアル酸を溶かす酵素。増えすぎたシアル酸を減らしてくれます。ただしこの量が多すぎると脱髄が起きててんかん発作や麻痺が起きるはずです。シアリダーゼが多すぎれば脳細胞は増えようもないのです。

シアル酸は脳だけでなく関節や筋肉や粘膜や内臓にも存在します。シアリダーゼが多すぎるから筋肉がなかなかつかず、レクチンにも弱い粘膜で生きていかなければならないわけです。生まれつきレクチンに弱い体質であったとしても、脳にダメージがあったことによって余計に弱くなってしまったと考えられます。

「アロマターゼを阻害することで強固すぎる神経保護の物質を減らすことができればシアリダーゼによる脳の破壊活動が阻止されてシナプスは伸びることができる。その結果、認知が上がった」

私はそんな風に考えました。

「脳性麻痺は一番最初の脳虚血イベントでしか問題が起きているのではなく、それからもずっと新たな障害が起きるきっかけが脳内で起き続けている」と思いついたんです。

でもこれは私の頭の中でだけ存在する妄想です。なぜならシアリダーゼの働きはそこまで研究が進んでいないから。私の妄想です。


結局体の中で起きていたと思われることをまとめると…


(脳)脳に虚血のイベントが発生したことで白質化、ダメージができる
   ↓
(脳)白質部分にアロマターゼ・エストラジオールが集まり、神経保護作用が働く。その時シアル酸も集まってくる
   ↓
(脳)多すぎるシアル酸を溶かす為にシアリダーゼが分泌されすぎてしまう
   ↓
(脳)シアリダーゼの活性が高いとシアル酸の脱離が正常なタイミングで行われない為、シナプスの伸長が阻害される⇒発達遅滞
   ↓
(脳)神経発火は盛んに行われるのにシアル酸の脱離が起きないと頭痛やてんかん様発作が起きる
   ↓
(脳)シアル酸は髄症を固定させるのりのような役割をするため、適正に脳内で利用されていない場合は髄消化が進まない
   ↓
海馬や視床下部・脳下垂体の発達が遅れ、知的な発達や内分泌系に影響が出る


同時に内臓では…

   ↓
(消化器系)シアリダーゼの活性が高いと口腔内などでもシアル酸の脱落が起こり、消化器系のムチンが剥がれてしまう

足りない部分はシアル酸サプリメントを補充しました。


さらにレクチン含有食品を経口摂取することにより、


(消化器系)粘膜のムコ多糖類とレクチンが結合し炎症、潰瘍を引き起こす
   ↓
(消化器系)粘膜が剥がれ落ちる為酷い下痢になる
   ↓
  小腸の二糖類分解酵素が下痢によって剥がれ落ちる
   ↓
  二糖類不耐症へ
   ↓
  単糖類以外を摂取できない為、高浸透圧性の下痢になり悪循環が続く
   ↓
  一般的な食事では単糖類ばかりを摂取できない
   ↓
  栄養失調や低血糖になる

特に夜間の低血糖によりコルチゾール分泌が過剰に、クッシング症候群に近い症状が出て副腎疲労になりテストステロン生産もうまくいかなくなる。これにより夜間の不眠・歯ぎしり・反り返り・夜間頻尿などの症状が出る。

筋肉に関しては、

(核内受容体)レクチンは生体異物なのでCYP3A4が排出のために結合する
   ↓
 CYPが枯渇した状態だとリソソーム内のプレグナンX受容体が活性化
   ↓
 コルチゾールが大量に分泌され、同時にテストステロンの分泌が減る
   ↓
 筋力低下

(副腎)→消化器系に炎症が起きることでコルチゾールは増加
    これによってテストステロンの分泌が減る⇒筋力低下

また、シアリダーゼはエラスチン生産を進める物質なのである程度は必要ですがバランスが悪いと正常に機能しません。

(関節・筋肉・腱など)→エラスチンとコラーゲンの代謝が進まず関節や腱、筋肉などの発達が遅れる⇒立って歩くことに支障が出る、手足の関節に痛みを生じる、関節が外れやすくなる、頻繁に転倒する

(皮膚)大人であればしみ・そばかす・しわなどの症状があらわれるが子供の場合はしみ・そばかす・ほくろが増えたりする

さらに、

(循環器系)体内に入ったレクチンが赤血球と凝集することで血栓ができる
(脳)レクチンは血液脳関門を突破し脳内でも炎症を起こす
 心臓や脳に血栓が溜まった場合はそれぞれに疾患を伴い、自己抗体を作って炎症などを起こす場合がある。全身で浮腫みが生じる⇒膠原病

という状況になっているのだと思います。

アロマターゼを阻害する方法はいくつかあると思いますが薬を飲むことはかなり効果が高いです。ただし飲み方が大変重要になってきます。

①食べ物で調整する

これは基本中の基本です。たとえアロマターゼ阻害薬を使ったとしても食べ物でアロマターゼが増える状況を作っていたとしたら、薬を飲む意味がなくなってしまうからです。まず最初に食べ物で調整してから本当に薬が必要なのかどうかを考えたほうが良いと思います。

