「黄金の太陽」の19年前の感動について大声で語らせてくれ
ゲームボーイがカラーになって感動したかと思いきや、画素数・スクリーンサイズともに進化したゲームボーイアドバンス(GBA)の登場で心を踊らせた記憶を持つ今の30代・40代の人は多いのだと思う。
GBA本体の発売日が2001年3月21日でその半年を待たず発売されたのが、かの名作RPG「黄金の太陽」でした。その時の躍動感が伝わるCMがコチラ。
心を踊らせていたのは開発陣もきっと同じだったのだろう。今までの常識を覆すBGMとグラフィックは間違いなく当時最高峰。その輝きぶりは、当時の任天堂の黄金期を象徴するようでした。
利益以上に革命を追求したゲーム。
当時中学生だった私にも、心を動かすゲームとはなんぞやとは伝わったし、利益よりも革命を追求することがモノ作り精神の原点にして到達点ではないのか?そんなことを冷静に考えながら、コントローラーをギュッと握りしめて黄金の太陽の世界に飛び込んだものでした。
こんなことをNoteで書いていいか分からないけど、この記事を読んだ人にだけは伝えたいことがあります。2020年の現在ではGBA本体は入手も困難だろうし、新品のソフトの更に困難であるのでいくら言葉で黄金太陽の凄みを伝えても体験には昇華しそうもないのですが、「エミュレータ」というソフトを使えば、実はPC上でGBAのゲームはほぼ全て遊べてしまいます。ちょっと法に抵触する行為なので、これ以上詳しいことは書けませんが、「エミュレーター、GBA、黄金の太陽」とでも検索してみましょう。。。
と少し脱線したところで、
もう少し黄金の太陽について語らせてくださいね。凄いところの羅列になってはつまらないので、特に熱を持って語りたい部分「音楽」に特化して書いていこうと思います。最後に余談ですが当時中学生の私の人生にどんな影響を与えたのか?についても触れます。
・音楽が神がかっている
黄金の太陽のBGMを手掛けたのが『桜庭統(さくらば もとい)』で、GBA界のバッハと言っても良いくらいのセンスの持ち主です。
GBAの前のゲーム機は皆さんおなじみのゲームボーイカラーで、ゲームのBGMはなんだかファミコンから流れてくるようなレトロな音楽調です。下のような音楽で、ちょっと再生したら「ああ、あれか!」とピンと来るはずです。
そんなゲームボーイカラーの次の代のゲーム機がGBAなわけですから、サウンド面での進化はあまり期待できないはずなのですが、黄金の太陽のBGMは他のGBAソフトのとは遥かによくできています。
GBAが再現できる音楽のクオリティなんてたかだか知れているはずなのに、ハードウェアの限界を超えている革新的な音楽たち。グラフィックだけではなく、音楽面でも革命を起こそうとしたのだという気持ちが伺えます。
イメージで言うと、エクセルを使ってモナリザを描く人のような魂の持ちようでしょうか。エクセルの持っている性能の限界に挑戦し、精巧なモナリザを描こうとするような芸術魂です。
当時の私は桜庭統の音楽が聞きたいから何度も周回プレイをしている節もありました。一度倒したボスでも、またその音楽が聞きたいからセーブしないで電源を切ってまた倒し始めるとか、あのボスの音楽もう一回聞きたくなったからもう一周しようとか。。。
勉強の世界では「10冊の教科書を1回やるより、1冊の教科書を10回やったほうが良い」と言われますが、このゲームは1000周くらいしてもいいと思いますし、少年時代は100周は遊んだと思います。
・黄金の太陽で好奇心のビックバンが起きた話
中学生といえば英語を習い始める頃。RPGゲームにはカタカナになった英語がたくさん登場するので意味が気になります。心を奪ったゲームに登場するカタカナ語が全て気になるし、ボスの名前とか地名とか、その由来も気になってしまいます。読者の皆様も同じ経験はありませんか?時間を奪うだけのゲームなら、好奇心が湧きませんし、心を奪うゲームにはわんさか好奇心が湧いてくるということが。
そんなわけで、英和辞典をある日パラパラめくっていたら、黄金の太陽のボスの名前が載っていて感激したんです。何周もしたゲームの中で何度も戦ったボスさんに、思わぬところで再会できてしまったこの喜びと言ったら何と形容したら良いものか。
ギリシア神話に出てきた神様の名前だった気がします。それ以来、英和辞典で黄金の太陽に出てくるボス名、モンスター名、地名などを探すのが当時中学生だった私の趣味になりました。
そして辞書が恋人になりました。
気付いたらゲームする傍らに英語の辞書を置いているという 笑
副作用?なのか、英語の授業が一気に楽しくなりました。世界史への興味もわきましたし、漫画版ですが聖書などゲームの元ネタになっているだろうという書物を読み漁るようになりました。
心を奪うゲームとは無限の好奇心を掻き立ててくれる着火剤になるのだと、この時真に知ったのです。
最近のゲームは課金制、しかもアプリ内での継続課金を狙うものばかりで、プレイヤーの欲を喚起し金を貢がせるのが良いゲームという見方が強いのかもしれません。楽しくても感動はしないだろうし、ハマっても時間だけ奪われて心までは奪われません。今遊んでいるゲームを一度哲学的に見直してみる時間を取ってみるのもアリなんじゃないかなと思います。
せっかく語学ブログでゲームの話をしたので、ゲームで英語を学ぶというのはいかがでしょうか?良いゲームに触れれば好奇心が爆発します。そのエネルギーに乗っていけば勉強も捗るというものです。
この記事を読んだ皆様が、心を奪われる素敵なゲームに出会うことを願って。
それではまた次の記事でお会いしましょう!
おわりに
良いゲームはゲームだけに終わりません。生活がゲームみたいに楽しくする力を持っているからです。
言い方を変えたら、知的な隠し要素で溢れているとも言えるでしょう。勉強のためにゲームは禁止!と言われている・言われてきた人も多いと思いますが、好奇心に火をつけてくれるようなゲームは善だと私は考えます。詳しい話は下の記事でぜひどうぞ。
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