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被災地セブ島からのクリスマスカード

フィリピン・セブ島にいる子どもたちからクリスマスカードが届きました。フィリピンのセブ島は、12月16に直撃した台風で大きな被害を受けたこともあり、街の中が壊滅的な状態になっています。それもありセブ島現地で貧困層支援をしている海外ボランティアNPO法人のみなさんが現地支援を行っています。

そんななか届いたクリスマスカード。今回のクリスマスカードは、以前私が寄付をしたことで送ってくれたものだと思いますが、寄付をした日の翌日に届いたのでタイミング良すぎて驚きました!

カードを送るのも学びの1つ

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子どもたちの手作りのカード2枚と、お礼の手紙、そしてDAREDEMO HIROが今年1年どんな取り組みをしてきたのかが書かれていました。

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サンタクロースとトナカイがクリスマスツリーを飾るイラスト。オーナメントの色の配色がきれい。Kint・Carreta・Cemeteryという名前の子どもたちが描いてくれたようです。

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1枚ずつカードを作っているこの活動、すごく大切なことだと思います。というのも、「ただ食品や物をもらって終わり」だと、そこに感謝の気持ちは生まれないし、支援してくれた人たちとのつながりも感じられません。逆に、もらえるのが当たり前、となってくることもあります。

支援してくれた人たちに向けてお礼のカードを作ることで、自分たちのことを支えてくれる人がいるということに気づくことができる。また、その人たちと手紙を通してつながることができる。成長したら自分も誰かを支援したいという気持ちが育つ。また、カードを書くことによって文字の勉強にもつながります。

公用語はタカログ語とセブアノ語。フィリピンの言語教育事情

フィリピンの公用語は、タカログ語と英語ですが、セブ島をふくむビサヤ地方ではセブアノ語がメイン。学校ではタカログ語と英語ですが、知り合いに聞いたところ、家庭でどれだけ英語を教えているかによって子どもの英語習得率に差があるとのこと。普段家庭で話す言葉とは違う言語を2つ学ばなければいけないから大変です。タカログ語はまだセブアノ語と近いほうだからいいかもしれないけど、いくらフィリピン人であっても使い慣れていない言語を覚えるのは大変。また、貧困世帯だと親が英語をほとんど話さない家庭もあるから、子どもも英語を話せず、授業についていけず小学校のうちにドロップアウトする子もいるそうです。

コロナ禍で広がる教育格差

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DAREDEMO HIROでは、寺子屋のような場所「ラーニングセンター」を作り、学校以外での学びの場を作っているそうです。とくにコロナ禍では1年以上子どもたちが対面授業をできていなくて授業はオンライン。自宅にパソコンがない子はプリントを持ち帰りやることになっていますが、教えてくれる人がいなければ子ども自身が自主的にプリント学習をやるのは難しいでしょう。

かたや、ある程度収入があって、自宅にパソコンがあり、親が家庭教師などを雇える生徒もいます。そうなると貧困層世帯の子どもたちとの間に教育格差が生まれ、どんどん差が開いてしまいます。この問題は、貧困層かどうかに限らず、日本でもいわれていた問題です。

そこで2か所のラーニングセンターを作り、子どもたちの学習意欲の向上と、乱れた生活を規則正しく戻すために現地スタッフが教えているそうです。勉強しない→進学しない→就ける仕事が限られてしまう→貧困というループになってしまうので、そこから抜け出すためには教育が絶対的に必要なのです。

自分のできることをできる範囲でやっていきたい

日本では、それほど目を向けられることがない貧困問題。これはSDGsの課題としても上がっていることで、フィリピンの人だけじゃなく、世界中の人が課題として一緒に考え、行動し、解決していかなければいけない問題の1つです。

DAREDEMO HIROでは、オンライン英会話のQQ Englishと一緒にこの課題に取り組むオンライン英会話の授業もやっていて、私も次男と一緒に参加しました。そんなご縁もあり、支援をさせていただいています。

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今、セブ島は台風で街の中がめちゃくちゃになっていて、フィリピン政府もコロナ対策で資金が尽きて十分な支援が行えないと公言(!)しています。一部では電気や水が復旧したとのことですが、私の友達が住むエリアではまだ水も電気もなく、被災してから1週間後にやっとペットボトルのお水が飲めたと言ってました。

支援方法はいろいろあると思いますが、直接現地で実績のあるボランティア活動をしている日本人スタッフに届けるのが一番早いかなと、私は思います。というのも、過去に被災したときに自衛隊が送った支援物資を途中で中抜きし、転売する層もいたと聞いたので。セブ島にいる友達も、送ってもらった半分が届けばいいほうだと話していました。それもあり、私は寄付をするときは、できるだけ支援者に近い人で、信頼できる団体に送っています。

コロナ、台風と、悲惨な状況が続いているフィリピンですが、現地の人たちはなんとかたくましくやっています。それをみると自分もできることをがんばろうと思います。一日も早く街の機能が回復することを願います。



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フィリピンセブ島の孤児院で出会った子どもたちをサポートします😊✨✨子どもたちが大人になったとき、今度は誰かをサポートしてあげられたら素敵ですね❤️