そしてそのやり方は簡単です。

・クエン酸を除去する

ただ1つです。

アロマターゼはインドール-3-カルビノールという化合物が多ければ阻害され、少なければ誘導されます。

以前私はインドール-3-カルビノールのサプリメントをリンゴジュースに入れて飲ませようとしたところ、10分くらい混ぜたものを置いておいたらあの「歯槽膿漏っぽい臭さ」が消え去っていました。インドール-3-カルビノールとしての機能も失っていました。そこで「リンゴジュースに含まれているものの何が悪いのだろうか?」と思い、それ以外のいろいろな食べ物と混ぜてテストしてみました。

・ミカン
・レモン汁

などでも同じように活性を失っていました。要は酸っぱい果物を食べるとインドール-3-カルビノールが減ってしまい、アロマターゼが増えてしまうということです。それ以来リンゴジュースを子供に飲ませないようにしました。すると筋肉は徐々についてきました。


そしてもう一つ。

植物性エストロゲンを除去することです。いわゆるイソフラボンと呼ばれるものを食べたらだめなのです。エストロゲン受容体の関係でレスベラトロールなども食べられません。

植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)を含む食べ物は次の通りです。

大豆と大豆製品、テンペ
亜麻仁(亜麻)、亜麻仁油
ゴマ
小麦、小麦胚芽、オーツ麦、大麦
豆、レンズ豆
山芋、ほうれん草、人参
米、米ぬか
アルファルファ、緑豆
りんご、ザクロ

コーヒー
甘草
ミント、フェンネル、アニス、レッドクローバー
ホップ、ビール、バーボンウイスキー


これだけ重点的に除去していくというやり方も人によってはアリだと思います。

②漢方薬で調整する

チャガというお茶があります。シベリア霊芝という漢方の生薬を煎じて飲むお茶です。これはアロマターゼを阻害するのですが生薬というものは成分のムラがあって毎日同じ分量だけ飲んでいるようでも実際はそうではないのでコントロールが難しいです。細かく調整したいのであれば薬を使って漢方薬を使わない方が無難だと思います。ただし量によってはチャガは下手な薬よりも薬よりも強い効果があります。乳がんの患者さんが飲むことが多いですがあらゆる癌の患者さんに人気があります。発癌のメカニズムの1つに

③アロマターゼ阻害薬を使う

アロマターゼ阻害薬には種類がたくさんあります。タイプが異なるので、自分に合ったものを探すべきです。

成分だけで言うと大体3つ。いろいろなメーカーから発売されていて、添加物などが違います。

・アナストロゾール

・レトロゾール

・エキセメスタン

私の子供の場合はいくつかの添加物にアレルギーがあったのでアロマシンというお薬を選びました。アリミデックスというものも使ったことがありますが、心臓がバクバクいって大変だったのですぐに使うのをやめました。

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オオサカ堂というシンガポールの薬局から個人輸入で買いました。同じファイザーでも日本の病院で処方してもらう薬とは添加物が違うようで見た目も味もぜんぜん違います。効果を実感できたので、病院でも処方してもらったのですが気分が悪くなったので結局オオサカ堂で購入し続けています。

飲み方としては、1錠の1/8量を子供に与えました。本当に少量で充分です。それも投薬期と休薬期を交互に挟みながら時々飲むくらいがちょうどいいです。

「効いたな」という実感があるならそれは多すぎます。効いているかどうかわかりにくい反応が一番良い事だと思います。少し良くなったかもしれないなくらいで留めておかないとオーバードーズが起きたら死んでしまうかもしれません。そこは本当に自己責任の世界です。

薬を使う時はフリースタイルリブレで血糖値を監視しながら使うと重度の低血糖などを防ぐことができます。オカシイ波形が出ていれば「その薬自体が自分に合うのかどうか」がわかりますし、「量の多い少ない」も一目で理解ができます。


④その他

実はリファンピシンを飲んだ時になぜかアロマシンを飲んだ時のような体調になりました。それはIGF-1サプリを飲んだ時とも似ています。物忘れがひどく、倦怠感がありもうそれはまさしくアロマターゼが阻害されてしまったときのような感じ。脳性麻痺の子供に飲ませると認知が上がりましたが、私が飲むと逆に下がりました。病気の子供と健康な大人では違うのだと思います。

レクチン不耐症の人間はもしかしたらCYP3A4の増減により、一般の人とは違う作用があるのかもしれないです。なぜなら普通の人はシトクロムがそれなりにあるので飲むと増えますが、私たちは異常に低いので飲むと普通になります。

リファンピシンを飲んだからと言ってアロマターゼが阻害できるかどうかは今まではっきりとしたことはわかっていないようです。シトクロムのことがあるので「一緒に飲んではならない」とされていますが、私はこれを一緒に飲んでみたのですが作用が強く出すぎていました。「1足す1はしっかり2」という感じの効き方でした!

理論上はシトクロムがアロマシンを代謝して効果が弱くなるはずです。お医者様も薬剤師さんも「おかしい~!わからない~!なんでだぁ~!」と言われていましたが、世の中わからないことだらけ。代謝の経路もそもそも人によって持ってる酵素の量などが違うからそのまま理屈通りにいくとは限らないしそもそもその理屈があっているかどうかもわからない。

結論!

我が家では「アロマターゼを弱く阻害したいならばアロマシン」で行い、「強く阻害」したいのであればリファンピシンを飲むようにしています。食事療法は基本の生体異物除去食をとっていれば問題はないです。アロマターゼを誘導する植物性エストロゲンは最初から食べられないものが多いので。


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