Never Really Over_幕が下りて、また幕が上がる
「人生、山あり谷あり」
とは云うけれど
コロナが齎す山谷は
冗談と言ってほしいほど峻嶮で
もうこれ以上は登れないくらい荊の連続で
どれだけ傷つき
どれだけ傷つけたか
計り知れません
こんなにも波瀾に満ちたストーリーになるなんて
4年前の僕は想像にも及ばず
でも、確かに
ここ #ローザンヌ に辿り着くためのチャプターがひとつ
静かに終末へ近づいていたのです
「今度こそ、うまくいく」
2017年9月
最後のチャンスと覚悟を決めた夏のはじまりから
AM4:30に半袖だけでは肌寒くなったと、季節の変化を感じつつ
#IELTS の6.5の壁を乗り越えるため
一日もサボることなく、全てのモデュールを網羅しながら
#朝活 の #英語学習 に専心して、とうに3ヶ月も経過していました
苦手意識の強い #リスニング
語彙力を強化する #リーディング
スピードとインスピレーションを高める #ライティング
オンラインで特訓を続ける #スピーキング
朝だけでなく、出勤の日比谷線の中
就業前のオフィスで、昼休み中も
終業後も、就寝前も
時間があれば、ひたすらに英語学習に没頭して
でも気がつけば、あっという間に
片手指の数でカウントダウンできるところ迄
X-Dayに近づいていました
およそ半年ぶりのIELTS受験でしたので
パスポートの有効期限をもう一度確認したり
ちょうどいい長さの鉛筆を6本揃えたり
日毎に昂る緊張を抑えながら
全身全霊で集中力を研ぎ澄ませていました
「今度こそ、うまくいく」
「大丈夫、うまくいく」
2017年9月30日
リスニング開始時刻のAM9:00に集中力のピークが迎えられるように
その3時間前に起きるようにしました
AM6:00過ぎ
よくは眠れなかったけれども
目覚めはよかったと想います
朝食を食べすぎて眠くならないように
用意していたバナナ1本とチョコレートを少しだけ食べて
忘れ物がないか昨晩から何度も確認して
もしもの電車遅延も想定して
子供たちを起こさぬように
だけれども、わざわざ起きてくれて
「がんばって」と見送ってくれた妻に感謝と別れを告げて
AM7:45頃には目黒の自宅を出発しました
平日とはあまりに異なる
土曜日の朝の静寂のなか
住宅街に真っ直ぐに伸びる緑道をいつもより足早に歩いて
予定通りの田園都市線に乗って
複雑になった渋谷の乗換ルートを通り越し
空いた山手線に乗り込んで
半年ぶりに高田馬場駅に降り立ちました
時計を見たら、AM8:20
さかえ通り商店街をそそくさと歩いて
半年前も訪れた同じコンビニで
ペットボトルの水とチョコレートを買って
雑居ビルが犇く一方通行道路の果てに神田川が見える頃
久しぶりの景色_会場の建物が正面に現れました
時計を確認したら、AM8:35過ぎ
予定通りの到着に安堵しつつ
雲ひとつなく、空が真っ青なことに今頃気付いて
天に向かって大きな深呼吸をしたら
エレベーターで階上の教室へ移動しました
同乗した受験生であろう人たちとは
挨拶も会釈もお互いに交わさず
イヤホンから聞こえてくるヘビーローテションの音楽で
気持ちを高めながらも抑えるような
これまで自分が積み上げたものを信じて
最後の足掻きもすることなく
目を閉じて
繰り返し自分に言い聞かせていたように覚えています
「大丈夫、うまくいく」
"Good"
正直、試験の内容や出来はあまり覚えていません
リスニング、リーディング、ライティングと
訓練してきた通りに3時間という長時間を
大きな手応えも、やらかしも感じずに乗り切りました
朝に立ち寄ったコンビニのカフェエリアで昼食を軽めに済ませて
同日午後のスピーキングに向けて
気持ちのリセットをしていました
申込が早かったので、スピーキングの集合時間も
PM1:00代で早かったと想います
半年前とは会場が異なって
