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リーンオンミーの中長期ビジョンについて

リーンオンミーの存在意義

私たちのビジョンは、「障がい者にやさしい街づくり」。
Lean on Meは、障がいのある方とその家族が将来のライフプランについて希望を持ち見通しを立てられる社会をつくるために生まれた会社です。

株式会社Lean on Meの公式HPより

「どうやったら障がいのある方とその家族が将来の見通しを立てれるか?」について、ずっと考えながらこれまで障がい福祉現場の第一線で活躍される方や海外で障がい者支援をされている方などいろんな人と対話させていただき、解像度を高めてきました。
その中で、見通しを立てるためには下記の3つの課題があることに気づきました。

  1. 「支援や子育てにおける根拠のある個別最適な情報が入手困難」

  2. 「知的障がいがある方が利用できるサービスや選択肢が少ない」

  3. 「親亡き後のお金の管理に関するサポートが不足している」

そのため、これらの課題を事業を通じて解決できれば、見通しが立てられるのではないかと思っています。
事業の大きな枠組みとしては、
①「情報の非対称性」を解消する事業
②生きがいの「選択肢」を増やす事業
③お金など「経済面」の不安を軽減する事業
を社会に提供していきます。
余談ですが、「なぜNPOとか非営利じゃなくて、株式会社でやるの?」と質問されることがあるのですが、社会保障に頼りながら事業をしていくことは国の予算や制度に左右されてしまうことが多いため、持続可能性の観点で不安に感じるので、自己責任で自分たちで稼ぎながらサービスを提供し続けられる方法を見つけたいと思ったからです。(どちらが正しいとかではなく、自分らしさに合ったスタイルの問題だと思っています)
また、自社だけでは実現できないことも多々あると思うので、いろんな団体や企業と一緒に実現していきたいと思っています。

「情報の非対称性」を解消するため

情報の非対称性を解消するためには、単にネット上の情報を集めれば良いというものではなく、「信頼に値する情報かどうか」を判断し、個別最適に提供する必要があると考えています。
情報の源泉は、障がい福祉サービス事業所の現場にあります。
「(根拠のある)説明できる支援」を実践している全国の熱意のある支援者との繋がり障がい福祉分野で日本トップの有識者の方々による専門的知見が財産だと思っています。
僕たちは現在、たくさんの方々にお力添えいただきながらオンライン研修サービスであるスペシャルラーニングを提供しています。

中長期の事業展開について

足元の事業が中長期のビジョンとどのように繋がるかというと、下記の図のイメージになります。

まずは、家族にとって重要な社会インフラでもある障がい福祉サービス事業所のサービスの品質向上と安定運営へ貢献できるプロダクトを提供し続けたいと考えています。
そのためには、お客様のお声をしっかりと聞きながら潜在的に求められているプロダクトをマルチに展開していく必要があると考えており、リーンオンミーでは、これまでスペシャルラーニングを通じてお客様とたくさん向き合ってきたからこそ発見できた課題の情報があるので、それを解決できるサービスを一つずつ提供していきます。
組織面においてもBtoB SaaSのthe model型のチームで運営しているため、バーティカルSaaSをマルチプロダクトで展開していく戦略は、相性が良いと考えています。
また、一方でスペシャルラーニングはバーティカルSaaSですが、ホリゾンタルにもいける可能性があるサービスだと思っています。
こちらは社内プロジェクトとして仮説検証しているものですが、障がい者雇用企業を対象としたSpecial Learning for Businessを今月にリリースし、初月から商談が想定以上に入っており今後が楽しみな状態です。
そして、国内だけではなく、タイや韓国などアジア圏におけるグローバル展開の仮説検証もしています。
タイとは、既にタイ政府の厚生労働省のような省庁と面談を実施し、スペシャルラーニングに可能性を感じていただいています。

韓国では、韓国の全国障がい者の親の会が運営している発達障害情報プラットフォームにて、Special Learningをご紹介いただいています。

グローバルで事業を展開していくことは簡単なものではありませんが、色んな方にお力添えいただきながら、実現できればと思っています。

生きがいの「選択肢」を増やす事業

今の社会では、知的障がいがある方が利用できるサービスや選択肢が少ないと感じています。
日本では、今年4月に障害者差別解消法の改正により、サービス提供者は障がいのあるお客様が来られた際に合理的配慮の提供が義務化となりました。
しかし、実際には知的障がいのある方へ合理的配慮のあるサービス提供を整えている企業はまだまだ少ないため、そのサポートを行います。
最初のステップとしては、障がいのある方とそのご家族が来店された際に、まずは障がいのあるご本人に話しかけるといった接客ができる状態を一緒に作りたいと思っています。

合理的配慮スマートソリューション

サービス内容は大きく3つ提供しています。

  1. 合理的配慮トレーニングキット

  2. “見えない障がい”への対応マニュアル作成

  3. HPに公開できる”見えない障がい”のある お客様向けガイドライン作成

弊社は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会とアドバイザリー契約を締結しており、2025年日本国際博覧会協会の職員向け研修やユニバーサルサービスガイドライン・ユニバーサルサービス計画策定へのアドバイス等を行なっています。その国内の基準となるガイドラインを各社にカスタマイズをしながら提供することで、障がいの有無に関わらず利用いただけるサービスへ一緒にしていけたらと思っています。
実際に昨年は自分たちでも合理的配慮のあるレストランを企画・運営してみようということで、「クイズレストラン」というイベントを行いました。
このイベントを通じて、意思を伝えることが得意でない方でも自分の食べたい料理をオーダーし、楽しんでいただける方法を発見することができました。

障がい者にやさしい簡易型センサリールーム

人混みが苦手であったり感覚過敏で音や光の刺激が苦手な方など、そもそも外出すること自体にハードルを感じる方もおられると思います。
僕が過去に重度の自閉症スペクトラム障がいのある方と一緒にガイド(移動支援)へ行った際に、電車のホームとか街中とかで人混みがしんどくなって本人の心が乱れたときに落ち着ける場所がなくて、本人もしんどいし、ヘルパーである僕自身も周り人の視線とかが気になってストレスを感じたことがありました。(トイレの個室で落ち着いてもらったりするんですけど不衛生なのと、それはそれでトイレを利用する人に迷惑をかける感じもあって気が引けたり)
外出先でも気持ちを落ち着かせられる空間は、人によってはmust haveなものだと思っており、パナソニックEW社と一緒に障がい者にやさしい簡易型センサリールームを開発しています。

最後に

「障がいのある方とその家族が将来のライフプランについて希望を持ち見通しを立てられる社会をつくる」ことは、簡単に実現できるものではないと思っていますが、リーンオンミーには実現するために本気で挑戦している仲間がいて、毎日が楽しいです!
将来、知的障がいのある子どもを育てる親御さんから、「リーンオンミーという会社があったから、この子を育てようと思えた」と言ってもらえたら嬉しいなと思っています。


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