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ライフイベントがあっても働けること

最近、仕事で本格的に採用活動をしている。

ひとり一人の履歴書を丁寧に見ると、その人のたどってきた人生と今の悩み、働きたいのにうまく働けないという思い、いろんなものを感じ取れる。ひとり一人の応募者には、まず「面接」ではなく「面談」の機会を設定している。お互いのことをよく知るために。
まずはこちらから。会社のこと、サービスのこと、働き方のこと。それから、これまでのこと、今の悩みや課題、これからのことを聞く。

そうやって会って話をすると、相手の温度感が変わる。名前も聞いたことのないよく分からない小さなただのIT企業を、魅力的に思ってもらえる。これまでの自分の経験から、なにか使える部分がないか、考えてくれるようになる。だから、そのまま次の選考につながる。時間も手間もかかるけど、今のところ確実な手ごたえがある。

いま会っている人の多くは、仕事の悩みを抱えている(転職する人なんてだいたいそうかもしれないけれど)。多くはライフイベントに関することだ。

結婚・出産・子育て・介護・病気・ケガ、いろんなことで、ずっと働くことは簡単に難しくなる。仕事の内容は変わらないのに、難易度だけが上がる。これまでと同じように働けないことへの葛藤・嫌悪・悲嘆、そんなものを抱えている。

転職しようとする人は、それでもちゃんと動いて今を変えようとしている、強い人たちだ。だから、話していても、後ろ向きなことはない。

ずっとたくさん働くなんてことを、前提にしている社会はやっぱりどこかおかしい気がする。それが男性であっても、女性であっても。

紹介会社では「子どもがいるとか保育園に入れない、なんて言っちゃダメだよ」と言われたという人もいる。旦那の転勤で仕事は辞めたけど、働けるならちゃんと働きたいという人もいる。それでこんなに強い人たちが働けないのは、なんだかおかしい。たくさん働けなくても、短い時間でも働きたいと思うほど強い人たちなのに。

そんな人と、長くずっと一緒に働けたらいいな、と思ってる。

そうやって明日も仕事する。

読んでいただいて、ありがとうございます。お互いに気軽に「いいね」するように、サポートするのもいいなぁ、と思っています。