3モデュールの試験を行なった同じキャンパス施設でした
IELTSの受験生って増加しているのかなと
どうでもないことを想いながら
受付を済ませ、パスポートだけを片手に
「あと少しで解放される」と
静かな待合室で
ワクワクとドキドキとソワソワが交錯しながら
10分も待たないうちに、自分の名前が呼ばれました
アジア系の試験官で「ラッキー、聞きとりやすいかも」と
想ったことを覚えています
だけれども、個室に入ると
発音がオーストラリアネィティブのようで
最初はびっくりしましたが
相手にそれと悟られぬよう、平常心を取り戻し
Part 3まで終えて
いよいよクロージングのタイミングで
ボイスレコーダーの赤いRecランプが消えた後の試験官の力強い一言で
いい予感を確信しました
"Good"
「そう、よかったね」
IELTSの結果が届くまでの13日間は
試験の当日以上に毎日緊張しながら過ごしていたように覚えています
いい結果を期待しながらも
望んでいない結果だった場合
また改めて英語学習の計画を練り直さなければならない不安も抱え
後者の場合も想定して、この13日の間も
引き続き英語学習を継続していた方がいいのに
それには立ち向かえない悶々とした日々が続きました
体が朝活に慣れている所為で
自然とAM4:15に目が覚めてしまうので
これまでのように独り静かなリビングで
大学院申請書類をぼちぼちと準備しながら
気も漫ろに毎日を過ごしていました
2017年10月13日_金曜日
事前登録しておいたおかげで
IELTSの結果が、郵送よりも先に
午前中にショートメッセージで速報されるので
朝から浮き足立って、仕事に身が入りませんでした
前回の時は確か、就業開始のAM9:00前後には届いていたので
仕事のメールを処理する毎に自分のスマホ画面を確認したりして
前回のショックを思い出しながらも
周囲にそれを見透かされぬように
騒つく心を落ち着かせることに必死でした
AM10:00に差し掛かる頃
携帯が短くバイブしたのに気付いて目をやると
待受画面にショートメール受信の通知が見えました
息を呑み込みながら
キョロキョロ周りを確認して
恐る恐るそれをダブルタップしました
そして、飛び込んできた数字をみて
すかさず非常階段の踊り場の方へ
ダッシュしたい気持ちを殺しながら
それでも小走りになって
スマホを堅く握りしめながら重たい扉を押し開けたことを覚えています
この場所は私用の電話をかけていい場所で
ちょうど誰もいなくて
すぐに僕は妻の番号をプッシュしました
妻はすぐに出てくれて、「どうしたの」と尋ねるから
熱くなる目頭を許しながら
震える声で
泣き虫の僕は静かに告げるのです
リスニング 6.5 リーディング 6.5
ライティング 6.0 スピーキング 6.0
バンドスコア 6.5
「俺、IELTSクリアしたよ」
「そう、よかったね」
「まだまだ、これから」
何事もなかったように
目の腫れを隠しながら
席に戻ったら、いつも以上に仕事を捗らせ
その日の業務を静かに終らせたら
待ち合わせの神谷町の交差点まで急いで走って
人目も憚らず妻と抱き合って
一緒に喜んでくれて
一緒に子供たちを迎えに行きました
IELTSの6.5の壁を乗り越える僕の旅はこれで終りです
でも、IELTSは只の通過点です
その先に描くグローバルステージに辿り着くためのマイルストーン
僕が目指す大学院_ #AISTS 申込の締切日は
2017年11月1日
残り3週間もありませんでした
赤い緞帳が下りて
喜びも安堵も束の間
ステージは次章に進みながら
その開始のベルはもう鳴り響いて
一息も吐くことなく
新しい幕が上がるのです
そして
すっかり日暮れの早くなった秋冷の空を見上げて
僕は静かに誓うのです
「まだまだ、これから」
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