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学び続ける。とは?―10/23~週読んだ本

こんばんは。10月ももうすぐ終わりますね…🌖
週末に平日読み進めていた本を一気に読了するのが好きです。というか、読み途中の本があるのに他のものに手を出したり買ったりする習慣を改めた方が良いのだろうと思いつつ、本気で直そうとはしない私です。
先週は、外出から研修運営、新メンバーWelcome など仕事で色々あったのですが、そのせいか?選ぶ本もまとまりのない1週間でした。
読んだ本はコチラ

  • 高田高史「社史の図書館と司書の物語」

  • 現代アメリカ教育研究会編『生涯学習をめざすアメリカの挑戦』

高田高史「社史の図書館と司書の物語」

「株式会社〇〇 XX年の歩み」など、会社の歴史をまとめた「社史」に特化した図書室がある神奈川県立川崎図書館の取り組みや社史の魅力が描かれている一冊です。

この本は、シェア本棚でたまたま見かけたのと、図書館総合展参加にあたりユニークな図書館や取り組みを知っておきたいという理由で読み始めました。

「社史の図書室」というマニアックな世界なのだけど、読みやすいです!
社史の展示と他の図書館イベントとの違い、渋谷で出展するときのジレンマ(「社史を広めたい」と「『渋谷で見られるなら川崎まで行かなくて良いか』という人が出ないか?」という…)など、司書ならではの葛藤があるな…と勉強になることばかりでした。

もちろん、社史という私にとっては新たなジャンルの魅力も知ることができました。個人的に印象的だったのは、こちらの記述です。

複数の社史編纂協力会社の方に「景気が悪くなると社史の刊行は減りますか」と尋ねてみたことがありますが、ほぼ同じように「刷る部数が減ったり装丁が簡略になったりすることはあっても、刊行の件数が大きく減ることはありませんよ」と返答されました。景気の波に左右されずに刊行されていることも、社史が文化であることを示しているような気がしました。

前掲書, 257

どんな社会情勢においても、社史は生まれ続けている…。今年の5月に「週刊朝日」が休刊になるなど、出版業界は厳しい状況が続いております。社史においても、本書が書かれた頃(2017年)から状況は変わっているかもしれません。
ですが、自分の会社の歴史を残そうとしている人が居続けていることはすごいことだし、それを残して語り継ぐためにやはり図書館という場所は大事なのだろうと考えさせられました。

現代アメリカ教育研究会編『生涯学習をめざすアメリカの挑戦』

2冊目は、先日、近所の図書館で行われていたリサイクルブックフェアで出会ったこちらの一冊。「生涯学習」という言葉にピンと来たのと、大学院では比較教育的なことをやりたかったなーと思い出して、手に取りました。

アメリカにおける「生涯学習」を巡る議論や学習者や教育提供者(学校や教員など)を取り巻く環境、そこから得られる日本への示唆についての論考集となっています。

人が学び続けるということは保障すべき権利の一つであり、それをサポートする体制やサービスが整えられるのは望ましいこと。しかし、一方で「学び続けること」が、キャリアチェンジなどの必須条件として強いられることに繋がっていないだろうか。第一章の議論からはそんなことを考えさせられました。

学習には、「個人」にとっての利益だけでなく、「社会」にとっての利益をもたらすこともある。だからこそ、自発的に行われていることなのか、社会に強いられていることなのか、という境界を引くことは難しいんでしょうね…。

他の章においても、教員の待遇やコミュニティ・カレッジでの実践など、違いから気付かされるものは多かったです。繰り返し読みたいです。

まとまらないまとめ

先週は、ばらばらとした選書をしたもので、、ただでさえまとめられていないまとめに、尚のこと難しさを感じています。
考えさせられるのは、「学び続ける」ことの意義と難しさです。

1冊目においては、高田氏は社史ができるまでを学ぶなど本来司書に求められている業務以上のことをしています。そして、それが自身のスキルアップや信頼の醸成につながったと捉えています。
2冊目の指摘を踏まえると、高田氏の学びは自己研鑽なのか、業務の延長なのか、どちらにも取れそうです。

もちろん、他人の私がどちらか線を引くつもりは毛頭ありません。そもそも、内発的な動機が良くて外発的な動機を否定するという意図もありません。
外発的な動機(例えば、業務で必要になったから学ぶ)が、思いがけない発見につながることも多々ありますし、外圧があって頑張れるという人もいるからです。

「学び続ける」ことを強いる社会になっていないだろうか?
注視することは大事ですが、その解釈は結局のところ学習者本人に委ねられています。そう考えたとき、私たちが問題視すべきことって何なのだろう。
そんなことをモヤモヤと考えてさせられました。

(おまけ)私にとっての継続学習

「ブルデューとか、たまに読みたいな」と、ふと思い立ち、先週末は『構造と実践』を読んでいました。大学院卒業してから半年?1年?ぶりぐらいです。
ブルデューの文章は実に高尚で・・言っていることも分かるような分からないようなことの連続です。
たまに、こういう古典を読み直して脳みそに汗をかくのが、私にとっての継続学習なのだろう、なんてことも感じております。

気合を入れて本を読むときはカフェに行くことが多いです。この日も地元のBorder Cafe さんへ。ハロウィーンのためか、いつも以上に賑わっていました。仮想した子どもが「トリック・オア・トリート」って言ってお菓子をもらう姿は癒されました…!
そして、この日初めて頼んだ「自家製レモネード」は大変美味しかった🤤

例のごとくまとまりのない文章ですが、ここまでお読みくださりありがとうございました!

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