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小説:博多女子は和牛Aランク

小説:恋沼より『博多女子はモテる【仮】』

桜の絨毯


青々と咲く菖蒲を近くの公園で見てた。
菖蒲の花は凜として憧れいる女性起業家のようだ。



私なんて・・・何もできない。
私なんて・・・会社の先輩に振られたし。
私なんて症候群を絶賛放映中の世界をあやかはいきていた。

落ち込んだあやかは足下をみて少しだけ口角をあげた。


あやか『さくらの絨毯だ』
桜は足下一面に咲きほこっている。
私もまださくらの絨毯にはなれるかもと思えて、
会社に戻っていった。

私というお花は散りも無残で、
『もう恋はしない』
と自己啓発セミナーへ行っていた。

女という花は散りまた新たなる男性という虫を見つけて咲く。

ブーブーとスマホ。

まさと私


まさ『今日会える?』
あやか『いいよ。仕事18時に終わるから、19時に日本橋ね』

まさに会う前に口紅を買いに行こう。


京橋から日本橋まで足早に歩く。
東京の空はとても狭く感じた。
人生のモテ期が3度あるという。

絶賛、私は絶望のさなかだった。

だが、支えてくれる男友達は多い。
仕事が始まる前は朝活をジョンとしている。
仕事帰りは男友達と食事をする。



まさは奥さんのいる友人。
自己啓発セミナーで出会った人。

まさ『あやかはさ、ジョンとつきあっているの?』
私『・・・いや』
まさ『どうみてもあいつはお前のことが好きでしょ?』
私『告白されていないし、好きとか言われてないよ』
まさ『次あたり告白されるんじゃないの?』
私『来週はね、私たちは湘南に行くよ』
まさ『絶対告白されるって』
私『どうだろうね・・・』
まさは地下鉄で帰るので改札口まで送っていった。

まさと私は他の人からみたら恋人にみえるのだろうか?
まさは私の口紅には気づいたのだろうか?

きっと人生初のモテ期にいるのだ。
モテるのは人生でない経験だったから、
幸せではあった。

ふられた先輩の友達と食事をする。
自己啓発セミナーで知り合ったジョンと食事する。
コンパで知り合った教授と食事をする。
株の投資で有名な方からのお声を頂き食事をする。

待ち望んだモテ期だったのに。
ただ、虚しかった。

ただ私の気持ちがのっていないだけだった。
狩猟という恋愛は自分から動くタイプの私が待っている。
つまらなさを感じている。

まさは奥様の大学へ行く費用をだしたり、
優しい旦那様だ。

まさが私のことを好きになればいいのにと思いながら、
思いはそっと秘めることにした。

まさに
『今日は相談にのってくれてありがとう』
と送った。

秋葉原のシェアハウスに戻り、
居間で缶ビールをプシュッとあける。
あやか『ただいま』
元アイドルの女の子、明治大学の俳優さん。
バックパッカーの女の子や男の子。
留学生と居間で寛ぐ。

もえ『ねぇ、日本橋の人はどうなったの?』
みんながビールとお菓子を片手に集まる。
ヒョンミ、かな、りか、タケルと恋愛会議をする。

24歳から30歳、国籍は様々で恋愛アドバイスが今夜もはじまる。
あやか『ちょっと、聴いてよ!それがさぁ・・・』

みんなは待ってましたとばかり、
あやかを囲む。
漫画を読んでいた男の子達もイスを移動してやってきた。

結婚適齢期31歳の私はシェアハウスで第2の青春を楽しんでいた。
【続】









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